空飛ぶタイヤ(上)
著者 池井戸潤
走行中の大型トレーラーが脱輪し、はずれたタイヤが歩道を歩く若い母親と子を直撃した。トレーラーの製造元ホープ自動車は、トレーラーを所有する赤松運送の整備不良が原因と主張する...
空飛ぶタイヤ(上)
商品説明
走行中の大型トレーラーが脱輪し、はずれたタイヤが歩道を歩く若い母親と子を直撃した。トレーラーの製造元ホープ自動車は、トレーラーを所有する赤松運送の整備不良が原因と主張するが、社長の赤松は到底納得できない。独自に真相に迫ろうとする赤松を阻む、大企業の論理に。会社の経営は混迷を極め、家族からも孤立し、絶望のどん底に堕ちた赤松に、週刊誌記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。(講談社文庫)
目次
- 序 章 決して風化することのない、君の記憶
- 第一章 人生最悪の日々
- 第二章 ホープとドリーム
- 第三章 温室栽培群像
- 第四章 ハブ返せ!
- 第五章 罪罰系迷門企業
- 第六章 レジスタンス
- 第七章 組織断面図
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度肝を抜かれる経済小説
2013/03/18 22:23
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とある図書便り編集長 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父親が購入していたので、借りて読んでみることに。
……面白い。
自分はまだまだ十代の若造だが、とても面白いと感じた。
まずは緊迫感の作り方。
冒頭を抜いて終始緊迫した描写が続くが、普通は読者以前に作者が息切れしてしまいがちだが、不思議なことに全く読んでいて投げ出したくなったりはしなかった。さらに対立側の書き方が非常に長けている。主人公サイドが何とか不正を暴くネタを捕まえるのだが、それを跳ね除け跳ね除け……この緊迫感がたまらなく良い。
経済や運送会社についても全く無知でもとても読みやすいしオススメの一冊である。
最悪の状況
2014/01/20 20:31
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻では、走行中の自社のトレーラーのタイヤが脱輪し、死亡事故が発生したところから、主人公である赤松社長を取り巻く状況がどん底となるまでの過程が丁寧に描かれています。しかも、家庭では息子がいじめや盗難事件に巻き込まれるという最悪の展開です。
赤松社長は、この危機を乗り越えていくことができるのでしょうか?ちっぽけな中小企業が大企業に果敢に挑んでいくというのが池井戸作品の特徴ですが、赤松社長は、どのように反撃していくのか下巻が楽しみです。
また、池井戸作品には必ず魅力溢れる脇役が登場します。本作品では、一見ちゃらんぽらんに見える門田の仕事魂には感動しましたし、古参社員の「宮さん」の渋さも格好良いと思いました。
ところで、現実の「●菱自動車工業」のリコール隠しでは、「●菱グループ全体で支えるので、倒産することはない」とグループの社員が豪語したという話を聞いたことがあります。実際倒産しませんでした。東京電力の津波対策の不作為や、最近の食材偽装事件もそうですが、大企業は不祥事が起こっても、本当に反省しているのでしょうか?
おもしろかった
2016/03/04 15:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よいふろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中は理不尽なことの方が多くて、昔おばあちゃんはなんで時代劇がすきなんだろうと思っていましたが、それって完全懲悪っていうのが(悪いことした人にはおしおきがある)理由なんでしょうね。
長く会社で働いていると、組織の常識と世間の常識、そして今まで自分が信じてきたものがあまりにも違って、真面目にするのがばかばかしくなることが多くあります。
半沢直樹でもそうですが、真面目にコツコツやっている人が一矢報いるというか・・・
最後は、形式上は制裁があっても、それぐらいなのか、って感じですが何もないより
ずっとよかったです。久しぶりに続きが読みたくて、睡眠時間削って1日でよんでしまいました。
大企業の理論に翻弄されながらも「悪」を暴いていく一人の男の物語!
2016/02/14 08:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、池井戸作品でよく用いられる「銀行」ではなく、「自動車関連会社」で、これまでの作品とは少し異なった印象を受けるのですが、内容は彼の十八番である、大企業の論理に真っ向から対決する一人の男の物語となっています。この作品にも池井戸氏の力量がよく出されたものとなっています。トレーラー事故によって歩行中の親子を死なせてしまうのですが、その原因はトレーラー所有会社の車両の「整備不良」と結論付けられます。しかし、その会社社長はどうしても納得がいかず、独自で調査を開始します。この結果、判明した事実とは?読んでいくうちにどんどんとストーリーにのめりこんでいく自分自身に気付くでしょう。
DVDも見たい
2015/09/13 21:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:531 - この投稿者のレビュー一覧を見る
社長としての立場、父親としての立ち位置、一人の男としての執着心を考えさせられる作品。早く下巻が読みたくなる展開も文句なし!
