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紙の本
夏目漱石初体験
2007/10/03 22:03
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arayotto - この投稿者のレビュー一覧を見る
もしかして、もしかすると、自分は過去、夏目漱石の「坊っちゃん」を読んでいないのでは。
読んでいたとしてもそれは、小学校か中学の教科書に載った一文だけの可能性が高い。いや、それだけでは読んだとは決して言えない。
あまりにも有名だから、読んだ気になっていただけなのかもしれない。
今回あらためて(初めて)読んでみて、自分が知っている(つもりだった)「坊っちゃん」とあまりにも異なっていたからそう思う。
「坊っちゃん」とは、学校の先生になった若者の話。ここまでは正しい。
しかし、それ以外がまったく異なる。
先生と生徒が、反発しながらも、勉学に運動に、ああだこうだとやり合い、最後にはお互い信頼しあうという、よくある学園モノだと、ずっと思っていた。
その中に、マドンナと呼ばれるヒロインが登場し、主人公である坊ちゃんと恋に落ちるとずっと思っていた。
が、全然ちゃうではないか。
主人公は先生でありながら、授業のシーンなど殆ど出てこない。名前のある生徒さえ、いない。「ぞな、もし」と話す生徒A生徒Bしか出てこない。
そのうえマドンナって一体誰よ?坊っちゃんとはなんの関わりのない謎の女性ではないか。
ずっとずっと思っていた。坊ちゃんは、さわやかで曲がったことが大嫌いという若者だと。
が、坊ちゃんの口から出てくるのは
田舎の悪口。大人への反発と文句ばかり。
最後には……までやらかして、まあ、随分とアクティブな青年だこと。
だからダメ、というわけではない。全くない。
面白いンだな、これが。
短い文章が次々と連なっていくそのリズムは100年以上経った今でもしっかりと通用する。心地よささえ感じてしまう。一文一文が躍っている。とてもストレートで、軽妙さに満ちている。ちょっと真似したくなる、お手本のような文章だ。
漱石先生は、こんな躍るような文章を、直しや消しを殆どせず、一気に書き上げたらしい。
こういう人を、天才、と呼ぶのだろう。
さあ、私のなかで、夏目漱石再び、が始まる。さしあたり次は「吾輩は猫である」かな。
ところで、坊っちゃんの名前ってなんて言うんだ。
紙の本
新潮社文庫の割に注釈が多かったな〜
2022/02/05 19:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひとみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
太宰の作品はそれほど注釈がなかったように思ったけど漱石の作品はそこそこあってびっくり。
人生で2度目の坊っちゃんです。学生の時感想文を書かされるので読んだけどつまんなかったな〜。なにが楽しいのかさっぱり。
大人になって社会人になってから読み返そうと決意して読み返したらうん。おもしろい。
少し社会に出てから読んだほうが楽しいと思う。
若いな〜。若いな〜。こんなにも人間関係に体当たり出来るって真面目で人間臭くて若いな〜と微笑ましいくらいでした。自分が新卒の時に読むのと社会人を何年か経験して読むのでは感じ方が違ったのかな。と。
その時その時で読んでみたかった作品です。
紙の本
子どもの頃読んだ話を再読する楽しみ。
2020/11/08 14:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
無鉄砲は玉に瑕だけど、「せこい」、「ずるい」という文字は彼の辞書には無くて、女中の清ではないが、坊ちゃんの「まっすぐな気性」が痛快で魅力的。子供の頃から何度読んだか解らないぐらいの一冊をふと思い立って再読。
東京からはるばる松山中学校に赴任しはじまる波乱の日々は、実は1年にも満たない短い期間だったと読み取って少し驚く。もっと長い間の話と思ってました。
物語中の、さまざまな事件が、高密度で頻発する様子も、子供の頃は勧善懲悪気味に感じてたが、短気でスピード感を持って生きる坊ちゃんとのんびりした松山の人々の組み合わせというか、その気性のズレみたいなものが原因だったかと読後感が全然違って面白い。
その「事件」の間を縫って物語の中にたびたび登場する「温泉」のシーン。温泉街というより、ややリッチな銭湯みたいな感じで、現代の「ちょっと近場のスーパー銭湯へ出かける」というのにイメージが近い。汽車に乗って数駅、歩いても30分ぐらいの近さに温泉街があって、日常の楽しみとして温泉に浸かり、湯を浴びたあとに坊ちゃんが食べた団子もおいしそう。坊ちゃんって、ご当地小説のハシリだった?などとも思った。
紙の本
やはり名作でしょう
2017/02/28 16:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いけい - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読んだのは小学生のころ、確か教科書に載っていたように思います。
文庫本も何冊か持っていますが、表紙のデザインが変わるたびに買ってしまいます。今回のデザインもおしゃれで、ブックカバーを付けるのがもったいなくて、そのまま持ち歩き読みました。
内容は、みなさんご存知の”坊ちゃん”の活躍です。読むと、天麩羅蕎麦を食べたくなるのは私だけでしょうか?。あと、”清”さんの存在はステキで、大好きです。
紙の本
ひねくれ度100%の痛快小説!
2016/02/28 12:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
長い間この代表作を手にしてなかったが、ここにきて初読。とにかくテンポがいい。そして坊ちゃんの清への、清の坊ちゃんへの「愛」がひしひしと伝わる。愛の小説(笑)坊ちゃんの口からは文学者をバカにするようなことを言わせているが、ところどころにさりげなく先達者の作品を滑り込ませていたりして、ひねくれ度100%。赤シャツ、確かにいけすかないヤツだ。もっと懲らしめてくれてもよかった。結果、あまり松山にはいい思い出はないようであるが、それでも松山で坊ちゃんを崇め奉っているのは何故。坊ちゃんの将来が百間先生なんだろうな笑