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紙の本
とにかく面白かった!と叫びたくなるような本だ。トンチキ万歳!!
2005/01/21 14:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
非モテ男、神と出会う? 京都に吹き荒れる男の魂を見よ!
いやぁ、これはオモシロイ。非モテにジョニーに悪魔のごとき悪友、
多発する節足動物と前作「太陽の塔」と共通したモチーフながら、
それをはるかに凌ぐ熟成した世界を魅せてくれる。
椎名誠のSF作品のごときユーモア&ペーソスと
佐藤哲也のようなセンス・オブ・ワンダーとを兼ね備えた素敵な小説だ。
しかし…第二話が始まった時は驚いたねえ。絶対これ落丁乱丁だ!と
思ってページのノンブルをまじまじ見てしまった。
そういう仕掛けでしたかっ。面白さに脱帽!
四つの章からなるのだが、この思いつきは素晴らしい。
リピート部分には手抜きと思う向きもあろうが、
それすらも粋なはからいに思えて来てしまうほど私好みの物語だった。
これを傑作と呼ばずして、何と呼ぼう。
前作「太陽の塔」は絶妙なユーモアセンスと味わい深い人物造形で
楽しかったのだけど、後半が理解不能な展開でついていけぬ思いがあった。
しかし、本作は違う。このオチの付け方はすごいとしか言えない。
予想を超える展開プラス、1〜3章の謎が解明されるとあっては
うれしくて悶絶。
まだ著作は2冊目ながら、個性的で魅力ある文体がきちんとして
いるのもいいし、ダサいが可愛い主人公と不気味だがにくめない悪友
など、光り輝く脇役たちも素敵だ。とにかく面白かった!と叫びたく
なるような本だ。
p.s.大満足の本作だが、2作目でこれだけ面白いと3冊目が著者に
とって勝負となろうな…。
本作においては3章までで終わったならば、なんだこれギャルゲーの
ギャル抜きか?とも思えるだろうが、4章を配したことにより、
素敵にひきしまったと思う。私も「錬金術」やりたいっ!!!
紙の本
良い味
2019/06/28 12:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マルタン - この投稿者のレビュー一覧を見る
森見登美彦さんの作品を読んだのは、この「四畳半神話体系」が初めてで、それからファンになりました。
ダメ大学生の日常が面白く文字数の多い本ですが、一気に読めました。
お気に入りの一冊です。
紙の本
四畳半に秘められているものは
2006/04/21 23:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:シノスケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説の中というのは大概が異世界なのだが、現実を書いているにもかかわらず、ここまで現実とはかけ離れた雰囲気となっている作品も珍しい。いや、その雰囲気こそがこの作品の核をなしているから素晴らしいというべきか。熱に浮かされたような狂気が蔓延しているわけでも、耽美さがあるわけでも、センチメンタルで郷愁を誘うわけでもない。むしろ、自分がこんな大学時代を送らなくて良かったという優越感を味わいつつ、その実こんな濃い学生時代を思い出にしたかったという僻みが混在したりという二律背反な状態に。
四畳半の中にある四つの神話。深く掘りすぎて黒いものがどろどろと溢れる人物造形、魂というほどのものはなく諦観の極地とも思える主人公の覚悟、ユーモラスな文体と手抜きにも似た構成、繰り返される後悔は結局現状に不満を抱いてしまうという真理でもある。実はもっと高尚で、普遍的な青春時代の悩みであるにもかかわらず、一部の特殊な人間のみが背負う後ろ暗い忸怩たる思いであるかのごとく内向きに落ち込んでいく駄目さをユーモラスに、しかもそれなりに爽やかに仕上げたというなんとも奇妙な作品になっている。濃くて苦美味い青春小説。
さて、デビュー作『太陽の塔』でも、本書でも、ダメ大学生を主人公としてきた。『SWEET BLUE AGE』に収録の短編「夜は短し歩けよ乙女」で、黒髪の乙女が夜の街を爽快に闊歩する様を描き、ようやく男性以外の人物も書けることが判明した。次なる作品ではどうなるか。いつものダメ学生の生活と、リアル臭と、(脳内)恋物語を読みたくもあり、新しい物語を産み落として欲しくもあり。
紙の本
大学生の神話
2021/02/05 23:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tika_satoru - この投稿者のレビュー一覧を見る
全ての大学生に読んでほしい小説。
モラトリアム、隣の芝生は青い、突っ走れ青春。
馬鹿やってるだけだけど、お堅いむつかしい文章でつらつら書かれているギャップがたまらない。