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ファストフードが世界を食いつくす みんなのレビュー

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みんなのレビュー45件

みんなの評価4.1

評価内訳

45 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

庶民を悩ます必読の書

2001/09/03 13:10

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みゆの父 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本を読んで、僕は困った。何しろうちの娘はまだ二歳前なのに、ファストフードが嫌いじゃないのだ。週に一度の音楽教室(英才教育!じゃなくて、単に音楽に合わせて体を動かすのが好きなだけなんだけど)の帰りには、必ずかみさんとファストフード店に寄って、にこにこしながらフライドポテトをほおばるらしい。せっかく自宅や保育所では低農薬の材料を使った食事を食べてるのに、何なんだ、この有り様は。しかも、この本によると、米マクドナルド社をはじめとするファストフード業界は色々な問題を抱えてて、購買拒否運動したっていい位なのだそうじゃないか。

 この本は、米マクドナルド社を中心にして、ファストフード企業の歴史と現状を追求したルポルタージュだ。著者でジャーナリストのシュローサーさんは、牧場から牛肉加工工場まで足で問題を追及してて、その記者魂には脱帽。ついでにいえば、この本に出てくるファストフード企業のやりかたにも脱帽。たとえば分業によって誰でもできるようにするテーラーシステムを調理に導入して、従業員の給料を下げたこと。規模を大きくすることによって畜産業などの原料供給業界を支配したこと。子供さえ味方にすれば、子供に抵抗できない大人はあとからついてくるってマーケティング戦略を立てて、学校給食を請け負ったり、プレイランドを併設したこと。こういった努力って、見ようによってプラスにもマイナスにも評価できるから、一概に否定はできないだろう。

 ただし、何か問題が起こったときの米マクドナルド社の対応には幻滅。一方では自由競争を叫びながら、他方では議員を抱き込んで自分に都合の良い補助金をせしめること。食中毒が起こっても、どうにかもみ消そうとすること。これって情報公開と自己責任の原則に逆らってるし、こんなことを続けてるといずれしっぺ返しにあうような気がする。

 ちなみに、日本マクドナルド社については、シュローサーさんは「人の体は食べ物しだいという考えを、何年も前から熱心に宣伝しているのが、三〇年前に日本にマクドナルドを進出させた藤田田というエキセントリックな億万長者だ。藤田はかつて日本人たちに約束した。マクドナルドのハンバーガーとポテトを一〇〇〇年間食べつづければ、日本人も背が伸び、色が白くなって、髪もブロンドになるだろう」(三二二ページ)ってことだけ触れてる。でも、これって本当の話なんだろうか。本当だったら、今の身長で十分だし、皮膚癌が怖いから色白にならなくてもいいし、いずれ禿げる家系なので今は緑なす黒髪で満足してるから、僕にとってはマクドナルドに行かないほうが身のためだ。

 そうすると、娘にはフライドポテト以外の好物を探してやらなきゃいけない。いまのところ第一候補はアイスクリームだ。でも、これってカロリーが高いって問題があるし、ハンバーガー六五円っていうのはやっぱり安いし、困った。でもでも、ちゃんとしたものを食べさせろってファストフード業界に要求しないと、自分たちの健康も損するし、シュローサーさんがいうようにファストフード業界の中や周りで苦しむ人たちのためにもならないんだろうし、困った困った。こういう本を読むと、庶民は悩むのだ。悩まないよりはいいけど。

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紙の本

ファーストフードがもたらす“闇”に光を照らした労作

2002/06/22 20:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:片桐真琴 - この投稿者のレビュー一覧を見る

マクドナルドをはじめとしたファーストフード店は日本でも当たり前の存在となって久しい。どの店でも、きれいにパッケージされた同じ味の食べ物が出てくる。そして、華やかなコマーシャルともあいまって、一般に非常によいイメージを持たれている。ところが、一歩裏に回ってみると…。
本書は、ファーストフード発祥の地アメリカのファーストフード事情をルポしたものである。表面的な現象だけでなく、そのたどってきた歴史を踏まえながら、決して表からは見えない闇の部分を徹底的に掘り下げた労作である。安いハンバーガーやフライドポテトの影には、買いたたかれ、廃業を余儀なくされた生産者や、労働法に違反して働かされている従業員がいる。そして、O157やサルモネラ菌に冒された肉を出荷することさえ何とも思わない経営者。そんな彼らが規制緩和の名の下に食品の安全管理を骨抜きにすべく保守派政治家に働きかけ、献金ほしさに政治家がそれに応えようとする。
まったく驚愕すべき現実がここには描かれている。舞台は日本ではない。けれども、アメリカの後を追い続けている日本で同じことが起こらない保障はない。雪印食品の牛肉偽装事件や無認可香料使用事件などが明るみに出るにつけ、なんとも心許ない。
ファーストフード先進国で起こっていることを知ることは決して無駄ではない。それを他山の石とし、日本で同じことを起こさないために、消費者である我々はぜひ知っておくべきである。

