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みんなのレビュー24件

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24 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

素敵な読書ガイド

2020/12/11 23:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私が「大好きな本」の作者の一人である、川上弘美氏の書評集。読売新聞や朝日新聞の書評や小説の解説が掲載されている。川上氏が読んで面白かったと思うものは盲目的に面白いんだろうと私は思っていますので、ためらわずに買います

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紙の本

同じ本を読んだというのに、なんとレベルの高い読後感なんだろう!

2020/07/29 22:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

パラパラと眺めたところ読んだ本が多数ある。さすが好きな作家が選んだ本だ、趣味が合うと思ったのは、ほんの冒頭を読んだ時の感想。
すぐに、この作家の読む技術というか技量というか、そのレベルの高さに驚くのである。たった文庫2ページ分の中に繰り広がる川上さんの読書体験は、同じ本を読んだというのにはるかに豊穣。いったい、私は何を読んだんだろうか...と。
そして、読後は、にわかに再読本が多くなる。

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紙の本

「本をそっとさしだす」そんな気持で本を書く

2011/10/05 20:55

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 たいへん、ゆかしい書評集です。
まさに、ひかえめなふるまいに心ひかれるような、おくゆかしい書評。
川上さん自身、書評を書くことを分析する、おすすめする、というより「本をそっと差し出す」つもりで
書いていると書かれています。
その文章からは本を読みながら、たのしみ、こわがり、
感心し、時には、うらやましいな、にくたらしいな・・・と同じ小説家としての心持を正直に
かといって、念入りに言葉を選んで、評する本を「傷つけないように」そっと扱っている姿が
目にみえるようです。
本を読む自分を大切にするのではなく、読んでいる本を大切にする・・・それは私が
ずっと本や映画について考えてきていることと、シンクロするのでおどろきました。

 川上弘美さんの初の書評集で、新聞やあとがきに書かれたものを集めたものですが、
肩肘張って、評論致す!という姿勢は全くなく、川上弘美さんの書く小説の文章そのままに
ふわりとそして、静かに、豊かに、その本の世界におぼれてはしゃぐことなく、冷静に、
どこかとぼけて、ユーモアがあって、かつ、見抜くところは完膚なきまでに見抜いています。
川上弘美さんはいい人ぶらない。かといって好き嫌いをただ書くだけではない。
静かに本の世界に同化し、その世界を堪能する。こわいと思えば、何故、自分はこんなに
こわいと思うのか、それを自分で考えて、その気持にゆれることすら、書評の一部となっています。

 また評する本を選ぶセンスも素晴らしい。村上春樹といった知名度の高い小説家の小説もあれば、
新聞書評ということでは新刊が多いのでしょうが、こんな人がいて、こんな素晴らしい経験を
わたしはしてしまったのです・・・という、自分の経験を書かれることがあり、それはまるで
川上さんの小説を読んでいるかのようです。
私の好きな作家、久世光彦さん、山田詠美さん、田辺聖子さんなどがたくさん入っていて、とてもうれしい。
丸谷才一さんのエッセイ『男もの女もの』では、川上さんのお父さんが大変好きだったのですが、
若いころは「若い女性にはしょせんわからないよ」と言われてしまい、後に読んでみてたのしい、
わかる!父、ずるい、と思うのですが、
同時に「若い男の子にはこの大人の世界わからんでしょう。絶対にわからない」と思う自分もいて
父を責められないと、丸谷さんの本を通して父(大人)を理解した経験が書かれています。

