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大誘拐 みんなのレビュー

文庫 第32回日本推理作家協会賞 受賞作品

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みんなのレビュー142件

みんなの評価4.4

評価内訳

142 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

笑いと涙のミステリー傑作

2007/04/26 01:28

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 82歳の柳川とし刀自(「刀自」は老婆の敬称)は、紀州の広大な森林を代々引き継ぐ生まれながらの大富豪。ある日彼女は山歩きの最中、3人組の男に誘拐された...ところが、誘拐された刀自みずからが犯人の計画に助言をするようになり、ついには誘拐団の首領に...?!そして、自分の家族宛てに要求させる身代金の額はなんと、100億円!
 日本ミステリの最高傑作の一つとして、今も広く読まれている作品。犯罪の中でも最も卑劣と言われる誘拐を、かくも痛快かつ心温まる物語に変えている要因はなんだろうか?第一にそれは、勇気と機知、優しさにあふれた主人公とし刀自の人間的魅力と、そんな彼女に心を開き、ついには彼女の忠実なしもべに変わってゆく健次、正義、平太ら犯人の純粋さだろう。
 同時に、元メイドの中村くらを始めとして物語に登場する刀自の子飼いたちが、どれも彼女を慕い、彼女の頼みには何も問わずに引き受けている。そんな義理人情にあふれた人間関係も感動的だ。刀自が犯人グループの一員になったことも知らずに事件を追う井狩刑事もまた、彼女の熱烈な信奉者である。さらには、主犯の健次さえも、孤児院時代に年末毎プレゼントをくれた、やさしい刀自の思い出をひそかに抱き続けた一人であった。
 また、100億という身代金にあわてふためきながらも、それまでいがみ合うことの多かった子供達が、互いに力を合わせて困難を乗り越えようとなるのも、ひそかに彼らを導いた刀自の親としての深慮が感じられ、美しい。
 さらに喜劇的な要素も豊富で、節々に現れるユーモアたっぷりのやりとりは痛快である。特に健次が最初の身代金額5千万円を提示したときの、刀自の予想に反した異常な反応と、それに唖然とする健次の姿を描くくだりは何度読んでもおもしろい。
 このように、さまざまな涙と笑いを呼び起こすこの作品であるが、ミステリー小説としての基本もおろそかにはしていない。スリル、サスペンス、巧妙なトリックも存分に盛り込んでいる点は、物語に過度の湿り気を許さず、ミステリーとしてのクールさを保たせることに成功している。

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紙の本

こんなおばあちゃんになりたい!

2002/05/23 23:24

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

ミステリーですが、爽快なラスト、明るい雰囲気などで
暗いところドロドロとしたところがありません。
犯人もどこか憎めなく、登場人物みんなが個性的な所が
一番の魅力だと思います。
読んだ後の不思議な快感を何度読んでも味わえます。
誘拐事件がこんなに楽しく書かれていいんでしょうか?
って感じです。
映画しか見たこと無い方もぜひ本で読んでみて欲しいです。
とにかく、こんな元気な、賢いおばあちゃんになりたい!

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紙の本

古い推理小説だけど、面白さが古典の域です。

2020/04/29 23:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画が、主演のおばあちゃまが北林谷栄、誘拐犯のリーダーを風間トオル。そして、緒方拳や樹木希林も重要な役どころで登場し相当に面白かった記憶。偶然、本書を見つけて、あれの原作本かぁ...と手に取った。
旧家の当主である82歳のおばあちゃんが、誘拐されだが、あっという間に立場が逆転。誘拐犯を手下に使い、自らの誘拐を演出することに。政界、警察、マスコミもろもろまで手玉に取って、みごと100億円をせしめてしまうという話。映画の記憶もあるから結末も知ってるけど、けっきょく、もうワクワクドキドキして読んだ。なにより、80歳すぎのヒロインの聡明さと度胸、そして懐の大きさに胸を打ちます。

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紙の本

色褪せない

2019/12/09 13:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る

素晴らしい作品ですね。
最初に発表されてからかなりの年数が経つはずですが、今読んでもとても面白い。
傑作だと思います。

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紙の本

アッパレおばあちゃん

2019/05/28 06:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る

誘拐・身代金と犯人が要求するのは普通の小説にはよくある。しかし「大」誘拐はそんな常識(?)には囚われない。
何故なら、誘拐された柳川とし子が犯人の一味と結託し、身代金要求するのだ。
被害者ではなくむしろ加害者でもある。
おまけに此の方、身代金の金額も半端ではない。100億円という途方もない額を打ち出す。

奇想天外な誘拐、身代金受け渡しと誘拐された柳川とし子の解放、これで事件は
解決・・・・?
何かがおかしい、何かが引っ掛かると捜査本部長井狩は、柳川とし子に直接聴取する。

この作品は、何度も映像化されている。非常に良くできた小説でもある。
警察の裏をかくような行動、山と海に挟まれた地形、何よりも柳川とし子の優れた才能と身軽さにあっぱれである。

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電子書籍

骨のある年寄り

2015/09/29 19:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:らけっと - この投稿者のレビュー一覧を見る

「最近の若いものは!」とよく言われますが、「最近の年寄り」も頼りなくなりました。町内会の雷親父みたいなのも居なくなりましたね。刀自のような人望も度胸も才覚もある人物と巡り会いたいなと思いました。最後まで気持ちの良い読後感でした。ぜひ、刀自と出会ってください。

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紙の本

ベテラン作家の手練手管をご賞味あれ

2003/07/08 19:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たかはら伝助 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文句なしの傑作。

導入でわくわく,展開でハラハラ,ラストにどきどき,最後にほろり。読後感はほのぼの。文庫本で450ページを超える大長編だが一気に読める。

登場人物は全部善人,人っ子一人死なないのに面白い。ベテラン作家の手練手管が細部まで行き届いて読者を離さない,飽きさせない。ほんとうに何度読み返してもおもしろい。

作者の天童真は大正4年生まれ,47歳でデビューした遅咲きの寡作作家。彼が63歳の78年に発表した作品です。

細部まで凝りに凝った老練の技。すごいです。ぜひご賞味あれ。

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紙の本

国内ミステリの傑作!

