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紙の本
サラ金の歴史 消費者金融と日本社会 (中公新書)
著者 小島 庸平 (著)
【サントリー学芸賞社会・風俗部門(第43回)】【新書大賞(2022)】日本の経済史上、最も浮沈の激しい業界の一つだったサラ金の歴史には、近現代の日本社会が経験したダイナミ...
サラ金の歴史 消費者金融と日本社会 (中公新書)
サラ金の歴史 消費者金融と日本社会
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商品説明
【サントリー学芸賞社会・風俗部門(第43回)】【新書大賞(2022)】日本の経済史上、最も浮沈の激しい業界の一つだったサラ金の歴史には、近現代の日本社会が経験したダイナミックな変化が鮮やかに反映している。1960年代に生まれたサラ金の歴史を、その前後の時期も含めてたどる。【「TRC MARC」の商品解説】
利用したことはなくても、誰もが見聞きはしたサラ金や消費者金融。しかし、私たちが知る業態は、日本経済のうねりの中で大きく変化して現在の姿となったものだ。素人高利貸から団地金融、そしてサラ金、消費者金融へ……。好景気や金融技術の発展で躍進するも、バブル崩壊や社会問題化に翻弄されていった業態について、家計やジェンダーなど多様な視点から読み解き、日本経済の知られざる一面を照らす。【商品解説】
著者紹介
小島 庸平
- 略歴
- 〈小島庸平〉1982年東京都生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。同大学大学院経済学研究科准教授。博士(農学)。
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紙の本
冷静な文章が好印象です
2021/04/08 07:23
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトル通り、日本のサラ金業界の歴史を説いた1冊です。
当書で特筆すべきは、「取り立てが厳しい、庶民の敵の業界」という色眼鏡を取り払い、著者が冷静にサラ金業界を論調している文章ぶりです。サラ金業界をテーマに、ここまでクールにまとめた書物は極めて珍しいのではないでしょうか。紙幅もボリュームがあり、読み応えのある1冊です(もちろん、取り立ての話もあります)。
紙の本
すでに歴史か
2022/02/09 19:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いて座O型 - この投稿者のレビュー一覧を見る
もはや「サラ金」という言葉すら、あまり聞かなくなったが、消費者金融自体は存続している。じゃあ、「サラ金」とはどう違うのか?あるいは同じなのか?そもそも、「サラ金」始まったのはいつからなのか?といったようなことを、詳しく知ることができる一冊。
サラ金の成立には、事業者側だけの都合ではなく、その存亡は様々な社会状況の反映だったのだということが、よく理解できる。
紙の本
栄枯盛衰
2021/06/22 22:33
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:WAST - この投稿者のレビュー一覧を見る
現金の通信販売、暴力的な取り立て、華麗なダンサーを起用したCM、セーフティネット。あなたがサラ金と聞いて思い浮かべるイメージはなんだろうか?
