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紙の本
読者の期待を裏切らない、登場人物の行動が心地良い
2004/03/12 02:51
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:徹志 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数十人の織り成す騒動が互いに絡み合って、大きな騒動へと雪だるま式に膨れ上がって行く。「これがこうなったら大変だろうなぁ」と思うと、正にその通りにパニックが進行して行く。
一日に数十万人もの人が乗降する、日本有数のターミナル駅である東京駅。そこを舞台に、数十名の登場人物に降りかかる厄災が交錯する。一億円の契約書を会社に持って行かなくてはならない保険会社員、俳句仲間と会うために上京した老人、彼を待つ俳句仲間の警察OB、痴情のもつれから恋人への報復を画策する女性、その彼女との円満な別れを図る男性、指名手配中の過激派メンバー……。それぞれの事情が複雑に絡み合い、事態は思わぬ方向へと向かって行く。帰宅ラッシュ前の東京駅は、果たしてどうなってしまうのか?
恩田陸は仕掛けが上手い、と改めて思った。誰かが起こした行動が、別の誰かが引き起こす騒動のスイッチになっている。そして登場人物の誰もが、そのスイッチを見逃さず(あるいは、避けられず)に踏んでくれる。まるで、この小説の中での自分の役割を知っているかのように。「自分は何の為にいるのだろう」「自分の存在意義は何なのだろう」などともったいぶった所がなく、目の前のスイッチをドカーンと踏みつけてくれるのだ。その豪快さがまた心地良い。「こうなったら、面白いだろうなぁ」と読者が思う所で見事にぶちかましてくれる。
良い意味で、読者の期待を裏切らない良作だ。エンタテイメント小説はすべからく、こうあってほしい。
紙の本
人生って、実はこういうものかも。
2008/05/31 10:43
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ココロの本棚 - この投稿者のレビュー一覧を見る
27人と1匹を主人公にした、パニックコメディ。耳慣れない「パニックコメディ」という言葉ですが、この小説にはピッタリの言葉です。
主人公27人(プラス1匹)ずいぶん多いと思いませんか?
最初は、「こんなに登場人物いて、理解できるかな」と思いましたが、意外と平気なもの。個性的な人物たちが「我先に」と頭の中を陣取っていきます。
東京駅周辺で巻き起こる様々な物語が、徐々に交差していく小説。
-1億円の契約を待つ、締切直前の生命保険会社では、次々に訪れるトラブルによってなかなか契約書が届かない!
-ミュージカルの子役オーディションでは、参加者の少女がライバルの母親に下剤を盛られ・・・。
-ミステリ連合会所属の春奈と忠司は、次期幹事長を賭けて推理バトルに挑む。
-俳句仲間のオフ会に参加するため東京に出てきた老人は、混雑の中荷物を取り違えられ・・・・・・?
-別れ話のもつれから、毒の入ったカプセルを飲んでしまった女。
目まぐるしく移り変わるストーリー。どれも先が気になる展開で、あれよあれよという間に進んでいきます。
タイトルどおり、それぞれのストーリーがドミノ倒しのように作用し合ってなだれ込んでいくラストは爽快!
私たちの人生も、神の視点から見たらこんな風なんだろうな、きっと。
まったく違う一日を過ごしていた人々が、一点に繋がるとき。
小説だとこんなおもしろいことになるんですね!
紙の本
恩田陸作品のTHE、定番
2006/03/03 15:43
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:由季 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前評判が良かったので、すっごく期待して読んだのですが、まぁやっぱり登場人物が多くて、ちょっと疲れちゃいました^^;
それでも、あれだけ多くの登場人物の個性を、ひとりも書き漏らすことなく、しかもちゃんとおもしろく、全員を巧みに絡ませていくのが素晴らしい!!
