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電子書籍
島はぼくらと
著者 辻村深月
この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高...
島はぼくらと
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島はぼくらと (講談社文庫)
商品説明
この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
目次
- I
- II
- III
- IV
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電子書籍
青春
2018/05/23 14:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
さわやかな青春ストーリーです。読んだ後、学生時代に戻りたくなるような少し切ない気持にもなって、爽やかでした。
紙の本
表紙のイメージから、少女マンガっぽいものを想像したら・・・。
2019/07/28 04:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんとなく勝手に「離島を舞台にした青春もの」だと思っていましたが・・・全然違った。いや、島に住む高校生4人が主要人物なのでそういう意味では“青春もの”で間違いないのだが、思ったほど離島じゃなかった。買ってから2年以上も放置して何を言ってるんだって感じですが・・・フェリーで20分の瀬戸内海の島、しかもIターンを積極的に誘致しているという若干トリッキーな設定で、読み始めちょっと焦る。
これは思っていたものと違うかもしれない。いや、違ってていいんだけどさ・・・。
瀬戸内海に浮かぶ冴島。
朱里、衣花、源樹、新の四人は島の同級生だからフェリーに乗って一緒に高校に通っている。島の若者たちは高校卒業と同時にほぼ島を出ることになるのだが・・・という話。
高校生4人が主人公なのかと思っていたら・・・大人の女性たちも思いのほかクローズアップされて、「女たちの物語」になっていた。
「シングルマザーの島」と一部で冴島が呼ばれたように、「親」と「娘」の関係性に重きが置かれている。彼女らを描くために、4人が狂言回しになっているときもある。だったら最初から群像劇でよかったのに(完全なる三人称にした方が。途中での視点のブレが気になった)。男子2名が割と便利な存在になっており、そんなことなら最初から女子二人をメインにした方がよかったのでは・・・という気もしたり。全体的に<女の友情>が描かれているので、男性が割を食っている感じがしてしまうからかもしれない。
とはいえ、「地方で生きることを肯定する物語」なのはすがすがしい。
地方は生きづらい、という話が多いから・・・まぁ、それも事実ではあるのだが、地方は地方なりにいいところはある。結局は自分がどう生きるかという話になってしまうのだが。その分、冴島のとっている人集め・島おこしの内容が「突拍子もない」と「いい話だけど裏がある」の間みたいな感じなので・・・リアリティは「?」だけど、これはこういう設定だと割り切れば。
私はずっと人口30万行くか行かないかぐらいの地方都市で暮らしてきたが、不便はあってもそれはそれでやってきたし、十分だったと思う。むしろ情報や知識しかなくて実物を見たことがなかったから、都会に行くときはいろいろ見ようと思ったし、神戸市で暮らすようになってからもいちいちいろんなものが新鮮である。
生まれた時から大都市が身近にある人たちは、そして歴史的な事柄もちょっと見回せばたくさんあるのに、意外と興味を持っていないのを見ると、「なんてもったいない」と思っちゃうけど、そんなもんなのかなぁ、とむしろ自分の貪欲さが一般的ではないことにおののくから。
勿論、島にも厄介なところはありますが・・・それとどう折り合っていくのか、自分がずっと住むのならどう変えていきたいのか。そこです! 人が多いと「誰かがやってくれるだろう」に流されがちだけど、人が少なければ「やってくれる人はいない・自分がやるしかない」と思うようになるもの。そこがいいなぁ、と。
おさななじみとの別れはつらいと思うけど、「大人になってからだってまた違う友達はできるよ」ということも言っておきたい。
本作での蕗子とヨシノがそうだったように、私もそうだし! 昔からの友達は特別だけれど、それ以外存在しないわけじゃない。17歳では想像しにくいとは思うけど、時間がたてばわかる。
まぁ、いろいろあっても、切なくもすがすがしい気持ちになりましたよ。
電子書籍
未来への船出
2019/12/24 17:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
豊かな自然をバックにした、4人の高校生たちの青春がみずみずしいです。やがては訪れる別れと、それぞれの道を歩んでいく後ろ姿が忘れられません。
電子書籍
島という舞台が生きている
2016/11/05 07:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒトコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
瀬戸内の島を舞台にした若者たちの物語。彼らは高校生だが、学園モノとはひと味違う。家族や地域の大人達との関わりや政治的な問題も絡めながら、島という独特の環境での進路選択の厳しさや友情恋愛が描かれている。彼らの人生選択にエールを送りたい!
