紙の本
アメリカ政府内部の抗争(大統領対CIA長官)が主題とは驚きました。
2017/12/11 10:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカ政府内部の抗争(大統領対CIA長官)が主題とは驚きました。主人公である、CIA天才暗殺者:コナー・フィッツジェラルドがロシア大統領暗殺を指示されどんどん窮地に陥っていく展開に、結末はどうなるのだろうと心配になって来る。コナーがCIA長官に不信感を抱き、大統領命令の会話を録音していたとか、ロシアマフィアの大ボスが暗殺されてしまうなど都合の良すぎる設定も目立つがまあ目をつぶりましょう。ただ、アメリカに対する脅威は事前に取り除こうというCIA長官の考え方も判らないでもないため、内容的には少々微妙。アメリカとロシア政権内部のドロドロした実態が垣間見えて面白い。コナーの暗殺技術の面白さと、幕引きの見事さに感心しました。
紙の本
大統領対CIA長官
2001/12/03 08:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『大統領に知らせますか』、『ロシア皇帝の密約』、『盗まれた独立宣言』に続くスパイものである。またCIAのエイジェントが主役となるが、悪役はロシアではなく、CIAの長官デクスター(女性)であるところが趣を変えている。あまりにも長く君臨したために、ときの大統領たちに手を焼かせたFBI長官エドガー・フーヴァーがヒントになったのかも知れない。
ヴェトナム戦争に従軍したコナーは、卓越したCIA工作員であった。コナーの戦友で命の恩人である元CIA副長官ジャクスンは大統領と組んで、このデクスター長官追い落としに一役買うことになった。
ところが、コナーはデクスターに騙されて、ロシア大統領候補暗殺の命を受けロシアに派遣される。CIA長官の陰謀によってロシア警察に逮捕されるコナー。ところが、その身代わりとなって自ら絞首刑となるジャクスン。しかし、それを依頼した相手はロシア・マフィアで、その代償は大きかった。
ロシア・マフィアや暗殺などでスパイ・スリラー一色となりがちなストーリーの中で救いとなるのが、コナーの家族の存在であろう。特殊工作に巻き込まれるが、コーナーを信じて行動する家族。よく描けたと思えるほど具体的で細部にわたっても手を抜いていない。
このようなスパイ物では、細部よりはストーリーの展開に走りがちであるが、かえってそれがゆえに引き込まれて行く。多作ではないアーチャーであるが、次回のポリティカル・ストーリーがまた楽しみになる作品である。
投稿元:
レビューを見る
男同士の強い友情が描かれた、素晴らしいスパイ物の物語。
仕事をやりぬくプロフェッショナルが、大統領暗殺をめぐってぶつかり合う。
アーチャーならではの、洗練されたユーモアも満喫できる。
私は、アーチャーの中で一番好きです。少なくとも5回は読み返し、今後も読み返すでしょう。
何度読んでも、同じ場面で泣いてしまいます。
投稿元:
レビューを見る
友達から借りた
2009年夏、カナダからの飛行機の中で読んだ。
CIAのスタッフが秘密任務を実行するがじつはその任務には周到な罠があって、命が危ない!という話。
ロシアに入国するあたりからめっちゃおもしろい。
なんたってCIAの長官の女の人がめぐらす罠が人情のかけらもなく恐ろしい。
たくさん取材に行っているので実際CIA内の行動基準とか決断基準とか近いものが描かれているかと思うとすごい世界だな。
ちなみにタイトルの11番目の戒律とは、CIAの第11戒(汝、正体を現すなかれ)を指す。
同じようにCIAをテーマにしたグッド・シェパードという映画を以前観たけど、それよりおもしろかった。
やっぱ小説の方が忘れてしまってもぱらぱら読み返せるからいい。
投稿元:
レビューを見る
CIA秘密工作員の暗殺者である主人公のコナーは、大統領命令で次期ロシア大統領を暗殺する指令を受ける。しかし、CIAとロシアマフィアなどから罠にはめられ、命を狙われることになる。
CIAとアメリカ大統領との確執や、ロシアマフィアとロシアの大統領との関係などが描かれていて、いろいろな駆け引きのおもしろさがある。
伏線があるのだが、最後まで先が読めない展開で予想を裏切られ楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
主人公コナー•フイッツジェラルドは引退を目前に控えた凄腕エージェント。しかしCIA長官の罠により、とんでもない事件に巻き込まれていきます。どんでん返しに次ぐどんでん返しですごくスリリングな作品でした。ただ、訳があまり私には合わなかったのか、読み進めるのに労力がいるタイプの文体でした。ロシアに何か恨みでもあるのかってぐらいステレオタイプなロシア人の悪役ばっかり出てきます。
投稿元:
レビューを見る
大学生の頃、当時好きだった子から「ケアンとアベル」を紹介されて読み、それからジェフリアーチャーの作品をたくさん読みました。
久しぶりのジェフリアーチャー作品、やっぱり面白かった✨
ハラハラドキドキ、読み終わるのがもったいなくて、最後の方はちょっとずつ読みました!
