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ひきこもれ ひとりの時間をもつということ みんなのレビュー

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みんなのレビュー35件

みんなの評価3.5

評価内訳

29 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

平易な言葉で語られる強度のある世界

2003/06/16 10:12

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヨーダ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 インタビューアーに話す形式で語られていて、まずとても読みやすい。
 本書は「ひきこもる」ことで生み出されるものの豊穣さを説く。自分もひきこもり的な気質(気質的ひきこもりとも)で、しかしそこからしか、これまでの考える営為、著作も出発しなかったと。
 で、サブタイトルは「ひとりの時間をもつということ」。著者ならではのユニークな孤独の処方箋が示されていたりして、おもしろい。それは「銭湯」にいったり、「神社のお祭り」などに顔を出すことで「大勢の中の孤独」を味わい安心感をえることだったという。お祭りの人混みのなかを匿名のひとりとして闊歩する(そぞろ歩き、か)若き日の氏の姿が目に浮かんできそうだ。
 そういえば、高校の教科書にあった吉本氏の詩を自分はなぜか気に入っていて、そこにはやはりお祭りがでてきたっけと思いだした。その詩は『佃渡しで』というタイトルで後半部分にこんなふうにある。

 〈これからさきは娘にきこえぬ胸の中でいう〉
 水に囲まれた生活というのは
 いつでもちょつとした砦のような感じで
 夢のなかで掘割はいつもあらわれる
 橋という橋は何のためにあつたか?
 少年が欄干に手をかけ身をのりだして
 悲しみがあれば流すためにあつた

 〈あれが住吉神社だ
 佃祭りをやるところだ
 あれが小学校 ちいさいだろう〉
 これからさきは娘に云えぬ   (以下続く)

 たとえばこういう詩も、きちんと「ひきこもる」ことの所産としてうまれたもの。だから、「ひきこもりの充分な熟考や熟慮なしに成り立つ職業や専門はただの一つもありはしない」とか「いまでもひきこもらなければできないことを大事にして、少しずつ考えたり書いたりしてはいるのです。ぼくが『ひきこもりは正しいんだよ』と言う時に、自分の実感として、少なくとも嘘はついていないという思いがあります」などと著者がいってくれるとき、おおきな説得力をもつ(少なくともこの詩が好きな自分にとっては)。
 いまそういうことで悩んでいる人たちの元にもこの本のメッセージが届くといいなと思う。「少年が欄干に手をかけ身をのりだして 悲しみがあれば流す」ことができるように。
 たしかにいま世の中には「引っ込み思案は駄目で、とにかく社交的になる方がいいんだ」という潜在的な価値観や圧力はあると思う。これらを著者は「引き出し症候群」と呼んでいるけど、「コミュニケーションファシズム」的な傾向(言い過ぎか?)に日本がどんどん染まっていくのは耐え難い。
 で、当人にとっての「ひきこもる」ことが充分必要な時期はある、それを経て、その後で他人の感覚と調和させたりすることがうまくなったり、コミュニケーション力を身につければいいんじゃないか、と。
 また不登校について、学校や教室を支配する「偽の厳粛さ」のくだらなさ、いやらしさ、空虚さに気付く感受性の鋭い子ほど不登校になるというが、これはかなり図星中の図星という実感がある。
 近年増えてきたフリースクールについては、不登校という(同質の)人たちだけでかたまらないこと、閉じないで一般社会との関わりをもつことを前提に、従来の学校と違う理念をもっていて自分に合っているという子どもが自ら選択して入ってこられるならば、全然アリなんじゃないかという姿勢だ。
 個人的にはフリースクールの具体的な理念などについては、「フリースクールのフリーとは責任と表裏一体のものです」という東京、吉祥寺にある上田学園の先生のことばがとても印象深い。
 *民間からのこうした新しいタイプの学びの場をつくろうという動き、子どもたちの現状についてはこの方の著作『骨太の子育て』があるので、こちらをお薦めしたい。

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2004/10/20 15:41

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