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紙の本
時代小説傑作短編。続編がどこぞに収められていないだろうか
2015/04/12 21:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
司馬遼太郎の短編6作である。全て戦国時代、関ヶ原の戦い前後の物語となっている。史実か否かは分からないが、登場する武将は皆実在の人物らしい。6話の中身だが、1話が本書のタイトルになっている『一夜官女』である。
武家の妻女が旅行の道中、宿を取った町で神社の祭礼があった。町の主だった者たちが宿に来て、祭礼の際の所謂人身御供役を引き受けてくれないかと相談に来た。その祭礼の晩に社に一人で宿泊してもらえれば、それだけで良いからという。その妻女は軽く引き受けて、実際に社で一晩を過ごしたのだが、社には先客がいた、というストーリーである。
三話目は、『女は遊べ物語』というタイトルである。信長の家来に槍の名手がいた。しかし、妻女が浪費家で戦で手柄を立ててももらった褒美は次々と消えてゆく。槍の名手はやがて秀吉の家来に転身したが、妻女の浪費は改まらない。そのうち、側室をもてと言われたが、その側室と妻女がつるんで浪費するようになる。さて、槍の名手の運命は如何に。
四話目は、京都の剣客兄弟の話である。剣客として名が天下に知れ渡ると、剣客の名を上げるために挑戦を申し込まれる。中には宮本武蔵も含まれていた。ボクシングの世界タイトルと同じである。つまり防衛戦を行うわけである。当然、負ければタイトルを奪われてしまう。さて、剣客兄弟の運命は如何に。
最終話は『侍大将の胸毛』であるが、この大将は渡辺官兵衛である。秀吉の家臣であった藤堂高虎は、機を見るに敏であり、関ヶ原の戦いの頃から徳川方へ靡きかけた。しかし、戦いの大将としては明らかに力不足であった。そこで、藤堂家としては軍師を招聘する必要があった。渡辺官兵衛がその候補であるが、なかなかうんと言わない。
いずれも外れのない面白い話で、最後に司馬自身が言っているように、気楽に書いたものらしい。力みもなく、短編なのですらすらと読めてしまう。短い中にもストーリーは意外に豊かで、博識の司馬ならではの話が揃っている。
『女は遊べ物語』は、芝居として舞台に掛けられているほどである。おそらく喜劇調に描かれているのであろう。どのように演出家が料理するのか見てみたい気もする。司馬が気楽に書いたのなら、読者もリラックスして時代小説の粋を味わってみては如何であろうか。
紙の本
司馬遼太郎氏の初期の傑作集です!
2020/12/03 09:56
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、歴史小説に新しい風を吹き込んだと言われる司馬遼太郎氏の作品です。司馬氏は、昭和から平成にかけて数々の歴史小説を発表され、『宮本武蔵』、『坂の上の雲』、『妖怪』、『大盗禅師』、『歳月』、『世に棲む日日』などは非常に有名です。同書は、その司馬氏の初期の作品でもともとは1962年に発表されています。同作品には、愛らしく、豪気に、躍動する戦国の女と男が見事に描かれ、司馬遼太郎氏の筆致の巧みさ、技巧などがうかがえます。ぜひ、一度、読んでみてください。
紙の本
気楽に読めた
2018/09/20 07:17
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投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
気楽に読める小編歴史小説。その中でも一夜官女、雨おんな、女は遊べ物語、京の剣客、侍大将の胸毛は過去に著者の本で読んだことがあったものの、面白く読めた。伊賀の四鬼は賤ケ岳の戦いで、事前調査のために忍びを送り込んだ両陣営の前哨戦。なるほどこういうことがあったんだろうなと思わせた。
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