レンタルDVDも借りて見てみたいです。
正義は勝つ
2014/06/04 11:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
赤松運送社長の赤松とホープ自動車(グループ)との戦いの話。
欠陥部品と知りながらリコールを行わず、自動車販売を続けたホープ自動車。
それが原因で死亡事故を起こす赤松運送。
赤松は死亡事故の本当の原因を究明し、身の潔白を晴らすという内容。
単純な話だが、池井戸潤にかかると悪人の描画が非常に上手く、
赤松と共にホープ自動車を憎み、また、人間味のあるシーンでは涙を抑えられない感動を覚える。
日本人の大好きな「正義は勝つ」の王道的小説です。
下町ロケットが面白かったという人にはお勧めです。
良い本です
2024/08/29 16:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
大企業の横暴を許せない気持ちで読んでいました。全くひどい話です。最後はハッピーエンドでよかったのですが、実際の事件ではそうでもなかったようです。人災恐るべしです。
空飛ぶタイヤとはあの事故のこと
2021/03/23 14:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
そういえばこんな事件あっったなぁ。私は「空飛ぶ…」とつけば空輸を思い浮かべていたがそうではなくある場所の欠陥に依ってタイヤが外れる事故のことを言ったもの。(上)ではその欠陥が車の販売者かそれとも所有車の整備不良なのか…。圧倒的優位な自動車販売側を叩こうとする雑誌記者の吠えるところで終わり、続きがとても気になるところ。PTAの話もあり面白さ満載!!
面白すぎて、するする読める。
2021/03/17 22:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
池井戸潤さんの作品は、やはりこの手のテイストが好き。
主人公と一緒に一喜一憂し、万事休すかと思われると、正義の手が差し伸べられ…喜んだり、落ち込んだり、憤慨したり、感情がジェットコースターのようになる。
自分も正しく生きよう!などと思わせてくれる作品は、本当に素晴らしいと思う。
止まりません
2021/03/13 22:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Gam - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めたら 止まりません。。 引き込まれます!そうそうに下巻も買わねば
頑張れ
2020/07/15 20:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:てくちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
大手企業のおごりによる不運の事故に巻き込まれてほんとに多くの人が被害を被り大変な事になりました赤松社長の不屈の精神と関わりのある人間にかける情の素晴らしさはあっぱれです。
池井戸さんの作品は面白い!
2019/05/12 20:51
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投稿者:ゲゲゲの鬼太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
池井戸さんの作品はやっぱり面白い! 半沢直樹、下町ロケットに並ぶ最高作品の一つだと思う!多くの人に読んでもらいたい!
面白い!!
2018/08/27 14:50
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投稿者:笑う門ふう - この投稿者のレビュー一覧を見る
半沢より私は面白いです!
家電メーカーにおりましたが、メーカーってどこも同じなの?
組織の上下関係から部門の関係まであまりにも身に覚えがありすぎて
リアル過ぎて、もう読みだしたら止まりません。
下巻楽しみ!
そのあとはほぼ一気読みで
2018/05/30 23:44
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
池井戸潤の『空飛ぶタイヤ』を読みました。
文庫本上下巻で合わせて約900ページ。
はじめの1/3ぐらいは面白いなと思いながらふつうに読んだのですが、そのあとはほぼ一気読みで土曜の午後だけで読んでしまいました。
強くて大きくて悪いものに、小さいが正しいものが挑んで、苦労の末に勝利するという構図は、やはり感動を呼びます。
ショートショートの神様星新一が書いた例外的な長篇『人民は弱し官吏は強し』をしばらくぶりに思い出しました。
映画を見ているような
2017/09/13 11:26
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投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る
分かりやすい文章と、ペースよく進んでいく展開に、まるで映画かドラマを見ているような気分になりました。あまり読書が好きではない人や、難しい事を考えるのが苦痛な人にも気軽に読める一作です。作者の他の作品の中では、下町ロケットに一番近い印象を受けました。