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紙の本

食生活についてふり返させられます

2002/03/04 17:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もえ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 読み終わってちょっと恐ろしくなった。と言うのは、マクドナルドを子供達がよく食べているからです。
 マクドナルドは大人の僕が食べてもおいしい。でも、店内で作っているのは少年少女達。彼らにどうしてそんなにおいしいものが作れるのか? 答えは簡単。人工香料だ。舌で感じられるのは甘味や苦味等6種類。しかし、嗅覚は数千種類をもかぎ分けるという。その嗅覚にどこかの会社が作った人工香料がマクドナルドなどのファーストフードの味を作り出しているという。しかも、マックを食べる幼い子供達やマックの店で働く少年少女達を食い物にしているという指摘は鋭く、恐ろしい。

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紙の本

ファストフード産業が引き起こす数々の問題

2002/07/22 17:07

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:uwasano - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ファストフード産業の問題点を取材したルポルタージュである。
 1950年前後から現在までのアメリカのファストフード産業の発展によって、様々な問題が発生してきた。若年層や外国人労働者をパートタイムで働かせて、賃金を低く抑え、労働組合結成をも阻止するという雇用問題。ジャガイモ・鶏肉・牛肉等の原料について、大手加工業界が、第一次産業従事者(牧場主・農業従事者)を搾取している問題。精肉工場の低賃金労働者の労働災害の問題。肉が引き起こす食中毒の問題。ファストフード摂取により引き起こされる肥満や、それに伴う心臓病・糖尿病・癌等の病気の問題。それらの実例の数々が指摘されていく。
 一般的な、アメリカ企業は、どういう思想をもち、どういう行動をとっていくのか? ファストフード業界という、アメリカの顔とも言うべき業界の発展の歴史は、そのモデルとして適切である。それは、極限まで効率を重視して、大量生産、大量消費を目指す。市場を次々に開拓していき、成功を収める経営者も出てくる。しかし、その背後にはこの本で紹介されるような数々の歪みがある。
一番の問題は労働問題である。資本主義の黎明期に、児童労働といって、子供を労働に駆り立てていた事実がある。山本茂実(1917-98)の記録文学『あゝ野麦峠』(製糸工場)や、テレビアニメ「ペリーヌ物語」(主人公の少女・ペリーヌは、フランスの工場でトロッコを押す仕事を行う)を思い出すが、現代社会は、児童福祉法・労働法等の制定によりそれらの問題を克服した。しかし、企業は、外国人労働者や、学生のパートタイム労働者等、低賃金で雇える存在を構築し続ける。最近では、労働者のカンバン方式とも言うべき、オン・コール・ワーカー(電話1本で勤務先を告げられ、駆けつけるという雇用形態)というシステムまで作ってしまうほどである。
 効率重視は結構なことだと思うが、人権を無視した方法までも許容することは出来ない。ファストフード業界は大広告とイメージ戦略により、好感度の高い業界だと思われるが、この本に書かれているような面もあることを忘れてはならない。変なことをやっている企業ならば、その製品は買わないという「自覚的消費者」になる必要がある。

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紙の本

ファーストフード業界の構造的欠陥を問い直す好著

2002/01/19 22:39

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投稿者:上善如水 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 マクドナルドに代表されるようなファーストフード産業のシステムの落とし穴を徹底的に追及した好著。狂牛病にも触れているが、他にも鶏に与える餌に含まれる抗生物質の危険性やヒトの味覚マヒなどを指摘している。この手の本はわりと多いが、本書はファーストフード憎し、の一念で書かれたものではない。徒に消費者の不安を煽ることをせず、冷静に現状を分析している。牛肉を使用する外食産業が自社の牛肉は安全であることを懸命に主張しているが、狂牛病以外にも警戒すべき点は多いことを消費者は留意すべきだ。症状のインパクトの強さから狂牛病は特に警戒されているが、他にも食肉を媒体とした感染症は他にもある。狂牛病感染が確認された牛が一頭しかおらず、人間への感染がいまのところ確認されていない現在の日本の状況において、ことさら牛肉だけを避けるのは独立した賢明な消費者とは言えないだろう。

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紙の本

ファーストフードが世界を食いつくす

2001/12/01 17:05

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投稿者:333 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この題名は多少誇張した表現である。けど、それを差し引いてもなかなか楽しめたし、ためになる本だった。
 この本はいわずとしれたマクドナルドを中心にして、ファーストフード業界の構造や欠陥を検証し、どのような実体なのかを暴き出している。
 けど、このような実体はどの業界にも少なからずもあるものなのでしかたないとは思うが、それを変えることが出来るのは消費者次第ということだろうか?

