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- カテゴリ:一般
- 発売日:2019/10/09
- 出版社: ポプラ社
- サイズ:20cm/255p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-591-16002-2
読割 50
紙の本
ライオンのおやつ
著者 小川糸 (著)
若くして余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことを決めた。穏やかな景色の中、本当にしたかったことを考える雫。ホスピスでは毎週日曜日、入居者がリク...
ライオンのおやつ
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商品説明
若くして余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことを決めた。穏やかな景色の中、本当にしたかったことを考える雫。ホスピスでは毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があって…。【「TRC MARC」の商品解説】
人生の最後に食べたいおやつは何ですか――
若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。
ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。
――食べて、生きて、この世から旅立つ。
すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。【商品解説】
著者紹介
小川糸
- 略歴
- 〈小川糸〉1973年生まれ。「食堂かたつむり」でイタリアのバンカレッラ賞、フランスのウジェニー・ブラジエ賞を受賞。他の著書に「つるかめ助産院」「ツバキ文具店」など。
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紙の本
今を生きる
2020/03/21 18:52
9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公がホスピスに入居するところから始まるので、ラストは決まってるけど、そこに至るまでの日々がうらやましくなる。
闘病からダメだと知った時、ホスピスに入ると決めた時、入ってから、同居人たちを見送る時、その時々の心の変化を静かに見守る感じです。
ホスピスでの三度の食事や週一回の「おやつの時間」が魅力的。
こういう家で最期を迎えたいと心底感じる。
紙の本
ライオンのおやつ
2019/11/18 08:03
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いなみの - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前からこの作者の優しい文章が好きで前作のツバキ文具店からのフアンです
優しい物語の中人生の最後になる瞬間を書ききった作品でこんな人生の終わり方があったのかとうらやましく思った次第です。
この作品を読めたことをに感謝しています。
紙の本
ライオンのおやつ
2020/02/27 20:57
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱーぷる - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞にノミネートされている作品と知り、この本に出会いました。読むことができてよかったです。誰にでもいつかは訪れる死というもの、色々考えることもできてよかったです。
紙の本
初めて小説を読んで泣いた
2021/03/27 01:48
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:NT - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の事は、テレビの情報で知りました。
ホスピスが舞台の物語だということに
少し躊躇したのですが、ライオンのおやつと
いうタイトルに惹かれて読みました。
読んでみると、重いテーマなはずなのに
不思議と悲壮感や恐怖は感じなかったです。
ホスピスの人たちの温かい人柄と、
そこで出される食事や入居してる人が
リクエスト出来るおやつのお陰だと
思います。
ですが、終盤を読んだら、涙が
溢れました。小説を読んで泣いたのは
これが初めてです。でも悲しいだけの
涙ではないです。
ぜひ、多くの方にこの本を読んで欲しいです。私の大切な一冊になりました。
紙の本
死について少し受け入れていける気持ちが持てました。
2021/01/08 16:17
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BenchAndBook - この投稿者のレビュー一覧を見る
72歳です。仕事も昨年4月にリタイアし、暫くご無沙汰だった本を読もうと思い立っていたところ、NHKの企画番組でこの本を知りました。
概要は把握していたものの、むしろタイトルに興味を持ち、購入し読みました。読み始めから直ぐに引き込まれ、涙、感動、奇跡の期待感などなど起伏激しく読み終えました。読み終えはしーちゃんは亡くなりましたが、穏やかさが残りました。
それなりの年齢ですが、しーちゃんの様にその時が来るまで、精一杯生きていきたいものです。生と死の捉え方や表現は古今東西いろいろなものがありますが、マドンナ曰く“生まれることと・・・どっち側からドアを開けるかだけです”は、なるほどと得心が言った言葉でした。
紙の本
末期の病気を抱える患者を看取る場所。
2021/03/29 20:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても重たくて、いうなれば人生の全て、ここで終えるというひとときのお話なのに、マドンナや六花やおやつがなんとも言い難い大切な雰囲気を出してくれている。こうやってまた、私も自分の最期を考える機会をもらう。日本中をひとり旅して、ただ漠然と、おばあちゃんになったら長野か四国のどこかに住みたいと思っている。海は怖いけど瀬戸内は本当に違う海なのを知っている。小川糸さんのサイン付きのこの本は、私の大切な本の一つになった。
紙の本
すばらしい
2021/02/26 09:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tomyam0702 - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢のようにうつくしいホスピス。死を受け入れてゆく心の道程もとてもよく描かれている。おやつはもとより、毎朝のおかゆ、という設定にも深く納得。
紙の本
『ライオンのおやつ』~祝2020年本屋大賞2位~
2020/04/13 10:30
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりぼう - この投稿者のレビュー一覧を見る
