紙の本
古きよき東京とめし酒
2021/11/09 21:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
下町食エッセイの名著。古きよき東京とめし酒の魅力を書かせたら本当に巧い作家さんだなと読むたびに思う。平松さんの文章を読むと、大衆酒場とか、町中華とか、かざらない洋食屋を思い起こす。
中でも古きよき下町酒場、シンスケの話は格別。
紙の本
スペシャリスト
2019/10/24 19:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
食エッセイのスペシャリストによる軽快な一冊。平松洋子さんお気に入りの店を様々に紹介していく。メニューの描写からお店の雰囲気、お店の人の人柄まで描き出す。この本を手に、東京のどこかへ一歩踏み出したくなる。
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読むのに非常に苦労した本。
といっても難解なわけではなく、どちらかといえば平易な文章なんだけど、持ってまわった言い回しや奇をてらった表現が多くて、とにかく読みづらかった。
それが文才や素敵な表現と思っているらしいところがまた辛かった。
雑誌で一編だけ読むならともかく、まとめて読むのは何とも苦痛だった。
割と最近の、東京の食べ物屋さんの紹介で、自分になじみのある店も多いだけに、残念。
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平松洋子さんの本を読むのは二冊目だけど、この人の文章、私は好きです。料理研究家としてのスタイルも、無理しなくてもぜんぜんいいのよ、てかんじが、私は好きです。人一倍めんどくさがりな私でも、ちょっとがんばるだけでちょっとステキなのよ、て平松さんに言われると、ちょっとがんばってみっか、と思っちゃう。
はっきり言って、池波正太郎の『散歩のとき、何か食べたくなって』の淑女版です!そんくらい名作!
平松さんが西荻在住らしくて、西荻情報が満載なのもすばらしい。
のってるお店はどこも普段着の名店ばかりで、ぜんぶ行きたいです☆
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平松さんの本を読むと、ああ生活するって楽しいんだなって
生きて、おいしいものをひとりで食べたり誰かと食べたりできるってすごく幸せなことなんだなって、すごく思う。
久しぶりに昼間から居酒屋に行きたくなる。
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2012/11/23 東京行きの友。文字だけでほんとうにおいしそうに食べるなあこのひと。ところで名画座、を命ガザと変換したIME。
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老舗から町かどの名店まで
東京の美味しい店180店ををふらりと食べ歩く
お腹が鳴る鳴る東京散歩エッセイ。
なんと言っても
タイトルが秀逸。
自分と同じく
映画好きで食いしん坊体質なら
もう瞬殺でしょう(笑)
初めての店に行く時は
失敗してもいいように
文庫本を一冊買う平松さん。
「活字さえあればどうとでもなる」という
読書家の平松さんだけに
共感もしきりだし、
いろんな本屋さんや買った本の話も
ちらほら出てきます。
西荻窪では
昭和の濃い匂いがプンプン漂う
タイ料理屋「ぷあん」の
カレー二種類の盛り合わせランチ。
代々木上原では
ふわっとしているのにもちもち食感の
「ハリッツ」のドーナツ。
四ッ谷見附、三栄町では
昔懐かしいお母さんの味わいのカレーが食べられる
「じゃがいも」。
新橋では
自然卵と生パン粉を使い
三元豚の霜降りをラードで揚げた
「燕楽(えんらく)」のとんかつ。
神保町では
富士山の四季を模した
「揚子江菜館」の
元祖冷やし中華と
観たばかりの映画のワンシーンを肴に頂く
「天鴻餃子房」の
生ビールと焼き餃子。
吉祥寺では
闇市の匂いを残す
ハーモニカ横丁散歩。
日本橋では
かぐわしい酸味と甘い香りに
味覚が冴える
「高島屋」フルーツ専門店「レモン」の
フルーツサンドウィッチ。
銀座では
創業明治18年の老舗蕎麦屋「よし田」の
コロッケ蕎麦と、
軽やかに美味しい
名物バー「ロックフィッシュ」の
ハイボール。
平松さんのお得意の
見事な比喩表現を駆使した
品のある美しい文章に、
ここに書いてある店だけは
「行かずに死ねるか!」
という気分にさせてくれる(笑)
美味しい料理って何なんやろ?
また行きたくなる店って
なんなんやろ?
