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四龍海城 みんなのレビュー

  • 乾 ルカ (著)
  • 税込価格:1,76016pt
  • 出版社:新潮社
  • 発行年月:2011.7
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー54件

みんなの評価3.8

評価内訳

54 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

懐かしの少年ドラマシリーズを思い出しました

2012/02/04 20:26

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:お月見 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 海岸から見える、地図にもない謎の塔。四龍海城にとりこまれてしまった主人公。自分の居たもとの世界に戻れるすべはあるのか?
 幻想的で、無国籍で、謎めいた展開にどこか懐かしさを覚えながら読み進みました。途中で、「この懐かしさはまるで往年のNHK少年ドラマシリーズみたい」と思ったとたん、当時、ワクワクしながら連続ドラマを楽しみにしていた気持ちまでよみがえりました。本の内容からは少しはずれますが、少年ドラマシリーズというのは、昔放送していたNHKの子供向けのドラマで、「時をかける少女」や「なぞの転校生」「七瀬ふたたび」などの名作SFや「風の又三郎」などの児童文学をドラマ化したり、オリジナルでもちょっと幻想色のあるストーリーで熱烈なファンが多い番組で、私も熱心にみていた一人でした。
 少年ドラマシリーズが好きだった人にはぜひ読んでほしいし、ジュブナイル(児童書)や、たとえば「小説すばる新人賞」受賞作(水森サトリさん「でかい月だな」とか、浅井リョウさん「桐島、部活やめるってよ」など)、それから恩田陸さんやあさのあつこさん(特にNO.6)の小説が好きな人にもおすすめです。ぜひこの不思議でせつない物語にひたってみて下さい。
 ストーリーに触れてしまうと、ネタバレになってしまうので他の作者さんの引用ばかりで申し訳ないけれど、ラストのせつなさは絶品です。それから、恋愛要素やきわどいシーンは一切出てこないのに、作中にそこはかとなく漂う清冽な妖うさにも心惹かれました。

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紙の本

地図にない城にとらわれた夏の日々

2011/08/25 16:39

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

北海道の、地図にも載っていない島――四龍海城。
干潮になると陸続きになるそこへは
さらわれたり、迷ったりして、時々人が消えていきます。

夏休み前日、中一の高橋健太郎は
キレイなものが見えたため、そこに渡ってしまい
帰れなくなります。

そこには迷い込んだ日本人がいて、
誰かが世話役として新入りの面倒をみたり
コミュニティの円滑化を図っています。

しかし、人々はだんだん生きる気力をなくし
「城人化」し、城の住民となってしまいます。

健太郎は吃音に悩んでいるのですが
ただ一人――過去も含めて――笑わなかった
一つ上の少年・貴希と出会い、
それが彼の人生を大きく変えていきます。

世話役の大学講師の上川や看護師の天野といった
彼を迎える人など、静かで不穏な空気に包まれているのですが
途中で大学生の楽天家・関省吾が加わったことで
小説に躍動感がでてきます。

吃音のコンプレックスを抱える健太郎には
目がとてもいいこと、手先が器用なことといった
長所があり、城を抜け出す大きな力になります。

また貴希は父親から虐待されていて
人生を斜めに見ているところがあるのですが
耳がよく、省吾からトランペットを習うと
ぐんぐんうまくなっていきます。

そして二人の間には絆が徐々に育まれていきます。
この徐々に、がまたうまい。

この城の不条理なシステムもいいし
それが日本をどれだけ支えているかといった肉づけ、
そしてそれが語られない理由もうまい。

出城料の謎もどんどん核心に近づき
これが切なく、ラストがわかってしまうだけに
最後の10ページくらいは胸が締めつけられました。

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紙の本

謎の建物へ

2021/10/16 18:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔からそこにあるのに、地図にも載ってない不思議な建物。気が付いたらその建物の中に。
そこから出るための方法を探すが、最後に選ぶのは出るのか留まるのか・・・。
少しの希望と圧倒的な絶望感にさいなまれる物語。暗いよ。

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紙の本

最後の最後まで「緊張感」

2012/06/14 08:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る

地図に載っていない塔、不気味な城が海の先に存在する。インターネットの「噂」では、一度訪れたものは二度と帰れないという...中学生の主人公は憂鬱な時間をその城が向こうに見える海で過ごしていた。何かに導かれるように「城」に近付いた彼を待っていたものは...
そこは日本でありながら日本ではなく、そこにいる人は日本人でありながらも「城人」と呼ばれる無気力無感情人間であった。自ら、あるいは「さらわれて」この城に来た日本人は、やがて帰ることが不可能であるとあきらめ、無気力無感情な「城人」になって、この地で過ごすことになる。
ここを出るには「出場料」が必要だという。ただ、その出場料が何であるのか、カネなのかモノなのか、それすら探る手がかりがない。主人公はそれを探し出すために、城で巡り合った友人と必死になるのだが...
序盤早い段階から、この不可思議なミステリアスな世界に迷い込みます。情景描写もよくイメージできないほどに空想的なのですが、「出られない」環境にあるものが、「出る」ためのチケットを探すために奔走する...中学生の主人公、絡む大学生、城滞在が長くなっている看護婦や教授。限られた登場人物も個性的で、徐々に「答え」に迫っていく感じが読むスピードを速めます。
なんとなく途中で見えてくるものはあるものの、最後まで、最後の一行まで緊張感が続く感じです。気がつけば残りページ数が少なくなってきて、「これはこんなハッピーエンドか?」と思わせるものの、最後の最後まで、ロスなく読み切ることができる。結末が気になって電車に乗り続けたのは久しぶりの体験でした。
四龍海城という場面が「裏社会」的なダークに包まれていますが、登場人物のアクティビティがそのダークさを越え、けして「暗い」だけの読み物にはなっていません。拙いながらも大学生の力も借りて、出るための答えを見つけていく中学生の思い、その過程で得られた大切なもの、つかみきれない環境の中で、確かに掴んだものが、全ての答えだったのです。読後の「整理」しちゃったりするとそれほどでもない気がしますが、読んでいる時の引き込まれ感覚は尋常ではありません。完全に入り込んでしまった自分がいました。

【ことば】「本当にきれいなのは、建物じゃなくて...そういうのと一緒に、もう二度と戻らない時間を見ている気がする。きれいに思うのはきっとそのせいです」

写真好きの少年が持っていたのは、蔦の絡まる家の写真。なぜその写真を撮ったのかという問いに「きれいだから」と答える。大人びた中学生の言葉だけれど、ぐっとくるものが、ある。

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2011/09/10 17:43

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2011/09/09 19:24

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2011/08/04 19:09

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2011/07/31 17:14

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2011/08/02 14:41

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2011/08/03 17:05

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2011/08/08 21:29

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2012/02/26 20:57

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2011/09/02 23:07

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2011/09/07 16:36

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