紙の本
ほっこりする
2016/08/28 18:49
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もぐら - この投稿者のレビュー一覧を見る
何かしらの悩みはみんなもっている。
どんな人間でもドラマを持っている。
読後にさわやかな気持ちがまっています。
紙の本
前向きな気持ちに
2022/10/31 14:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yomogi - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んだ後なんだが前向きな気持ちになりました。
青春時代のキラキラした感じも少し懐かしくいいなあと。
離島に移住したい人にもおすすめだと思います。
紙の本
勝負手
2022/01/16 15:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うーよー - この投稿者のレビュー一覧を見る
将棋盤の上を駒が淡々と動くさまを、俯瞰するように読み進めていた筈が、終盤に入った事を告げるようなイキナリの勝負手で、物語に引き込まれる。勝負手となった台詞は「あの、あなた誰なんですか?」「赤羽環」。急に喉が詰まって、目の奥が熱くなる。これが辻村世界を構築した辻村さんの強みで、辻村読者の醍醐味だ。もう大丈夫、我らがヒーロー赤羽さんがやってきた。きっと何もかも上手く行く、それも読者の想像以上に。…赤羽さんは読者に、もう一つプレゼントを残してくれましたね。「ヨシノさんが今住んでいるのは…私の大事な人の故郷です」
紙の本
島から外へ
2017/10/17 05:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
豊かな自然に囲まれた島の風景と、穏やかに流れる時間が美しさ溢れていました。高校生のそれぞれの旅立ちも感動的でした。
電子書籍
辻村作品の中でも傑作の部類
2018/11/28 21:48
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みづき - この投稿者のレビュー一覧を見る
辻村作品のファンですので多少の贔屓目はあると思います。ご了承ください。
彼女の持ち味である展開の巧みさ、とトリックの妙、伏線回収の痛快さ。そして、スターシステムが、物語を加速させる効果をもって、よく機能しています。登場人物への感情移入のしにくさはありますが、その点はあまり気にならず、物語の傍観者として心穏やかに楽しむことができます。
「凍りのくじら」「スロウハイツの神様」読了後に、本作品を読むことをオススメ致します。
紙の本
爽やかな読後
2016/09/10 13:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いくみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後、爽やかな風が吹きます。とても気持ちのいい本です。島という独特の社会で生きる人間の強さや脆さを、様々な人物描写で見事に描ききっています。主人公の高校生4人も魅力的ですが、それと同じくらい島で生きるおばちゃんたちが素敵な作品です。
紙の本
島で暮らす高校生男女4人という設定
2023/05/30 14:46
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
辻村さんは若い人の心情を書くのが抜群に上手いです。 この作品では田舎の風習や人間関係、大人のエゴや生きづらさ、人の温もり等が島の高校生の目を通して描かれます。
紙の本
穏やかな雰囲気に溢れている良作
2022/04/08 11:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
島ではないけれど、もともと田舎暮らしを子どもの頃にしていたので、設定に懐かしさを感じて購入。
高校受験の入試にも何度か使用された本ですが、小説の登場人物たちは「高校生」で、大学や就職を考える年齢ではあります。
けれども、高校受験前の中学生にも共感できる要素も多いです。
仲のいい友達と離れる寂しさ、進路に悩む様子、恋のこと、家族のこと…
また、田舎から出て行き、都会に行くということの問題や、都会の人が田舎暮らしを始めるIターンのことなど、社会の勉強にも繋がりそう内容でした。
ハラハラとした大きな山場はないのですが、全体的に温かくのどかな雰囲気に溢れています。
良い読了感でした。
紙の本
島は私たちと
2022/01/21 08:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
離島の出身です。
高校時代を思い出す、懐かしい物語でした。
この島よりは大きな島ですが。
私は父の転勤でこの島の高校に通う事になりました。
周りは皆、親戚ではないのに、生まれた時から知っている。家族の様な付き合いで、途中から加わった私には入れない、まさにこの本の様な羨ましい関係でした。
でも渦中の彼女彼等には、しがらみも多く息苦しい部分もあったようです。
そうだよね、分かる分かる、と思いながら読みました。
女性の自立、島での強い絆、でも不快感を与える事なく、とても爽やかなキラキラした青春小説です。
紙の本
心があたたかくなります
2021/06/22 17:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほっこりするお話で、高校生に戻りたくなってしまいました。
辻村深月さんの『スロウハイツの神様』を読んだ後にこれを読むと何倍も楽しめます!!
紙の本
こういう青春物、好き
2021/03/01 22:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公4人が島の小学校を卒業した時に考えた標語が「海はぼくらと」で、これは作者がファンであるドラえもんの映画のエンディングテーマの題名らしい。そして、この本の題名にもなっている「島はぼくらと」はIターンしてきた元水泳選手・蕗子の娘・未菜の学年の標語だ。主人公の一見クールな(実は熱い)少年・源樹が内も外も飾り気のない少女・朱里がすきだったり、派手に見える衣花が演劇おたくの新に好意を持っているというのは、「よくあるパターン」で「ありがちな展開」なのだが、読んでいるとそんなことは気にならない、この4人には幸せになってほしいとばかり願ってしまうのはやはり作者の力量なのだろう。捻くれた作品ばかり若いころに読んでいた私は中年になって、こういう青春物の登場人物がたまらなく愛おしくなってきた