紙の本
現代のネット炎上にも通じる話
2023/07/21 17:20
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジキル博士がSNSで愚痴垢「ハイド」を作って滅茶苦茶したら炎上身バレの危機に見舞われて追い詰められていく末までを描く話、と言い換えれば現代にも通用しそうに思える。善良なジキルの内なる邪悪――ハイドを呼び覚ます薬剤は決してファンタジーではなく、我々が日常で手にする薄っぺらい板切れに姿を変えてそこにある。現代こそ読むべき一冊ではなかろうか。
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投稿者:ARN - この投稿者のレビュー一覧を見る
別の作品を読むために購入。
概要は知っているが、きちんと読むのは初めてのため、主人公の立ち位置がジキル氏の友人だということさえ知らなかった。
作品全体を覆う、静かで薄暗い雰囲気がとても良い。
紙の本
名作!!
2018/12/21 21:40
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投稿者:ワズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジキルとハイドという題名やそれが二重人格作品の代表ということは知っていましたが、原作を読んだことはありませんでした。
読んでいくうちにどんどん伏線が回収されていって、最初は意味不明だった行動がわかってきてっていうのが凄く楽しかったです!
また、短い話なうえに難しい言い回しも少なかったのでとても読みやすかったです。原作を読んだことはないって方に是非読んでみてほしいです。
紙の本
二重人格の象徴
2024/02/04 15:53
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投稿者:伊達直人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
二重人格の象徴として 認識されている
ジキルとハイド しかし ジキルは ハイドとなった瞬間も
ジキルの意識があり 悪いことをしているという
自覚が あるのだ 変な薬を飲み
悪の人格を作り出す なぜこのような
ことを ジキルはしたのか この辺が
謎である ジキルはジキルのまま
一個人は 一個人のまま暮らすのが
幸せ じゃないのか
紙の本
二重人格の名作
2017/02/19 13:31
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰もが一度は聞いたことのあるタイトル。しかし、原作を読んだことのある人はあまりいないのでは?
自分もそうだったので、新潮文庫の限定カバー化を機に読んでみました。善と悪を題材にした二重人格の葛藤を描いているだけでなく、ゴシックミステリの雰囲気も感じられて、なかなか面白かったです。また、訳文も古めかしい堅さがなく、読みやすかったです。訳者解説も付いているので、本作の魅力を十二分に感じられると思います。
海外文学の古典がサクッと読みたい人におすすめです。
紙の本
とても面白かった
2016/10/26 22:39
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投稿者:ハリネズミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
名作なので特に言うことはありませんが、面白かったです。
もともと、ハイド氏がサイコパスすぎてハマりました。
しかし、ちょっと現実味が足りないかな、という気もします。
紙の本
ジキルの自業自得では・・・
2022/03/13 06:47
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生のときに読みましたが,あまりストーリーを覚えていなかったので再読しました。ジキルとハイドが同一人物だということは覚えていましたが,薬を飲んで身体ごと変化していたというのはすっかり忘れていました。ジキルの最後の告白の手紙で,ジキルは自らを不幸な人と表現して自己憐憫に浸っているようでしたが,自らの中で善悪の折り合いをつけず別人格になって悪を謳歌したジキルが悪いのであって,自業自得でしょうと呆れました。
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ジキルとハイドといえば、二面性・二重人格などの代名詞として有名ですが、実際読んだ人は多くはないのかな?
