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紙の本
淡々と・・・じわじわと
2006/12/25 01:54
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡々と真面目な会話がじわじわと染みてきました。
ツキコさんとセンセイの話。
センセイって結局何歳なんだろうか??
なんて考えつつ何歳でも恋愛はするよなぁとも思えました。
センセイが頭を撫でるシーンが好きです。
素直にいいな〜って思ってしまいました。
ツキコさんは表面上は冷静な人だと思うんです。
でもセンセイの前だと子供なところがあって。
好きな相手にだけ見せる表情とか可愛いらしくて。
話が淡々と進んでいくので,恋愛に発展していくのが分かりにくい気もするのですが。
それでも恋愛って,好きな人がいる生活っていいなと思えます。
短編が集まってて,まとまった時間が無くても読みやすいです。
紙の本
何回読み返しても心に響く名作である。
2004/09/07 23:09
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰にでも思い入れの強い作品というものがあるであろうが、私にとってはこの作品はとっても思い入れの強い一冊である。
読書好きのあいだでは読まれた方の方が多いと思えるが、敢えて文庫化に伴い再読してみた…
何回読み返しても心に響く名作である。
ツキコさんとセンセイ。
まさに理想のカップルである。
二人がお互いをいたわっている姿に胸を打たれない読者はいないはずだ。
きっと私たち読者が純粋に本を愛するような感覚で二人は愛し合っているのであろう。
愛という言葉を使ったが、本作においては恋という言葉の方がふさわしいかな。
私たちが忘れかけつつあるあの頃の人に恋する気持ち(胸が締め付けられたりあるいは胸がキューンとなったり)を体感出来ることが出来る作品である。
文庫本で約270ページの作品であるが、いろんなシーンが脳裡に焼き付いて離れない。
『よくわからないや。
わたしはつぶやいて、センセイの家を後にした。
もう、どうでもいいや。恋情とかなんとか。どっちでもいいや。
ほんとうに、どちらでもよかった。センセイが元気でいてくれれば、よかった。
もう、いい。もう、センセイに、何かを望むのはやめる。そう思いながら、わたしは川沿いの道を歩いた。』
ツキコという名前は“月並み”という言葉から名づけたのかなと私なりに解釈している。
それだけ月並みな事柄が多い。
きっと大勢の読者の方がいろんな過去の想い出があるはずだ。
本作の読み方も十人十色である。
過去の自分の恋愛と比べる人もいるだろう。
現在の自分の周りの人に対する接し方を考え直すのも良い。
私は、本作に出てくるような居酒屋で女性と一緒にきんぴら蓮根をつまみにして一杯飲みながら本作について語り合いたいなと思った。
それが私の理想の恋愛像なのかな。
でも私はビールをついでもらいますが(苦笑)
『遠いようなできごとだ。センセイと過ごした日々は、あわあわと、そして色濃く、流れた。
センセイと再会してから、二年。センセイ言うところの「正式なおつきあい」を始めてからは、三年。それだけの時間を、共に過ごした。
あのころから、まだ少ししかたっていないのに。』
淡々と語られる川上さんの独特な文章。
しかしながら読者にもたらす感動はとっても深遠である。
未読の方は必ずツキコさんやセンセイの魅力に酔いしれるはずである。
本作を読んでツキコさんやセンセイとともに過ごせた時間を強く感謝しなければならない気持ちで一杯である。
そういう読み方がこの作品の本来の趣旨であろうと信じたい。
トラキチのブックレビュー
紙の本
愛おしい作品です
2019/01/26 23:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
飲み屋でたまたま再会した高校時代の国語の先生と40手前の女性とのお話。といっても、先生はその女性とは30歳近く歳が離れている。はじめのうちは、ただの飲み友達だったんだけど・・・・という展開になっていくのだけれど、二人の関係については、読み始めのうちは、ちょっとなんだかなと感じてしまっていたのだが、だんだんとセンセイの温かさが読み手にもどんどんと迫ってくる。主人公・ツキコさんには年齢相応の彼氏もいたんだけど、センセイを選んでしまう。センセイもツキコさんについにプロポーズする。センセイとツキコさんには「よかったね」と声をかけたくなった。ゆったりとした流れの中で楽しく読むことができた
紙の本
よかった
2018/08/29 15:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
センセイと過ごしていく時間がすごく身近で自分のことのような感じで読みすすめていけた。新聞のお勧めが目にたまたま入り購入したが普段の自分だったら手に取らない本だったと思うので読んでよかった。