戦後、急成長した業界の一つサラ金。いまでは生活保護をうけられない人々のセーフティネットの役割をになうまでになっている。
その70年の歴史をギュッと凝縮した一冊で日本の戦後を映す鏡の一つとなっていて非常に充実した読後感が得られた。
紙の本
誰もが一度は聞いたことのあるサラ金の業態変化について歴史的に考察した興味深い一冊です。
2021/03/03 09:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『大恐慌期における日本農村社会の再編成』、『昭和史講義2』、『戦後日本の地域金融』などの著作で知られる小島傭平氏の作品です。同書は、利用したことないという方でも、一度は見聞きされたことのあるサラ金や消費者金融について書かれた書です。私たち一般人が知るサラ金の業態は、日本経済のうねりの中で大きく変化して現在の姿となりました。素人高利貸から団地金融、そしてサラ金、消費者金融へと進化していったのです。好景気や金融技術の発展で躍進するも、バブル崩壊や社会問題化に翻弄されていった業態について、家計やジェンダーなど多様な視点から読み解き、日本経済の知られざる一面を照らした興味深い一冊です。
紙の本
今まであったようでなかったような解説書
2022/05/04 22:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「サラ金って、ほんと、酷い組織だったよね」といった被害者や元社員の告発本というのは、店頭にいつも並べられていると思うが、この本の様にタイトル通りに、できるだけ公平にサラ金の歴史を語ってくれる本というのは初めて読んだ。明治、大正、戦前に書かれた小説を読んでいると、親族や友人から金を借りる、そして、そこには当然のように利子が発生するというシーンがよく出てくる、これは主人公の多くが売れない小説家だからかと思っていたのだが、この本を読むと、このころは借金の先としては当たり前のことだったことがわかる。「団地金融」が一時繁盛したのは、団地に住んでいる人は社会的信用のある会社、役所に勤めているから貸倒がないから、というのも興味を引く
紙の本
サラ金(消費者金融)の歴史を書いた本
2021/07/11 10:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:文学少年A - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほんの10年前まで、街中で消費者金融社員やティッシュ配りのアルバイトが自社の広告のポケットティッシュを配っていた時代があったことを覚えている人もいるのではないだろうか。
本書は、サラ金の歴史を誕生を戦前の素人高利貸に遡り、戦後に質屋を経て団地金融に進出して金融技術を磨きながら、その後、ターゲットをサラリーマン男性や専業主婦、低所得者に裾野を広げてサラ金業者は大きく成長したが、その一方で過酷な取り立てや自殺、家出等の社会問題を引き起こし、徐々に規制を求める世論や弁護士らによる被害者の会の運動により紆余曲折を経て膨大な被害者を生み出しながら成長したサラ金は2008(平成20)年に施行された改正貸金業法による規制で大打撃を被り、業界1位だった武富士が2010(平成22)年に会社更生法を申請し倒産。他の大手(プロミス、アコム、アイフル)は金融機関の傘下に入り生き残りを図り現在に至る。
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金融技術 ジェンダー 断罪なしが特徴
2023/10/25 22:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.内容
いわゆる「サラ金」の歴史を書いた本。
個人向けの融資はいろいろあるが、以前の銀行は、担保を持っていない人には簡単に融資しなかった。そこで、素人高利貸や団地金融の流れをくむ、いわゆる「サラ金」が出てきた。「サラ金」がいかなる金融技術を持って隆盛を極めたか、また、個人向け融資においてジェンダー規範がどうだったか、2006年に改正された貸金業法で「サラ金」の事業に強烈な規制がかけられたが、その結果どうなったかの予想まで書かれている。
2.評価
普通に、「サラ金」の浮き沈みがわかって有益であった。金融技術によって業績を拡大するが、「サラ金」自体の問題(取り立てなど)もあり規制がかけられ、その結果行政が縮小するさまが繰り返されているのがわかってよかった。
先ほど「ジェンダー」と書いたが、日本社会のジェンダー規範の変化によって、「サラ金」の側も対応していることが興味深かった。
本書を読めば、「サラ金」は、以前相当ひどいことをしたことがわかるが、小島傭平が、例えば「サラ金を一方的に断罪する気にはなれなかった」(p.318)と書いているように、「サラ金」を一方的に断罪するトーンにはなっていない。ただ、「サラ金」が問題を起こしたことはきちんと書かれているので、全体としては冷静な筆致になり、読者が考える素材になっている。
以上の通りであるから、5点とする。
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サラ金の歴史を学術的に描く
2023/09/25 22:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
素人高利貸し、団地金融、サラ金の誕生とその盛衰というまさにサラ金の歴史を学術的に描いたものであるが、またサラ金を通しての20世紀半ばから21世紀初頭の日本社会を描くものともなっている。サラ金とは無縁であるし関心もないという人も様々な発見があることだろう。
紙の本
サラ金の歴史
2022/08/15 07:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今の若い人ははサラ金が駅前でティッシュを配っていたというと驚くと思う。
改めて歴史を振り返るとあれほどテレビCMが話題になり、駅前で広告を配っていたサラ金が今のようになる事に栄枯盛衰を感じる
時系列にそって丁寧に解説されているので大変勉強になった