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みんなのレビュー24件

みんなの評価3.9

評価内訳

24 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

八人のジャズ・ミュージシャンの壮絶な生きざま

2024/04/27 16:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

八人のジャズ・ミュージシャンの壮絶な生きざまが「それでも……美し」く描かれる。著者はこの手法を「想像的批評」としているが、実在の人物にインスピレーションを得た短篇小説とした方がいいかもしれない。

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紙の本

これはまた、なんという凄惨な人生だろう。それにしても、その演奏のなんと美しいこと。

2015/02/14 14:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:abraxas - この投稿者のレビュー一覧を見る

村上春樹作の小説より、彼が翻訳したものが好きだ。特にチャンドラーと「ジャズ関係本」は必ずといっていいほど目を通す。一昔前、植草甚一氏が果たしていた、ニュー・ヨークの本屋やレコード店をめぐっては見つけてきた本その他の話題を日本の読者に紹介するという仕事を、今やっているのが村上春樹なのだろう。彼がいなかったら、邦訳すらされなかったものが少なくない。これもその一つ。

著者によれば「想像的批評」というジャンルになるそうだが、平たく言えばジャズ・ミュージシャン七人のポルトレ(評伝)である。どこが「想像的」なのかといえば、著者は伝記的事実を尊重しつつも、方法としては、ミュージシャンの写真を前にして想像をめぐらせ、頭の中に浮かび上がってきた映像を文章化してゆくという。その結果、セロニアス・モンクとバド・パウエルが麻薬不法所持で警官に逮捕される有名な場面が、車から投げ捨てられ、水溜りに浮かぶヘロインの袋にいたるまで、著者自身その場で目撃していたようなタッチで描かれることになる。

レスター・ヤング、セロニアス・モンク、バド・パウエル、ベン・ウェブスター、チャールズ・ミンガス、チェト・ベイカー、アート・ペパー、いずれ劣らぬ名手七人の肖像写真を収めるギャラリーの壁にあたるのが、ワンナイト・ギグの演奏会場に向けて車を走らせるデューク・エリントンが車中で曲の構想を練る場面のエピソードだ。ジャズの代名詞ともいえるデュークと長年の相棒ハリーの気のおけない会話が、いずれも個性の強い、どちらかといえば破滅型のミュージシャンたちが繰り広げる人生の一幕の色彩を浮き上がらせる役割を果たしている。

ノンフィクションとフィクションが垣根を越えて行きかうような描写は、まるで短篇小説を読んでいるようだ。これのどこが「批評」なのかと疑問を覚えた読者は「あとがき」を読んで納得するにちがいない。ジャズ・ミュージシャンは、常に先行するミュージシャンの音をなぞるように演奏する。たとえば、マイルズはディジーのように吹こうとした。ところが、ディジーのトレードマークである高音部の跳躍を持続させることができなかった。それがあのマイルズの「孤独な背筋が寒くなるほど美しいサウンド」をもたらしたのだ。演奏自体が批評行為である、というのが著者の見解である。

それにしても、ジャズ・ミュージシャンという人種は、なぜこんなにも破滅的な人生を送らなければならないのだろう。描かれる人々は、どれも麻薬中毒やアルコール中毒患者、さらには精神を病んで精神病院に入院した経歴を持つ。早死にした者も多い。著者が選んだミュージシャンに偏りがあるとは思えない。「あとがき」で著者も書いているように、これがジャズ・ミュージシャンなのだ。一晩のギグのために、全精力を傾けての演奏。それも、インプロヴィゼーション(即興演奏)がその中心となるだけに、気を抜けるところがない。クスリやアルコールに頼りたくなる気持ちも分かるというもの。

表題『バット・ビューティフル』は、スタン・ゲッツとビル・エヴァンスの名演奏で知られる曲だが、あるサックス奏者のどうしようもない生活、その生き方の破滅的な様相を前にして、なおかつその演奏を耳にした女が漏らすひとことでもある。村上春樹氏も訳しながら、彼らの演奏を聴いていたというが、この七人にデューク・エリントンを含めた七人+αの演奏を聴きながらページに目を落とすとき、知らず知らずのうちにあなたも口にしているだろう。彼らの人生はなんと凄惨なんだろう。「けれど、その音楽はなんと美しいことか…」と。

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紙の本

それでも、美しい…とは、なんとも美しいタイトル。

2011/12/06 14:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アヴォカド - この投稿者のレビュー一覧を見る

これがどういう本かについては、訳した村上春樹さんのあとがきを読めばわかる。
ペーパーバックの裏表紙に印刷してあったという、キース・ジャレットの推薦文にあるように「『ジャズに関する本』というよりは『ジャズを書いた本』」である。

解説でも批評でもないし、ディスクガイドでもない。それぞれのミュージシャンの評伝というのとも違う。
それぞれのミュージシャンたちの人生の一片を、事実に即して取り出し、浮き上がらせているのだが、むしろ味わいは小説のようだ。
章と章の間に挟まれたストーリーが、そう思わせるのかもしれない。面白い構成。

それにしても、村上氏の訳したものを読むたび、優れた翻訳というのは、翻訳者が透明人間になっているものじゃなかな、と思う。
読んでいるうちに、翻訳者は見えなくなって、直接著者から話しかけられているような気分になる。

読みながら、或いは読んだ後、そのミュージシャンの曲が聴こえるような、そして聴きたい!という気になる。ここには確かに音楽が流れている。

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紙の本

著者が勝手に空想してでっちあげた8つのショート・ショート・ストーリー

2011/11/02 21:01

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る

レスター・ヤング、セロニアス・モンク、バド・パウエル、ベン・ウエブスター、チャールズ・ミンガス、チェト・ベイカー、アート・ペパー、そしてデューク・エリントンにイタコのように成り変わって著者が勝手に空想してでっちあげた8つのショート・ショート・ストーリーである。

一読するにその出来栄えはいまいちであり、どの物語も薬と妄想と狂気と精神錯乱に満ち溢れている点でまったく同質のあがりのように思われ、読んでいてかなり退屈だが、門外漢の私がそんな悪口を言っても、ジャズ気狂いの著者は意に介しないだろう。

こういう史伝というか伝記的物語は、目を晒しながらミュジシャンの音が聞こえてくるようでなければ失敗作と決めつけられても仕方あるまい。しかし本編はともかく、ジャズの歴史と本質について見事に要約したあとがきは短いが読み応えがあった。

村上春樹による翻訳は小説と違ってこなれておらず、読んでギクシャクする箇所がある。彼は「これは世にあまたあるジャズ関係本とはひとあじ違う「想像的批評」だ」などと高く評価しているようだが、こんなイタコ本を翻訳する暇があるなら、もっと本職の小説をじゃんじゃん書いて早くノーベル賞を取っとくれ。

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2011/10/05 13:07

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2011/10/11 20:55

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2011/10/17 11:17

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2012/02/05 12:26

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2011/11/27 00:29

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2011/12/05 10:43

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2011/12/06 22:03

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2012/03/28 17:46

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2012/05/29 22:02

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2012/10/27 14:22

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