高いから美味しいわけじゃない。
人気があるから
お気に入りになるわけじゃない。
お洒落じゃなくても
特別美味しくなくても
通い続けたい店は沢山ある。
お気に入りの料理には
何かがきっと溶けている。
作ったその人から出た何かが。
人を安心させ包み込んでくれるような
何かが。
食いしん坊体質や
いただきます体質のアナタなら、
読んでる間中
脳内幸福物質が分泌され続けますよ(笑)
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読んでると凄くお腹が空いてくる本 この本に登場するお店でそこの料理を実際に食べたことが無いにも関わらず、その料理の様子やその美味しさがわかりやすく伝わってくる 特に「とんかつの聖地へ」のとんかつが調理される場面、とんかつを食べた時の描写にガツンとやられた あと料理の美味しさだけでなく、お店に行った時の思い出や、お店とその周辺の土地の雰囲気も書かれており、素敵なお店を発見した時の幸せをお裾分けして貰った気分にもなれる
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焼き餃子と名画座: わたしの東京 味歩き (新潮文庫)
文字が羅列され、文となる。文字の塊だったページが、その文章を読んでいる内にモクモクと形を現し、立体映像として脳を刺激する。平松さんの食の描写は本当にたまりません。食べる事への愛情表現がたっぷりで、文章を目で追い、指でなぞり、思わず「舌なめずりする」自分がいました。くつくつ、ことこと、ふーふー、と、うれしくなるよな文字を見かけては嘆息。さっそく影響を受けて、トンカツ屋さんではカウンターに座り、揚げる作業の一挙手一投足を逃さず見る始末。「あぁっ、この本を片手に町歩きがしたい」腹の底から思ってしまう一冊でした。
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ごはんをおいしそうに食べるシーンの書かれたお話が好きです。
でも高級なものを、手の届かない世界のように書かれるのはやっぱ好きじゃないな。
たまにはいいんだけどね。うん。
これ、好きだなぁ。
高級なものも庶民的なものも色々あるだけじゃなくて
おいしそうに食べる様子が描かれるのがいい。
あと擬音語ね。言葉がきれいだ。
もう少し他の本も読んでみたいと思う。
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美味しそうな描写の活字って好き。見ててお腹がすいたり、活字を読んでるだけなのに不思議。色んな街の様々な場所に美味しいお店を知ってるって羨ましい。行きつけの居酒屋、行きつけの喫茶店、行きつけの洋食屋さん…そういう裏切らないお店を私も見つけたい。
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食文化をテーマにしたエッセイストの平松さんの気軽に読める飲食店の本。主に東京の西エリアを紹介していることが多いけど、やっぱりいい店を取り上げている。風景だったり、店の構えだったり、見方が細やかで気持ちいい。最後の東海林さだおさんとの対談も軽快で、休みの午後には最適。
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美味しそうな本なので つい買ってみました。初めての作家さん。
最初のうちは この方の文書に慣れなくて 美味しそうな本なのに 全然サクサク進まず 途中いったん撤退 笑。
何度か 手に取っては あまり進まず。
なんだろ。食べ物エッセイにしてはカタイのか?
半分くらい過ぎた頃 慣れたのか 後半の方が面白いのか 不思議と進むようになり 無事に読了。
土地勘があったり またはいろんな料理に詳しいともっと楽しめたのかなぁ。
残念なのは 写真とエッセイがバラバラで どこがどれと探すのも難しく。セットで見れたら もっと親しみを感じられたのかなぁと。
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『食事』というか、『食』と『酒』を出す『お店』に向き合って綴られている。
お店は、ただ単純に食事を提供する場ではなく、店員さん、店員さんとのやり取り、料理人さん、料理、それら全てが醸し出す雰囲気。お店に向かう消費者側の心情、事情。
これらが、お店一軒ごとに、様々な感情とともに描かれていて、共感しながら読み進める。
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平松洋子の名作エッセイ。東京の色んな飲食店を取り上げその魅力を紹介してくれる。
普通のグルメエッセイと違うのは、平松目線での評価を徹底していること。通り一辺倒の形容じゃなく、自分の五感で仕入れた情報を自分の言語で表現しているのがいい。しかも非常に分かりやすい。
外食というのは、食べ物が美味いだけでは物足りなくて、作り手や店や季節がとても大切で、さらに食い手の思い入れってのがそこに加わる。美味しく食べるということは、そういう背景や環境までしっかり味わえる自分を維持しておくことが大切なんだなと。
平松さん自身はお酒を召される方で、しかも上手にお付き合いされているのだが、俺みたいに酒を断とうとしている人間にもこういう豊かな外食ができるだろうか?色々試してみたいなぁと、明日からの食事ががぜん楽しみになってきた。