2001/08/27 17:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:TGW - この投稿者のレビュー一覧を見る

 推理作家協会賞を受賞した、国内ミステリの傑作です。こちらを読む前に、岡本喜八監督による映画を見ていてストーリーは知っていたのですが、それでも息をつかせぬ勢いで最後まで一気に読んでしまいました。キャラクターの個性が立っていて、奇想天外な構想を、実にうまい筆致で描き、最後にまたどんでん返しを食う。爽快な読後感を味わえます。ミステリという枠にとらわれず、読んで損のない面白い作品です。

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紙の本

楽しい小説

2024/02/29 18:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ミステリーの枠組みだが、小説として面白くどんな人も楽しめるような作品。東京創元社70周年記念の限定カバーが出るそうなので、店頭で購入するのがおすすめ。

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紙の本

読もうかどうか、迷っている方に

2021/10/12 23:54

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Eternal Kaoru - この投稿者のレビュー一覧を見る

小説は好みによって評価が分かれるのが当然です。読もうかどうか迷っている方のご参考に、という観点だけからのレビューです。
 まず、リアリティは皆無です。だから高木彬光の『誘拐』や黒澤明の「天国と地獄」のような、手に汗握る展開を期待される方には下らないと感じられるでしょう。お勧めはできません。
 本書はコメディーであり、一種の人情噺でもあります。そのつもりで読めば「一気読み」の面白い作品です。プロットが面白く、ストーリー展開にそれなりの意外性もあります。会話にキレがある(大阪弁(?)と和歌山弁のかけあいが絶妙です)のも楽しい。
 どういう好みの方に向くのか? を考えてみました。例えば、都築道夫のユーモアものがお好きな方には楽しめるかと思いました。ただし都築道夫の「純粋な知的パズル」という感覚ではありませんので、ちょっとテイストが違うかもしれません。
 本書は(岡本喜八が映画化していますが、むしろ)山田洋次の映画を観たような読後感でした。純粋な悪人が出てこない、登場人物がみんな成長してゆく、社会批評が込められている、といったあたりです。本書の感じが伝わっているでしょうか? 拙い表現ですが。面白そう、と期待できたらお読み下さい。
 読者の好みにより、星は5つでも1つでもあり得るでしょう。文春が選んだ1977~2000年のミステリ第1位になっています。評者には過褒に思われ、「この時期のベスト20には確実に入る佳作」という評価です。やはりミステリとしては傍流であり、同時期の『マークスの山』(早川版)、『レディ・ジョーカー』、『火車』、『新宿鮫』、『無間人形』、『不夜城』を凌ぐほどとは思えませんでした。

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電子書籍

結局おばあちゃんの一人勝ち

2019/10/01 01:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文藝春秋の2012年版〈東西ミステリーベスト100〉第7位の、この『大誘拐』は誰も死なないし、最初から犯人が刑務所で知り合った3人組と分かっているため、典型的な推理小説のパターンからはかなり逸脱しているのですが、誘拐の被害者であるはずの紀伊半島の大規模な山林を所有する大富豪・柳川家の女主人(82)が誘拐犯たちの計画の穴をついてアドバイスしたり、身代金は100億じゃないと沽券にかかわると言い出したり、途中から警察との知恵比べに関する主導権を握り、誘拐犯3人組を完全に手なづけてしまうところがユーモラスです。結局おばあちゃんの一人勝ちのようなストーリー展開です。

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紙の本

おばあちゃんがすごい

2018/09/16 12:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る

三人組が82歳の大富豪のおばあちゃんを誘拐。その身代金は100億円という誘拐ミステリー。期待したのですが、ちょっとありえなさすぎなのとどんでん返しというか最後のひねりがなく、なんとなく山がないまま終わってしまったなぁという印象。でもこのおばあちゃんのすごさと、三人のその後の姿は、読んでいてすがすがしい感じがしました。

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紙の本

誘拐ミステリの傑作

2001/12/03 21:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:真   - この投稿者のレビュー一覧を見る

 スケールの大きい誘拐を、ユーモラスに描いた傑作。誘拐モノとしては、これを超える作品はいまだに書かれていないと思う。奇抜な誘拐方法がとにかくスゴイ。登場人物が(犯人を含む)みんな善人なのも、ちょっと物足りないけど、その分全員が魅力的なキャラクターになっている。じめじめした暗さがまったくない、仕掛け満載のとにかく楽しい作品。

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紙の本

魅力的なキャラクターが繰り広げる痛快ミステリー

2001/03/29 13:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チャミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 和歌山の大金持ちの刀自が誘拐された…。犯人は『虹の童子』と名乗る3人組。身代金は前代未聞の100億円!世界中を巻き込む大事件の結果は…。
 警察側と犯人の駆け引きのトリックや、人質である刀自を始め『虹の童子』たちのキャラクターが個性豊かに描かれていて、ぐいぐい物語に引き込まれます。いつの間にか、犯人側に味方してしまうほど。
 また、マスコミを巧妙に使いながら警察の目をごまかす手法など、作者の力量に脱帽します。ただ、一つの難点はその100億円の結果を教えてほしかった。

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紙の本

表紙はダサいが・・・

2017/01/08 19:12

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙が孫悟空みたいで買うのためらってたのですが、名作ということなので読んでみました。確かに映画化も納得の面白さでした。

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