猫の王国【イラストあり】

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投稿者：ぺりかん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて読む作家さん。twitter で美しい表紙を見かけて試し読み、あまり見ない設定と引き込まれる文章に惹かれ購入。思いがけず良作に巡りあえました！

凄かった。お話の練り上げの巧みさとちょっとしたフックを最後まで引っ張り続けられるのに、飽きる事なく一気に読んでしまった。最後に明かされる真実は謎解きの爽快さと破綻のない美しさ。でもご都合主義なきれいすぎる解決ではない。ぐっときました。
今のところ今年ナンバーワン。何度も読み返してる。

親友と思っていた幼馴染の貴洋に距離を置かれてしまった高一の由良。自分の魅力不足で切られたと心の中で決着をつけた矢先に、クラスで貴洋を巻き込んだほぼいじめの標的にされる。追い打ちをかけるようにひどい言葉を浴びせる貴洋に呼び出された放課後の川で由良は命を落としてしまう。
ここ読むのがしんどくて。何も落ち度のない由良がなぜ？と（涙　。高校生男子の残酷さに震えるのはBL のお約束とはいえ貴洋がなぜここまで由良を傷つけるのか。貴洋目線で読まねば納得いきません（ぷんぷん）

死後暮らすことになる猫の国でユラと名を改めた由良が生来持つ気質を発揮して努力し目標のために精進し仲間と共に戦う姿に目が離せないっ。迫力に圧倒。その仲間たちは煩悩に溢れ時にユーモラス。生前地味だった（自己申告）ユラがモテモテだったりも微笑ましい。

自己保身のために由良を死なせる結果になった貴洋が、どんな目にあって生きてきたか自身の口からは語られず、由良の優しい目線をとおして読者もそれに思いを馳せる。生前”普通であること”にこだわった貴洋が【由良の死】という取り返しのつかない罪に打ちのめされ、死後にすべてを投げ打つ努力を重ねる。時に間に合わず、自責の念に本心を打ち明けられず　ただ由良の幸せを願う姿が後半やっと明かされる（涙
同性愛に悩み本来の自分と幼馴染を切り捨て窮屈に生きたであろう貴洋が　死後に幸せを手に入れる。BL の本質をこういう形で書き上げる作者さんに脱帽。他の作品も読まねば。

でもさぁ由良くんちょっと聖人君子過ぎ。そこもっと怒っていいよ！とか それユラのせいじゃないのに！とやきもきさせられました。

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投稿者：まぐろ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

攻めが受けへの気持ちを隠すために、受けを傷つけてしまう。
その結果、受けは自殺未遂を起こして（本当は違う）昏睡状態に陥ってしまう。

序盤からとてもひかれる設定でした。
昏睡状態に陥っている間の攻め視点を読んでみたいと何度も思いました。
受けはとても健気な子で、人を疑う、嫌うということが苦手な子なのかな。読者の中でも、いい子すぎて苦手と言う人はいそう。
猫である設定も活かされていて、とてもかわいいです。
最後は攻めが救われてよかったです。
死後の世界だけど2人で幸せになってほしい、と願わずにはいられない、そんな作品でした。

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投稿者：やまだち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

猫のために命を落とした者の魂は、天国へ行くことが出来ます。でもその天国は「猫のための天国」で、人が猫の天国で暮らすには、猫耳と尻尾がある猫人として騎士になる決まりがありました。

ネタバレがあります。

受けの指導教官で秘密がある攻めと、攻めに教わりながら騎士を目指す受け。先生と生徒の立場から、紆余曲折を経て恋人同士になるお話。受け視点。

川で溺れそうな猫を助け命を落とした受けは、条件を満たしたことで猫の天国へ行くことを許可されます。それは同時に騎士となることを意味します。

騎士になりたくない人は、普通の天国へ行くことも出来ます。騎士になるのはとても大変だからです。でも受けは猫の天国で、騎士となることを選びます。騎士になると一つだけ願いを叶えてもらえるからです。

受けの願いとは、自殺とされた死因を訂正することでした。猫を助けて溺死した時に目撃者がおらず、その直前に幼馴染の友達から心ないメッセージをもらっていた状況から、自ら死を選んだ－－－そう判断されたのです。

クラスメイトや幼馴染の友達からも傷つけられたのに、その友達のために騎士になることを選んだ受け。健気〜！優しいから、人から悪意をぶつけられ易いのかな。

そんな受けの指導をする教官は、幼馴染の友達に似た先輩騎士（攻）です。似た姿に混乱する受けをよそに、攻めの指導が行われます。時に優しく時に厳しく、そして他の生徒とのトラブルを防いでくれたり、痛みに堪える顔を見せたりと謎だらけでした。

やがて、とあることから受けは願いを叶えてもらう権利を得るのですが、更なる事実と秘密が明らかに－－－。か、悲しい〜！若いから仕方ないし、色々と未熟だったんだよね、失敗もするよね（涙）。攻めの、後悔がにじむ告白も泣けます。気持ちの向き合い方を間違え失敗した二人でしたが、猫の天国で幸せに暮らせて良かったです。

個人的には、攻めと受けの体格差に萌えました。ビューティアップ・・・ごっつぁんです（笑）。yoco先生の美しいイラストも電子書籍に収録されていて、ありがたいです。

猫とタイムパラドックス、BLがお好きな方にオススメです。

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投稿者：みゅー　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

あらすじを読んで面白そうだなと思って購入。
面白かった!
のの先生はやっぱり異種ファンタジーがお得意ですね。
最大の謎もきちんとクリアできてるし、それにより生じるズレもきちんと描かれていて、つくづく感心します。

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投稿者：かなぶん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