投稿元:
レビューを見る
イギリスの政治家・作家「ジェフリー・アーチャー」の長篇ミステリ作品『十一番目の戒律(原題:The Eleventh Commandment)』を読みました。
『百万ドルをとり返せ!』に続き「ジェフリー・アーチャー」の作品です。
-----story-------------
CIAの天才的暗殺者「コナー」は、南米での任務を終えた後、大統領から直々の電話を受けて再び不可能な任務に挑むことになった。
ロシアに入国し、次期大統領候補の命を狙うのだ。
しかし彼の周囲には周到に仕組まれた幾重もの罠が…。
天才的暗殺者はCIAの第11戒(汝、正体を現すなかれ)を守れるのか。
CIAとロシア・マフィアの実体が描かれていると大評判の、サスペンス長編。
-----------------------
1998年(平成10年)に発表された作品、、、
CIAの非合法工作員を主人公に据えて、ロシアマフィアやCIA、ロシアとアメリカの大統領まで巻き込んだスケールの大きなポリティカル・スリラー… 本格推理モノの要素もあり、面白かったですねー
■第一部 チーム・プレイヤー
■第二部 一匹狼
■第三部 雇われた殺し屋
■第四部 生者と死者
■解説 永井淳
主人公の「コナー・フィッツジェラルド」に思いっ切り感情移入しながら読みました… 用意周到で冷徹で冷静なスナイパーでシークレットサービスやFBIの面々からも尊敬される存在ある一方で、プライベートでは家族愛に満ちた温かい心を持つ優しい夫(父親)というギャップが良かった、、、
決して仲間を裏切らない生き方にも共感するんですよねー そんな男だからこそ、ベトナム戦争従軍時の上司で前CIA副長官「クリス・ジャクソン」も命を懸けて、「コナー」を助けようとするんですよね。
CIA長官「ヘレン・デクスター」とロシア大統領「ヴィクトル・ゼリムスキー」のわかりやすい悪役キャラも印象的… 彼らのお蔭で「コナー」の素晴らしさが際立っていましたね、、、
大統領暗殺が失敗… ケガを負った「コナー」の運命は!? 意外(予想の範囲内?)の終盤の展開も愉しめました。
ハラハラドキドキの展開だけでなく、泣かせどころもあり、主人公や脇役もきっちり活かした素晴らしいドラマに仕上がっていましたね… 「フレデリック・フォーサイス」作品っぽさを感じさせる作品でした、、、
500ページを超える大作でしたが、飽きることなく愉しめました… 久しぶりにページを捲る手が止まらない作品でした。
以下、主な登場人物です。
「コナー・フィッツジェラルド」
CIAの天才的暗殺者
「トム・ローレンス」
アメリカ大統領
「ラリー・ハリントン」
アメリカ国務長官
「アンディ・ロイド」
大統領首席補佐官
「ヘレン・デクスター」
CIA長官
「ニック・グーテンバーグ」
CIA副長官
「ヴィクトル・ゼリムスキー」
次期ロシア大統領候補者
「クリス・ジャクソン」
前CIA副長官
「ツァー」
ロシア・マフィアの大ボス
「���レクセイ・ロマノフ」
ツァーの息子
「ヴラディミール・ボルチェンコフ」
サンクト・ペテルブルグの警察署長
「マギー・フィッツジェラルド」
コナーの最愛の妻
「タラ・フィッツジェラルド」
コナーとマギーの一人娘
「スチュアート・マッケンジー」
タラの婚約者。オーストラリアの弁護士
「ジョーン・ベネット」
コナーの秘書
投稿元:
レビューを見る
2020/4/2読了
CIA及び、ロシア・マフィアに陥れられるという、絶体絶命のピンチを、コナー・フィッツジェラルドは如何にして切り抜けたか? というお話。しかし、最後の成りすましをどうやったのかが、些か判り難かった。