紙の本
考えさせられました
2016/03/30 17:52
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投稿者:ビリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
障害を持つ人が、これほど再犯率が高いのかと知ったのと健常者よりも伝える、訴える能力が劣っているので本人の意思が当局や司法に曖昧な形で受け取られるのが分かりました。
著者のような方が増えて障害を持つ人が平等に人生を送れる社会が出来るよう願います
紙の本
社会啓発
2023/06/28 05:13
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自身の入獄経験から貴重な現状把握が出来たようだ。障碍者や軽無償に関する問題点を指摘し、その解決方法まで提示してくれている。一番大事なのは社会の人々が認識を持つことであることを訴えている。
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いささか思い入れは強いが、隠されてきた現実を直視しているので衝撃。
新聞テレビからは全く見えないことが大きな問題。
17冊。
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友人との話で出てきた1冊。文庫化されたばかり。
早速読んでみた。
累犯とは、以前罪を犯した者が再び罪を犯すことを言う。
何度も繰り返し罪を犯し刑務所に入る障害者達。
「俺ね、これまで生きてきたなかで、
ここが一番暮らしやすかったと思っているんだよ」
過去に政策秘書給与の流用事件を起こして実刑判決を受け
433日間牢獄で過ごした著者が忘れられなかった障害者の言葉。
出生の2〜3%が知的障害者の出生率と言われている。
それに対して日本の知的障害者の人数は45万人と言われている。
つまり、45万人というのは障害者手帳保持者の数であって、
実際保護を受けていない人が240万人から360万人いておかしくないのだそう。
障害者が事件を犯してもタブーとされて報道規制がかかるメディア。
そのメディアを通してしか社会を知れない人が多い中、
このような本は人の社会に対する目というのを少しでも真実に近づけてくれる。
どれほどの売れ行きかは知らないが、もっとあらゆるところで
フィーチャーされていい本だと思う。
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「獄窓記」に続き読んでみる。
これまで障害をお持ちの方々の身の上に実際に起こっていた問題点を浮き彫りにした作品。
なにやら考えさせられる内容だった。
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累犯を重ねる障害者をどうサポートしていくか。
この世に方法はあるのだろうか?
巷によく見られる、
「金出さない、支援しない、でも口は出す」ようなことだけはしたくない。
とすれば、事実を受け止め、口を閉ざすしかないのか。
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刑法を学ぶ者なら絶対に読むべき書です。
普通なら刑務所に送られる人間が送られてくる現実が書いてあります。
刑事事件ではよく「精神鑑定」ってありますよね。
その重要さや、事件の裏側に知的障害者が関わると、
世間がここまで引くんだ、と実感してしまう本です。
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作者のインタビューにより描かれる軽犯罪を重ねてしまう障害者の姿。累犯犯罪者の4分の1は軽度の知的障害者らしいです。なかなかメディアには出てこない日本の姿であると思うので読む価値はあると思います。知的に劣るからと言って何にも考えていないわけではなくて、むしろ一生懸命考えて自分の幸せを追求しようとした結果犯罪や売春を重ねてしまう人もいたりして切なかった。
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障害をもつ人々について、日常的に報道されたり取り上げられたりすることは少ない。
だけど、もっと気づかなきゃいけないところ、社会が守らなければならないところがあるのかもしれないな、って
考えさせられる本だった。
"あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。"(マタイの福音書25章40節)
こんな聖句を思い出した。
私は見てみないふりをしていないだろうか?
まず自分ができることはなんだろうか?