私もはじめて読みましたが、思ったより読みやすく楽しめました。
これは、結末とか展開を全く知らない状態で読めばもっと面白く読めるのだろうなぁと思いましたが、ここまで有名になってしまうとそれもなかなか難しいでしょうね……。
単なる二重人格ものというより、人間の中に本来ある善と悪のせめぎあいということを描いてるのかなと。
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また読書をするようになったきっかけ。「ジキルとハイドとは二重人格の代名詞」くらいの認識で内容は知らなかったので読んでみることに。読みやすかった(有名なお話しなので結末というかどういう状況なのか知っていたからかもしれないが)。
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あまりにも有名な「ジキルとハイド」を何故か今まで読んだことが無かった。
二重人格のひとの話と聞いていて、読んだこともないくせに知った気でいた。
実際に読んでみると思っていたものと少し違った。
人格者であるジキルのもうひとつの人格がハイドであって、ふたつの人格を持つ男の苦悩といった感じだと思っていた。
勿論そういったものではあるけれど、ジキルが医師で薬品を用いてもうひとつの人格ハイドになるときは変身するように身体も変わってしまうとは思わなかった。
多重人格のひとが交代人格になったときに、顔つきや声、筆跡や利き手まで変わってしまうということは聞いたことがあったので、本書でハイドに会ったひとがジキルとは別人のようなハイドを語るときは、ちょっと大袈裟な表現くらいかと思っていた。大袈裟とかじゃなく本当に別人みたいになっていた。
ジキルが変身してしまうところ以外は物語自体に大きな驚きは無かったけれど、独特のおどろおどろしい雰囲気が上手く出ていて楽しめる。
これなら映像にしても楽しめるということも納得だ。
善と悪と併せ持ってこそ人間である。自分の中の悪の部分だけで構成された人物になるとしたら、想像だにしない恐怖だろうと思う。
ジキルはハイドを認識しているが、ハイドはジキルのことを知らない。悪で出来たハイドがジキルを知っていたら、もっと怖ろしいことになっていたかもしれないとも思うけれど。悪そのものなのだから、気取ったジキルを困らせて追い詰めてやろうと考えるはずだもの。
短い読みやすい作品なのに今まで避けるつもりもなく読まないで済ませてしまったけれど、今回新訳を読むことができて本当に良かった。
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最近はあまり聞かなくなったが(私だけがそう思っているだけかもしれないが……)、二重人格者の人を”ジキルとハイド”と呼ぶ事がある。小説を読むまで、どうせ二重人格者の人間が殺人を犯すのだろうと想像していたが、全く違っていた。ハイド氏とは一体何者なのか? それは実際に読んで確かめて頂きたい。確かに二重人格者という呼称は間違っていないかもしれない。
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『宝島』でも知られるスティーヴィンソンの作である。
二重人格の代名詞のように使われる「ジキルとハイド」だが、意外に原作を読んだことがない方も多いのではないだろうか。かく言う自分も、リライトはともかく、原作は初読である。
かたや、教養高く、高潔な紳士、ジキル博士。
こなた、見るからに邪悪で粗暴、ついには重犯も犯すハイド氏。
この2人が抱える怖ろしい秘密が、ジキル博士の友人、アスタンによって徐々に明らかになっていく。
スティーブンソンは44歳で早世したが、ストーリーテラーとして大衆に愛され、同世代や後世の大作家にも評価されている。
本作も140ページほどとさして長くないが、ゴシックホラー的なおどろおどろしい雰囲気もあり、「探偵」役であるアスタンが秘密に迫っていくミステリの要素もあり、秘密の実験室で謎めいた薬が匂う、錬金術を思わせるようなマジカルな妖しさもある。アスタンとジキル博士の間の、古き佳き時代の紳士らしい友情も独特の味わいである。
鮮烈な幕切れは、すぱりと職人芸的な見事さで、読者の心に余韻を残す。
いくら何でも古めかしすぎ、と思う部分もあるが、現在でも現役で文庫本が出ているだけあって、相当の読み応えがあり、また読む人の年齢やそのときどきの状況によって、さまざまな読み方ができそうでもある。