舞台となっているのは、東京駅。
そこで、幾人もの人間の誤解や偶然が絡みあって、ある事件が起こります。
ポイントは「どらや」の紙袋。
個人的に好きなのは、舞台「エミー」の子役オーディションにまつわるお話。
恩田陸ファンなら読んで損なし、恩田陸初心者の方にもおすすめの一冊です☆
電子書籍
登場人物
2016/10/21 15:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
たくさん出てきますがさくさく読めて面白いです。恩田さんのはドミノが初読みです。他の作品も読むと同じ作者さんかと思うぐらい違います。
紙の本
タイトルに偽りなし
2023/12/10 17:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全く接点のない様々な登場人物たちが徐々に同じ舞台へ集結していくのが面白いです。かなりの登場人物がいるにも関わらず、キャラの書き分けが上手いのか混乱することもなく読めました。ただ恩田陸先生の作風なのか、終わり方が少し雑というか唐突だなと感じます。
紙の本
とある主婦の何気ない行動から、ここまでの騒動に発展するとは…。
2023/05/14 02:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々な人物の偶然の行動がパズルのように組み合わさってドミノ倒しの如く大きな騒動に発展していくドタバタ劇。
誰かの行動がなかったり、タイミングがズレるだけで成立しない。
映画のノベライズかと思うほど映像向きの作品。
ステレオタイプな登場人物ばかり故か、20年以上前の作品なのに不思議と違和感がなく、楽しめる。
電子書籍
鮮やかな仕掛けに脱帽
2023/03/12 22:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヘリトンボ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大勢の登場人物が、それぞれの置かれた状況で一生懸命生きていることでいつのまにかとんでもないドミノ倒しをなしてしまう。人物は多いですが、それがごっちゃになる前に読破してしまうスピード感と面白さがあります。東京駅には縁がないので、巻頭の地図を見ながら読み進めましたが、結局位置関係はよく分かりませんでした。
紙の本
ノンストップの展開
2022/08/08 12:41
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投稿者:きみくんのパパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロット自体は、現実感が乏しいものだが、同時進行の複数のストーリーそれぞれの主人公の機微は生き生きと描かれていて、エンタメ小説、と括ってしまうのは違う、という印象だが、気持ち良い読後感がある。ストーリーの登場する「小物」の使われ方が、良いスパイスとなっている。
紙の本
さすが恩田さん
2021/08/16 14:13
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投稿者:ぶっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
映像化されるだけある作品です。
オムニバスで複数のシチュエーションが同時進行している場合、状況を想像しずらい作品もあるが、ユーモアが随所に含まれているせいか、とても読みやすく、いつどこでどうやって繋がるのかワクワクしました。
紙の本
これはタイトル通りの作品
2021/07/12 14:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
恩田さんはこんな作品も書かれるのか。最初に読んだのが「夜のピクニック」で「MAZE」を経由して「蜜蜂と遠雷」へ。これまでの系統とは全く異なる、ノンストップコメディーとも言える本作。静かに倒れ始めたドミノ倒しの牌が枝分かれして、同時進行でいろいろな仕掛けを展開するように、30人近い登場人物達が、それぞれのストーリーを繰り広げていきます。最終版では、併行して倒れていたドミノの牌がもう一度1系統に終息して・・・。
ドミノの牌はすべて倒れきったのか?ちょっと思わせぶりなエンディングに個人的には少し不満が。できればきれいに全部牌を倒して、すっきり終わってほしかったかも。文句を敢えてつければそれぐらい。気持ちよく読み終えました。
紙の本
倒れる始めると止まらない
2021/01/03 14:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
迷路のような東京駅構内に、様々な人たちの思惑が絡み合っていきます。無関係に思えていたエピソードが、ひとつに収斂する瞬間が爽快でした。
紙の本
テンポが良かった
2020/10/13 12:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物は多いけど、テンポが良くて、人数の多さは気にならなかった。
三谷幸喜サンの作品のような。
ダリオがそういう生き物だとは思わなかった。
紙の本
東京駅で
2019/08/31 17:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワガヤ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京駅で、バタバタと倒れるドミノのように、いろんな人がいろんな事件を起こして、それが繋がっていきます。エンタメ小説で、面白かった。
電子書籍
息つく間もなく
2017/11/17 23:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
展開が早くテンポがいい。
面白かった!
電子書籍
登場人物の多い小説。
2016/10/19 22:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Bijou - この投稿者のレビュー一覧を見る
なかなか興味深い小説でした。途中、何人か、出て来た理由がイマイチきちんと描かれていない気がした人もいましたが、ご愛嬌。連鎖反応で起こって行く出来事。一気読みが出来るライトノベルでした。