『つばき文具店』が2017年の本屋大賞候補にノミネートされたとき、自分のなかでは一押しだったのですが、結果は残念ながら4位でした。今回の意欲作『ライオンのおやつ』こそ、大賞1位にと念じていましたが惜しくも2位、1位はBLの世界を取り上げた『流浪の月』で432点、『ライオンのおやつ』は380点、3位は327点だったので、叩かく評価されたことは間違いありません。
瀬戸内海に浮かぶ小島にあるホスピスを舞台にしたこの作品を読み進むにつれ、奇妙なブックタイトルに託した作者の思いがじんわりと伝わってきました。死を受け容れた者だけが受け入れられるホスピスという最期の居場所は、紛れもなく非日常の世界。余命数ヶ月をどう生きるかという難しいテーマに取り組んだ作者の目論見は、心温まる佳作に昇華されていて、読者に静かな感動をもたらしてくれます。
生きることは、詰まるところ、衣食住なかでも食に収斂するものなのだとつくづく思いました。余命宣告を受けた33歳の主人公海野雫は、自暴自棄になりそうな時期を克服して、クリスマスの日にスーツケースひとつでホスピス<ライオンの家>にやって来ます。暖かい場所で海を見ていたいという動機からでした。ホスピスの代表マドンナは、快く彼女を迎え入れます。
このホスピスのメインイベントは、毎週日曜日の15:00から始まる「おやつの時間」。くじ引きで選ばれたゲストのリクエストに従って、至福の思い出が詰まったおやつが振る舞われます。ゲストが何故そのおやつを選んだのか、マドンナがリクエストの理由を朗読で披露することになっています。登場するのは、カヌレ、牡丹餅、豆花、ミルクレープ・・・・・
ホスピスの朝食では様々なお粥が供されます。お粥には「粥有十利(しゅうゆうじり)」と呼ばれる10の効用があるのだとマドンナは諭します。こうして、ゲストは食べることに生きがいを感じるようになり、「おやつの時間」はゲストにとって希望の時間となるのです。
チューブやウィッグから解き放たれた海野雫は人生を味わい尽くそうと、<私、まだちゃんと生きている>という確かな手応えを感じながら、日々新しい出会いや発見に胸を躍らせます。ホスピスに来なければ実現しなかった六花という名前の犬との触れ合いや、島でワイン作りに励む同世代のタヒチ君との出会いが生きる上で大きな支えになっていきます。看護師でありカウンセラーでもあるマドンナは、優しい眼差しで海野雫を見守ります。
さりげない日常がかけがえのない貴重な時間だということを、ホスピスにやって来た海野雫を通して、痛いほど思い知らされます。そして、人は生きているかぎり変われるチャンスがあるのだということを、ホスピスのゲストが身を挺して教えてくれます。誰しもいずれ死と向き合わなければなりません。にもかかわらず、人は死を遠ざけるどころか忘却の彼方へと追いやりがちです。逆説的ではありますが、今日この日をどう過ごしたいのか、生と真っ直ぐ向き合うことの大切さを教えられた気がします。もう少し敷延するとすれば、スティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォード大学の卒業式スピーチで語ったように、なすべきは「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていることをするだろうか」と自問自答してみることなのかも知れません。
『ライオンのおやつ』を読み終えて、真先に頭に浮かんだ言葉はメメント・モリでした。次にぼんやりと像を結んだのは家族で囲む食卓でした。作者は、いずれ訪れる死という確かな現実から目を背けるなと<ライオンの家>のゲストに託して、優しく語りかけてくれたのです。
電子書籍
死ぬのが怖くなくなる物語
2019/12/28 07:03
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰にでも訪れる「死」。作者の小川糸さんは不治の病の母親が「死」の恐怖に苛まれないような作品を目指したそうです。
紙の本
本屋大賞ノミネート作品
2021/04/07 10:57
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
小川糸さんの小説は久しぶり
相変わらずいいお話し
瀬戸内のホスピスで過ごす時間が理想的に幸せな時間のように書かれている。
美味しいもの、気持ちの良いものの連発。
このような話をこの様に書くことが、良いのか悪いのか判断するような事ではないけれど、読み続けるのがシンドイ。
きっとたくさんの人に読まれているのでしょうが、私には合わないお話と感じました。
紙の本
受け入れるという本当の意味
2021/01/11 18:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台はホスピス。当然お涙頂戴ではないし説教でもない。受け入れる、という言葉の意味を考えさせられつつ、私も身の振り方をこうしたいなと思ったりする。読んだ後は清々しい気持ちになる。
紙の本
死を真剣に考える
2020/08/09 16:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tansoku - この投稿者のレビュー一覧を見る
雫は自分の死後誰も困らないように身辺整理をしてホスピスに入る所から始まりますが、どれだけ心細く、つらい事だったろうと思います。
死ぬ事を考えることは生きることを考えることだと思います。
もっと切迫感を持って今を生きなければ、と思います。
紙の本
感動した、素晴らしい
2020/07/09 19:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の歳では、親のことや自分自身のことも気になります。
正直、『死』というものが気になり、恐怖も感じています。
そんな、不安を小川糸先生はお得意の食べ物でこんな素敵な作品で和らげていただけました。
もちろん、糸さんは『死』を体験された訳ではないのですが、この作品は『死』を体験できた気がしました。
とても暖かい気持ちになれました。
ありがとうございました。
紙の本
涙腺崩壊!
2020/02/23 14:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
瀬戸内の海とレモン畑がいっぱいで柑橘の香りが漂う大地。そんな環境にあるホスピスで余生を過ごす。見事に泣けた。泣いたわ~。『泣いた赤鬼』の赤鬼さんより泣いたわ~。そして、母性愛と慈愛に満ちたマリア様のようなマドンナ。マドンナがすごい。シマさんのギャグやってみたい。でも歯並び悪いからできないな(笑)。もし自分が余命宣告を受けたなら、残された時間は音楽を聴きながら本を読み、ひっそりと暮らし、新しい旅に出るという気持ちを作る準備をしたい。これからこれを読もうとする涙腺の弱い方は、バスタオルを準備してください。
紙の本
生きること=食べること
2019/12/28 06:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
33歳の若さで余命宣告された主人公、雫。主人公が終の棲家に定めたホスピスでの数少ない楽しみ、日曜日の「おやつの時間」がタイトルの由来です。「最後の食事」も大切ですが、確かに「最後のおやつ」はなかなか決められないですね。