 岸本佐和子『ねにもつタイプ』では、本の世界に突入してしまって、「自分に戻れなくなってしまい」
やっと戻ってお子さんにお母さんはこの間どんな様子だった?と聞くと

「ちょっと茄子色っぽかった。はしっこのあたりはアボカドのなかみがかってもいた」

 川上さんは、書評において著者を「村上春樹」などと「呼び捨て」にできない・・・と書かれていて
田辺聖子さんは、聖子さんでもおせいさんでもなく、「田辺さん」だ、と田辺さんとずっと書かれています。
では心地よい、読書の喜びだけが書かれているのかと言うとたいへん厳しい経験も書かれています。
川上弘美さんは、『蛇を踏む』で芥川賞を受賞していますが、宮本輝『にぎやかな天地』の書評の
中で、その時、宮本輝さんが選考委員だったそうで、その時のことは「しょせん寓話」「評価しない」
という厳しい言葉に泣いてしまったといいます。
それは評価の是非ではなく人が自らの意思をまっすぐ表明することは難しいのに「受賞作は評価しない」と
強く表明したことに「本当にそうだ」と思ったからだそうです。
もちろん書くからには川上さん自身に「こう書きたい」という強い思いがあったのでしょうが、
それが好き嫌いではなく「評価できない」はっきり言われたことに「自分を否定された」とむくれるような
高慢さがない証拠であることがわかるエピソードです。

 川上弘美さんは、恋愛小説も読まれていますし、自身、恋愛というものを扱った小説も書かれています。
それだけに「愛」という言葉には非常に繊細、慎重で、安易に愛し合いましょう、と軽く書く人には
石を投げつけたくなるそうで、そんな一面もあります。

 書評とブックガイドは違います。やはり、書いている人、その本を読んだ人が、文章から立ちあがって
くるような「読み物」として豊かなものが好きです。
ですから、いきなり「本書は、世界金融危機について述べた本である」などという文章はひとつも
ありません。
落語でいう枕、何気ない友人の会話から始まったり、自分のこども時代の思い出から始まったり、
読み手を引き込む魔力を持っています。
まさに文は人なり。

 そういう魔力をもつ「名人芸」が堪能できるのは、今のところ、『読まずに死ねるか』の内籐陳さん、林望さんの
『リンボウ先生退屈読書録』・・・そしてこの本です。
これから読む本の指針ともなると同時に読んで いて心地よい、 とても、あらまほしい書評集だと思います。

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紙の本

するする読むうちに、文章の底にある湖の深さに、惹きこまれていきます。

2010/09/05 20:13

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

おもしろい。
読み始めると、なかなか本を置くことができない。
本書は、
タイトルからわかるとおり、著者の書評集である。

解説の豊橋由美の言葉によると、
「川上さんは、本を読むときに、
 気持ちだけじゃなく、五感を開いているように、
 わたしには、思えます。
 頭だけじゃなく、全身で読んでいるように
 思えるんです。」(475ページ)

まったくそう思う。
著者が全身で本の世界を旅していく感じが伝わってくる。
この本は、川上弘美の冒険譚なのではないか。
読書を通した仮想世界をまるで本当の経験のように
(だけど、もちろん、知ったかぶりはなし)
表情ゆたかに(まるで身ぶり、手ぶりで)語ってくれるから。
生き生きと。だから、こんなにおもしろいのではないか。

紹介されている本の中には、
わたしが大好きな作品や一度読んだ作品もあった。
だが、書評を読んでいると再読したくなってくる。
そして、名前を知っていたけど、手を出しあぐねていた本は
読まないと損なのではないか、という気にさせられる。
とくに、久世光彦の「謎の母」、筒井康隆の「パプリカ」は
ぜひ読みたくなった。

傾向としては、いまの日本の小説の書評が多い。
ちょっと古めの外国文学が好きなわたしには
とても新鮮に感じられた。

きらきらした言葉、心に留めておきたい言葉が、たくさん、あった。
たとえば、山田詠美の「風味絶佳」の書評の中の、一文。

「贅沢とは、なんだろう。
 何かがふんだんにある、ということではないと思う。
 そうではなく、そこにあるものを、
 ぜんぶ味わいつくすことのできる能力を持った人が、
 実際に味わいつくしている。その状態を、贅沢、というのだと思う」
(222ページ)

全体を通して
やわらかい言葉で語られ、ユーモアもたっぷりなのに、
底に流れる、本に対する著者の姿勢があまりにも真剣なので
こちらもとても真剣になって読んだら、目が痛くなった。
読みたい本がたくさん出てきたというのに、困る。
これは、わたしの目の衰えだけの問題ではない気がする。
川上弘美、おそるべし、である。
今回の文庫化によって、どれだけ多くの読者が、
紹介された本を買うことになるのだろうか。






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2010/10/12 22:18

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2010/10/04 23:56

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