邪悪な精神がそれに応じた醜悪な外見を纏うというのが、なかなか斬新な発想のように感じたが、一方で、こういうのを突き詰めていくと魔女狩りとか外見による差別につながっていくんだよな、と思わないでもない。
時間をおいて読み返すと、また新たな発見がありそうでもある一編である。
*きっかけは、テレビでやっていた「映画ドラえもん 宇宙英雄記」を見たことですw 悪役が、イカの怪物の「イカーロス」、アメーバみたいに姿を変える「メーバ」、金ぴかの野獣みたいな「オーゴン」とベタな名前の中に、一見、常識人っぽい外見の「ハイド」。「この名前はどっから来てるの?」と高校生のムスメが聞くので、「そりゃ外面がよくて実は悪い奴だから、『ジキルとハイド』から取ってるんじゃないの」というと、『ジキルとハイド』を知らなかった模様。「えー!?」とは思ったけど、そういえば自分も原作読んだことないわ、とちょっと愕然(^^;)。この機会に読めてよかったですw
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作者のロバート・L・スティーヴンソン(1850~1894年)は、スコットランドのエディンバラに生まれ、移住したサモアで没した小説家で、本作品のほか、『宝島』などの冒険小説、児童文学作品を残している。
1885年に執筆された本作品は、二重人格を題材にした代表的な小説といわれ、「ジキルとハイド」という語は、解離性同一性障害(旧称の二重人格)の代名詞として、現在でもしばしば使われる。
本作品は、「訳者あとがき」でも述べられているが、様々な読み方のできる小説である。二重人格を題材にした怪奇小説として、最後に謎が解き明かされるミステリーとして、二重人格というだけでなくジキルとハイドが姿かたちまで変えるファンタジーとして、善悪について語られた道徳的な小説として。。。
そして、現代の我々にとっては、「ジキルとハイド」=二重人格、即ち二人が同一人物であることが読む前からわかっているのだが、それでも、その怪奇小説・ミステリーとしての面白さは大きく損なわれていない。
しかし、やはり本書で最も読み応えがあるのは、後段の「ヘンリー・ジキルが語る事件の全容」に綴られた、ジキルとハイドの二面性の綱引きであろう。一般には、「ジキル=善、ハイド=悪」と単純化されるが、本書の中で、ジキルは“純粋な善”ではなく“悪への欲求を理性により抑えた善”であり、それゆえに最後には“純粋な悪”であるハイドに降伏してしまうのであるが、その二氏の葛藤が詳しく描かれており、いつの間にかジキルに自分の身を映していることに気付くのである。
「ジキルとハイド」の言葉は知っていても、原作を手に取る意味はある。
(2016年4月了)
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人間の内なる天使と悪魔を具現化した物語。先日、先輩と呑み屋でタバコについて話していたが、タバコはやり始めた際は、自分を律することができると思うが何時しかそれが難しく、気付けばタバコを吸っているという。ジキルとハイド然り、一度快楽へ身を赦すと、理性が身体を再支配するにはとても厳しい。人間の深遠なる内部に迫る作品であることが現代でも色褪せない不朽の名作たる所以だろう。
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「ジキルとハイド」なんか聞いたことあると思って、なんとなく手に取った一冊。あとがきにあるようにSFやファンタジーかと想定していたがメインは怪奇小説であり、薬で変身するSF的な要素や事件のミステリー要素もあり、それでいて二重人格という自分とは全く関係ないようで少しわかるようなテーマを扱う読み応えのある内容だった。関係ないようで少しわかるというのは、私も他人によく見られたい・尊敬されたい・嫌われたくないと思うことが多々あるからで(人間誰しも考えたことがあるはず)、その延長線上にあるのがジキル博士がこじらせた二重人格であると思う。今まではジキルが薬でコロコロ人格を入れ替える程度の物語だと思っていたがジキルは最後まで苦悩、葛藤し、現実世界の二重人格者のようでとても現実味を帯びていた。だからこそ薬で変身すること自体に大してSFを感じず、二重人格というテーマにのめりこめたんだと思う。また、書かれた時代と翻訳であることが原因だと思うが、読み慣れるまで読みづらさを感じた。でも思ったより量はなく、こんな内容だからイッキに読めて読書のペースを取り戻せた気がする。
他の方のレビューをみてハイドの心情を知りたいということにとても共感した。気になる。