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紙の本
ひと (祥伝社文庫)
著者 小野寺史宜 (著)
母が急死し、たった1人になった20歳の柏木聖輔。空腹に負けて吸い寄せられた商店街の惣菜屋で、聖輔は買おうとしていた最後に残った50円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲った。...
ひと (祥伝社文庫)
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商品説明
母が急死し、たった1人になった20歳の柏木聖輔。空腹に負けて吸い寄せられた商店街の惣菜屋で、聖輔は買おうとしていた最後に残った50円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに…。【「TRC MARC」の商品解説】
人生の理不尽にそっと寄り添い、じんわり心にしみ渡る。
今だからこそ読みたいベストセラー、ついに文庫化!
独りだから、そばにひとがいるありがたさを知る。
―― 女優・作家・歌手 中江有里さん
女手ひとつで僕を東京の私大に進ませてくれた母が、急死した。
僕、柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。大学は中退を選び、就職先のあてもない。
そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。
本屋大賞から生まれたベストセラー、待望の文庫化。【商品解説】
著者紹介
小野寺史宜
- 略歴
- 千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」でオール讀物新人賞、08年「ROCKER」でポプラ社小説大賞優秀賞を受賞。本作『ひと』が2019年本屋大賞第2位に輝きベストセラーに。著書に『ホケツ!』『家族のシナリオ』(以上祥伝社文庫)『まち』(小社刊)、『ライフ』『縁』『今日も町の隅で』『食っちゃ寝て書いて』『タクジョ!』『今夜』『天使と悪魔のシネマ』など。
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紙の本
『いい』小説に出逢えました。
2023/07/09 09:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久し振りに小説というジャンルに於いて私の中で感嘆出来ました。
本書では種々良かった点があります。列挙すると次の通りです。全体的に一文が短め。各登場人物のキャラの描き方か克明で、印象が頭に残る。主人公の気持ちの動きも克明に描かれている。話の展開が良い(無理がなく、取って付けた感もない)。人が生きていく上で、進むべき道程を少しばかり指し示してくれている(所謂、大切なものは何か)。
生きていく上で大いに考えるべきものは、自分自身の気持ちと意志だと、強く首肯出来ました。読了後、何か見えない高揚感に包まれて、スッキリした気持ちになりました。
紙の本
丁寧に作られてゆく人間関係が素敵だ。
2023/05/31 21:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
唯一の家族であった母親が急逝し、親戚もいない、本当にたった一人になってしまった20歳の青年の孤独と経済的困窮。物語はそんなところから始まって、主人公より読者の私のほうがこの先を憂いてしまった。「ああ、いったいどうすればいいの?」と焦りもした。
物語は、そんなどん底から少しずつ丁寧に形作られる人間関係が描かれて終わる。たったそれだけなのだけれど、ほんのりココロが暖かくなる読後感。
商店街のお総菜屋さんがメイン舞台というのが効いているし、描写が少なく、脚本のように登場人物のセリフだけで描かれる小説手法が珍しく新鮮でもあった。
紙の本
ひととの関わりを考える
2022/01/02 22:21
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
人に譲ることをさほどこだわりなくしてしまえる主人公。でも、いろんな人との関わりの中で、絶対に譲れないものを見出した。その過程が丁寧に描かれている。
それと、人は一人で生きてるわけじゃないってことも。
紙の本
悲嘆することなく
2021/08/18 15:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京で大学生活を送っていた主人公は二十歳にして母を表紙で失う。高2の時には父を自動車事故で失っていて、故郷を離れた東京で主人公は孤立無援にとなり、大学を中退することに。
こんな状況だと悲壮感が溢れそうだけれど、不思議と本作の物語は静かに穏やかに展開。惣菜屋で最後に一個残ったコロッケを老女に譲ったことをきっかけに、主人公は新しい方向に次第に歩を進めることに。
ある意味期待通りの結末なのですが、そこまでの主人公の歩みに心安らぐ思いでした。
紙の本
出会い
2023/10/30 18:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:悟空 - この投稿者のレビュー一覧を見る
孤独になってしまった主人公が、さまざまな人々と出会い、人として成長していくお話し。お父さんと同じ選択をしたところが親子なんだなと感動しました。
紙の本
単純に心温まる
2022/10/23 14:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マンゴスチン - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公のようにありたい。本当に譲れないもの以外は他人に譲る人間でありたい。
何のためにでもなく、ただそうありたい。
人のあたたかさ、クズさ、強さと弱さ、人間味に触れられる読書体験。
生きているうちに人間を好きになりたい。
人生の帰路に再読したい。
紙の本
母親のような気持ちで
2022/08/08 16:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:somaandsinko - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡々として、感情的になることは殆どない。