彼らに必要なのは「ひとりの人間として認められること」「認められて、日常的にそのように扱われること」じゃないのかな。つまり、愛されて生きること。自分が愛されていることを実感すること。
"わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。"(イザヤ書43章4節)
彼らも神に愛されている存在、っていうのは真実だ。
私は何もできないかもしれないけど、
せめて彼らに神様のなぐさめと助けがあるように祈ろう。
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ろうあ者による「デフ・コミュニティ」は健聴者とは異なる文化を有する、という記述が興味深い。
著者が日本の受刑者処遇問題を世に問うている意義は大きい実感。
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タイトルの『累犯』という言葉は、「何度も何度も罪を犯す」という意味である。つまり、この本の中では繰り返し何度も犯罪を犯してしまう障害者が描かれているのである。実際、知的障害のある受刑者の七割以上が刑務所への再入所者であり、そのうち十回以上服役している者が約二割を占めるという。
では、なぜ障害者は犯罪を繰り返し犯してしまうのか。
一つに、障害者にたいする福祉がしっかりしていない。
二つに、障害者にたいする刑事裁判がしっかりしていない
三つに、刑務所の障害者に対する更生プログラムや矯正教育がしっかりしていない
そして、障害者が行きつく先は、最終的にホームレス・刑務所・ヤクザである。意外だと思ったのがヤクザ。彼らは障害者の障害者年金を目当てに養子や鉄砲玉にするという。
さらに驚いたことに、軽度の障害者で風俗に勤めたり、AVに出演しているという。ある女性いわく、「抱いてくれた男はみんな自分にやさしくしてくれた」という。なんとも悲しい声だ。
「彼ら障害のある受刑者にとって「獄」といわれる場所は、刑務所の中よりも、むしろ堀の外の社会の方ではなかったのか。」と著者は述べる。結局、障害者が犯罪を何度も犯してしまうのは、福祉や裁判所や刑務所の問題だけでなく、社会に住む我々が彼らを一人の人間として接していないことではないだろうか。
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福祉の暗すぎて見えない穴。
罰を受けないからって罪が消えるわけでもないし、無罪だからって無実ではない。
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累犯とは簡単に言えば再犯の事です。この本で扱われているのは「障害者は犯罪を繰り返す」という衝撃的な内容です。服役経験があり、獄中で障害者を見てきた著者だからこそ書けた本だと思います。マスコミさえも避けるタブーな問題だけに、非常に価値のある「声」だと思います。著者はこれらの問題提起だけでなく、自ら福祉などの面で精力的な活動をこなし、改善を試みています。それにしても、この本で扱われている事件はどれも悲しく、やりきれない気持ちになります。本の中で著者が獄中、手話で会話する二人の話がまったく理解できない疎外感から、健常者である自分が「手話が理解できない障害」を持っていると感じた、とありました。彼ら障害者は、社会の中で常にその疎外感を抱いていたのではないか、と思う。
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罪を犯さずに生きることの困難さを突きつけられた一冊。
この人の、この環境で、他にどんな生き方ができたのか。
深く考えさせられました。
特に知的障害者と、ろうあ者の章が印象的でした。
その人の存在が認められる世界。
求められ、愛し愛される世界。
一般的な福祉の支援ではなかなか届かない、性的にも満たされる世界。
生きるって、本当に広くて深くて。
「福祉」という枠で考えていいのかな、という問いも、自分の中に生まれてきました。
ろうあ者については、「手話が通じない」という表現に疑問を覚えました。自分が手話通訳者である自戒も込めていうならば、その通訳者の使う手話が通じなかっただけではないかと思いました。
手話にはいろんな表現がある。
そして、そのろうあ者は、その人の表現で、今までその人の社会で生きてきている。
そうであるならば、その人がコミュニケートできる表現が、きっとあるのではないかと思うのです。
場合によっては、ろうあ者Aさんの通訳をろうあ者Bさんが行い、ろうあ者Bさんの通訳を聴者通訳者のCさんが行う。
そんな通訳の可能性もあるのではないでしょうか。
ろうあ者コミュニティの特異性は、私も感じています。私にとっては、音声を介さない異文化として、魅力ある世界として。
この本を読んだ私ができることは、スクールソーシャルワーカーとして、少しでも早く支援が必要な家族に気付き、一歩踏み出すこと。
自分ができることから、始めます。
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障害者という、ありふれているが接触する機会の少ない存在について、自分がほとんど何の知識も持っていなかったことを思い知らされる。これまで読んできたどのノンフィクションよりも衝撃的で、とても同じ国で起きていることとは思えない事実。一読を勧める。