犬飼のの先生の作品にしてはエロ弱めに感じました。
でも健気に努力する受けはやっぱり犬飼先生最高！という感じでした。

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投稿者：Sota　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公が、しょっぱなから、死ぬという設定が、斬新ですね。
そして、作者の猫好きが、ひしひしと伝わってきました。
ストーリーの展開が気になって、思わず、飛ばし読みしてしまいましたが、その後、ゆっくり読んでも、それはそれで、楽しめました。

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投稿者：ぐーちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公がまさかの冒頭で死んでしまいます！天国が主な舞台ですが、生前の主人公がかわいそうすぎてつらかった！攻めの貴洋が身勝手すぎて腹が立ちます。恋する由良がまだ幼すぎるのが待てなくて自分から離れたあげくゲイばれしないように彼女作るなんて相手の女の子にもひどい。しかもわざわざ呼び出しといて彼女といちゃつくところを見せつけて無視なんて傷口に塩塗るな！まあ恋する相手から何とも思われてない事に深く傷ついたからなんだろうけど。なんかもやもやしてしまいました。もちろん攻めはその後自分の浅はかな行いの手酷い報いを受けて深く苦しむのですが。お話が受けの由良視点で語られるので貴洋の苦しみがイマイチわかりにくくもやもやが残りました。貴洋視点も欲しかったです。もし何も起こらず由良が生きていたら二人はその後どうなっていたでしょうか？ノンケの由良は貴洋を諦めて他に友達を作り普通に生きていたかも。隠れゲイの貴洋は由良に思いを残しながら自分を偽りながら生きて行きそうです。このお話、一見由良が主人公なのでかわいいファンタジーなんだけど貴洋から見たら現世では絶対無理だった長年の片恋が報われるドラマチックな話なんですねー。そう思うとせつなくて泣けました。貴洋よかったね。

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投稿者：冬みかん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ファンタジーを理詰めで説明するとこんな感じかも。結構入念に作り込まれててつらっと読んでしまうと訳が分からなくなりそうです。

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投稿者：KoLe　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

きっとこれは著者の好みがわんさと詰め込まれたのだろうと察します。猫好きなだけでなく、マント好き、軍服系好き、寮好きな人には萌え萌えでしょうが、そうでない人には頑張ってついていくしかないです。モフモフ話ではありません。
失踪の理由が陳腐だなあと思いましたが、ファンタジー性を楽しむ読み物としてはエンジョイさせて戴きました。

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投稿者：こひしゅが　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ユラがお人好しすぎだと思った。
　序盤の貴洋の行いは、仮に好きな子をいじめちゃう〜とか素直になれなくて〜だったとしても、ユラの死後の扱いは当然。親族や友人に罵倒されたり縁切られたりとか当然の報い。
　なのにユラはそんな扱いは貴洋が可哀想！　みたいな……。
　たしかに自殺した訳では無いけど、ユラに対する態度とか言動行動を考えると、そのままのほうが貴洋ざまぁ展開でいいと思う。

　騎士になるための訓練中も、イズミが憧れだなんて烏滸がましい！　同じ土俵に立っちゃいけない！　だから他の人の名前出しとこ！　みたいな謙虚さが少しイラッとします。
　謙虚な態度は人を苛立たせる、ってよくわかる性格のキャラです。

　二人がくっつくところも、うーん……。
　前半は徐行してたのに、くっつきそうですよ〜ってにおいが出た途端、急発進した感じ。

　死後の猫の世界設定と挿絵のyocoさんが好きなので★3評価です。
　差をつけるためだとは思うんですけど、猫は猫耳と尻尾姿。（そう見えてるだけで実際は動物の猫姿）人間は人間耳と猫耳と尻尾。しかも人間耳の方が機能していて、猫耳の方はお飾り。四つ耳が苦手なので序盤から微妙な思いで読み進めてた。

　あと、受けは結構ニャーニャー言っちゃうけど、イズミやほかのタチはなんであんま言わないんだろう。皆無に等しい。

　以降はネタバレもネタバレになります。
　死後の世界でのイズミが貴洋の可能性って、ユラが先に死んだのにありえなくね？　って一瞬考えた。けど多分、ユラが猫の世界に着いてから目覚めるまで時間がかかった〜とか、実際溺れてから死ぬまで植物人間みたいな感じなんだろうな〜って想像してたらその通りだった。やっぱりねってかんじ。
　最後だけタイムリープの要素が出てきた。

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投稿者：zuka　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

イラストも綺麗ですが、猫の国の風景描写が綺麗で素敵な国だなと思いました。猫を助けて死んでしまったことで猫の国の住人になった由良。現実世界ではとても可哀想だっただけに猫の国では幸せになって欲しいと思いながら読みました。ハッピーエンドなので読後感がとても良いです。

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投稿者：なり　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

私の理解力が足りないせいか、中盤以降の話が？？？状態で、なんでそうなるの？って感じだった。ファンタジーすぎて、終始話に入り込めなかった。

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投稿者：M★　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

パラレルワールドのネコ王国という設定なので、
場面の時間設定が前後して展開しているので、ちょっと読みにくい。

猫を虐待して遊ぶ少年たちに流された仔猫。
猫を助けたら、誤って水死してしまった主人公
意識が戻ったと思ったら、そこは死者の国＝猫の王国だった。
「騎士になれば、一つだけ願いが叶う」と言われて主人公が望んだのは・・

この願いが、虚しい。
死んだ自分を想う親のことより、
意気地のない幼馴染を助けることを最初に思い浮かべる主人公。
幼馴染の精神的な苦痛を軽減することを願うなんて、
どこまでお人好しなんだろう。

途中で読み進むことが嫌になってしまった。主人公が、お人好し過ぎて、辛すぎる。
死んだらあの世で幸せになれる、という妄想が土台のファンタジー。
物語の素材が痛ましすぎて、私の趣味に合いませんでした。