ほしいもの、やりたいことがあっても他に手を挙げる人がいたら自分の手を引っ込めちゃう。
気心知れた友人とはさばけた話もするけれど、
それ以外の人にはおとなしく、自己主張はちょっと苦手な子。
主人公のリアルな感じが気になり、母親のような気持ちで読みました。
父親の足跡をたどり、良い悪い含め様々な人と出会い、
自立への道を考えてゆく過程がよかったです。
彼やその周囲の温かい人たちのように
地道に実直に生きている人が報われる世の中であってほしい。
紙の本
おすすめ
2022/04/17 23:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かのま - この投稿者のレビュー一覧を見る
この方の描く小説に出てくる登場人物はみんなやさしい方ばかりです。すこし気が弱くて、相手の気持ちを考えると自分を主張できない、でも自分をしっかり持っていて、まっすぐに生活を送っている、そんな人他戸が織りなす何気ない日常にとても癒されます。一押しの本です。
紙の本
人との繋がり
2022/03/20 09:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:E司書 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父に続き母も亡くした二十歳の青年。たった独りになった主人公、聖輔は大学を中退しふとしたことから総菜屋で働くことに。たった独りの青年が働くうちにひととの縁がうまれていく。ひとを頼ることの大切さや人との接点、付き合いに対し、徐々に成長していく姿を自然な展開で描いていく。人材は他にいても同じ人はいないというひとの大切さを味わえる一品。
紙の本
両親はいなくても、大学は中退しても
2021/11/03 17:36
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直に言ってしまうと、私は亡父のことがあまり好きでなかった、というか嫌いだった。だから、亡くなった時も、葬儀の時も涙がでなかった、だそうと無理をしたけどダメだった、まあ、嫌いになるだけの理由もあった、しかし、小説の主人公・聖輔は亡父のことが好きだった、父親が若いころ働いていた店を探したりする、ラスト前に若いころの父親と同じように、他人のために自分から身を引く決意をするという場面がある、人の悪い私には絶対できない決断だと思う、だから私は人に愛されない、聖輔が両親がいなくても温かい人に囲まれていることが羨ましい。そして青葉との恋愛が成功することを心から願う、あの子は本当にいい子だからとくにそう思う。ああ、揚げたてのコロッケが食べたくなってきた
紙の本
殺伐とした時代に心がじんわり温かい気分になる作品
2021/07/27 18:41
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:empath - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま寄った本屋で見つけ、めっぽう遅読の私が珍しく一気読み。馴染みの地名が実名で登場し、商店に立つおじちゃん・おばちゃんの顔が浮かびました。
物語の舞台は商店街。人の温もりや優しさがベースにあるお話で、新型ウイルスに疲弊する時代だから尚更ですが、読み終わると心がじんわり温かい気分になりました。
こういう心の機微がわかる人がいるなら、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと感じます。
読了後は、肉屋さんのコロッケが食べたくなったり、あらかわ遊園に行きたくなったり、不器用な生き方しかできなくても頑張ろって思えたり、久しく会ってない友人にメールしたくなったりするのが不思議。
世間は今、街中の小さなお店の小さな灯りが消えてなくなることも珍しくありません。そんな今こそ、手にする価値がある作品です。
紙の本
ほっこりする作品
2023/05/14 02:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親の突然死により天涯孤独になってしまった主人公聖輔が"ひと"との縁を繋ぎながら前向きに進んでいく話に温かい気持ちになる。
偶然この本に出会えて良かったと思った。
人生のどん底ともいえる状況に陥ってしまった中でも相手を慮ることのできる聖輔だからこそ、応援したくなる。
誰かと過ごしていくには、細かい価値観は大切。
多くのものを譲ってきた聖輔が本当に大切なのは代わりのいない"ひと"であると気付き、譲れない人を見つけられて良かった。
紙の本
安心安全の本屋大賞
2023/02/05 01:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の過剰な謙虚に
ところどころイラっとはするけれど、
概ね楽しめた作品。
さすが本屋大賞ノミネート作は安定感がある。
登場人物の名前を大切に扱う作家さんは
なんだかんだ信頼できる。
各章立てがよかったので最後はそれで。
「一人の秋」
「一人の冬」
「一人の春」
「夏」
紙の本
心安らかに読めました
2022/08/28 19:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S.O - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の青年が父親だけでなく,突然母親も失い,その後もいろんなものを失うけど,いろんな人と出会いながら,周りの人の温もりや優しさで手に入れたり,自分の大切なものも見つけていく。
やっぱり,決して怒ることなく冷静に受け止めながら,誠実に前を向いて生きていくと,周りも支えてくれて,運もよくなってくるんだろうなって思いました。
心地よく読み終えることができました。
紙の本
あたたかな誠実さ
2022/02/11 14:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風の谷の今鹿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公がものすごく誠実な人で、それゆえ色々なことに巻き込まれてしまったり苦しんだりもするんだけど、著者が彼のそんな部分を肯定してくれているところがものすごく良い。いついかなる時も誠実でありたいなぁと強く思いました。そして、主人公の身の回りにいる人たちが本当にあたたかい。図らずも涙してしまう作品です。