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紙の本

斜め読みでもいいです。巷で話題の香料についての話もあります。

2002/06/20 15:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヤス - この投稿者のレビュー一覧を見る

さまざまな現場を取材し、ファストフードが世界に及ぼしてきた影響を明らかにする。

この本に書かれていることすべてをそのまま受け止めることは危険だと思うが、多くの点で非常に示唆に富んでいる。アメリカの象徴ともいえるファストフードが題材だけに、登場する企業名や地名に馴染みがなく、読みにくいところも多かったが、読む価値はあるであろう。

マーケティング戦略としては非常に有効なのだろうが、2歳から培われるという「ブランド忠誠心」を利用し、ファストフード業界は子どもに多くの影響を及ぼしている。このあたりを読んでいると、ハンバーガーを日本の国民食にしようとする藤田田などは悪魔の手先に思えてくる。

香料によってもたらされる作られた風味(焼きたてのハンバーガーの匂いが試験管で作られる)、増粘剤、安定剤によってもたらされる食感というのは異様であるが、これは我々の身の回りで氾濫していることでもある。ファストフード業界が搾取する低賃金労働者、食肉業界の寡占化、効率が追求された食肉処理場でのおぞましい光景などにも多くのページが割かれている。

マクドナルドのようなチェーン店は、ある国が市場を開放したときに真っ先に乗り込む多国籍企業であり、アメリカの象徴ともなっている。グローバリゼーション、アメリカ帝国主義への反発を最も受けやすいのも無理からぬことである。ピザハットが中国で襲撃を受けなかった理由が、イタリアの企業だと思ったからというのは笑える話ではあるが。

我々が口にする食料はもちろん、我々の生活に関係するものに関心を持つことは非常に重要なことだと思った。無自覚に消費することは罪悪なのかもしれない。企業が恐れるのは消費者なのであり、その消費者が望めば、企業がそれを提供してくれるだろうという主張にもっと耳を傾ける必要があろう。ファストフードを買うという行為が何を引き起こすのかを知り、そしてそれを買うのをやめるという行為は思った以上の努力を要するだろうが、何か行動を起こすべきだ。そしてこの状況が資本主義の必然かどうかも考える必要があるだろう。

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紙の本

ファストフードレストランを頂点とする産業ピラミッドの構造

2001/09/24 14:25

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投稿者:格  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 マクドナルドという会社のやりかたの汚さを暴露する本かと期待するとまったく裏切られる。もっと大きく産業構造の基本的な問題の指摘なのかもしれないが,逆に言うと,資本主義社会の構造としては,必然なのかもしれない。
 マクドナルドを頂点とした食料産業には,その配下には香料業界,フライドポテト業,そして,ポテトを生産する農家,コカコーラ等の飲物の業者,そして,食肉業者に,そこへ納入する畜産業者といて,ピラミッドを構成しているわけである。そして,これらが,ローコストを要求するマクドナルドに対し,そのシェアを求めるために,大容量効率化を求める産業となっていく。そして,末端の農家や畜産業者,養鶏業者はまったく儲からない業種となっていく。このあたりの描写はまったくもって凄まじく,理解しやすい。
 たとえば,鶏肉業界では加工業者は大手8社が,国内市場の約2/3を占めるに至り,そこに供給する養鶏業者は大半は1棟あたり約15万ドルを投じ,2万5千羽程度を飼育しているが,年収は,1万2千ドル程度にしかならない。それでいったい,どうやって暮らして行けるのか。しかも約半数は3年で廃業してしまう。残るのは借金ばかり。もっともそれは,資本主義社会の必然であって,マクドナルドの問題ではないとも思えるが。消費者が求めるなら,ファストフードでないレストランを栄えさせることができるはずだ,というのは楽観主義的すぎるか。

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紙の本

2001/09/10

2001/09/12 18:16

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投稿者:日経ビジネス - この投稿者のレビュー一覧を見る

使われている肉の中身からずさんな労働管理の実態まで、著者の徹底的な取材によってファストフード業界の闇の部分が鋭く描き出される。
 この本は読み進めるほど過激な内容になっていく。圧巻は、自ら食肉処理工場を訪ねて見た牛の解体現場のシーンだ。作業員が牛の腹に腕を突っ込んで素手で腎臓をもぎ取るなど、過酷な作業の実態が描かれている。また、ここで処理された肉の安全性に問題があると厳しく非難している。すべて事実かうかがい知ることはできないが、普段食べているファストフードへの認識を改めさせられるのは確かだ。
Copyright (c)1998-2001 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.

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2004/11/20 02:30

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2005/08/03 10:41

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2006/01/22 01:06

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2006/05/30 12:00

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2006/08/17 10:13

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2006/09/17 20:24

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