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投稿者:弘之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父親像として、父は強い者、母は寛容力がありやさしい者と決めている宏之氏が思い浮かび、今はこの様な人はいないなと実感する次第です。和子さんの苦労も良く理解できますが、厳しい父親が時々見せるやさしさが感じられました。
紙の本
結局「仲がいい」のね
2016/09/08 12:03
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投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
親の悪口を書き連ねて…とおっしゃられてはいるものの、周囲からは「お父様とそっくり」「小弘之」と言われたり。結局は「似た者親子」ということで。エッセイストとしての佐和子さんの面目躍如といったところでしょうか、お父様のある意味「魅力」が余すところなく綴られています。
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャンルとしてはエッセイに入るのだろうが、物を書く場合、大切なのが素材である。とりわけて、それはノンフィクションに言えるのだが、阿川氏に関しては、父・弘之氏そのものが見事な素材であり、財産にもなる。文学少女ではなかったと本人は言うが、矢張り血は争えないし、子供の頃から名だたる作家が周囲に居る環境で育ったのだ。きっかけはテレビだったにしても、活字の世界で活躍していただきたい。、
紙の本
題名も装丁も魅力的!
2016/10/01 09:12
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
阿川佐和子さんの印象と題名のギャップで話題になりますよね。
また本の表紙もレトロな感じで中身に期待させられます。
自分が阿川家の子供だったらと思うと恐ろしい。
小学生でグレているか、暴れていたかも。
阿川家でなくて良かったとホッとしながら読み進めました。
こんな風に感じられるのが本作の良さなんでしょう。
佐和子さんが物書きの仕事をするようになってからのお父さんの空気が変わりよかったなあ。
文書を書くという仕事を共有し、佐和子さんを認め接していたのが分かります。
死が近くなり、お父様の子供っぽい人間らしさが微笑ましく描かれ、良い読後感です。
家族にたくさんの思い出を残したお父様は、やはりかけがえの無いお父様なんですよね。
紙の本
おなら。
2017/05/11 18:14
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「きかんしゃやえもん」が文中に出てくるが、その主人公の「やえもん」が弘之氏のイメージと重なっていく。
おなら癖と激怒のことは何度か佐和子氏のエッセイに書かれていたが、最後の最後まで人格を保ったまま逝ったのだなあと感じた。
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【没後一年、前代未聞の追悼本】瞬間湯沸器だった弘之氏に罵倒されること何千回。でも、時にはユーモラスな一面も。故人をまったく讃えない(!)「父と娘」の記録。
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阿川さんはとても明るそうなバランスのとれた人に見受けられるのだが、こんなお父さんでもちゃんとした人に育つの?! というエピソードがいっぱい。子供のときの気分で読むとたいへんな話ばかりなのだが、やはり愛情が一連の話を微笑ましいものにしていると思う。面白かった!!
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「お父さんてどんな人?」と訊かれて、水も甘いも(大半苦そうだったけど)含めてこれほどに父親を語れる人は少ないのではないだろうか?
単純に作家で在宅のために接するじかんがサラリーマン家庭より長いからという訳ではなく、これだけ個性というかキャラクターがハッキリした父親が珍しい。中身を読むと“強父”を超えて“恐父”な気がするけど、それが“強父”だと思えるのは無茶苦茶ではあってもブレていないから?
しかし、我が家ですら日本語を直される私はきっと阿川家では話すことを許されないレベルだろう。
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2015年8月に亡くなった阿川弘之の一人娘であり作家、タレントとしても知られる阿川佐和子による父の思い出を綴ったエッセイ。
著者の他のエッセイにも登場する父親、阿川弘之は娘や家族にとっては暴君であると知られている。このエッセイも確かに、その暴君ぶりが余すところなく語られている。
冒頭辺りは亡くなる近年の父親や母親の衰えのこと、また父親の死の直前の様子が書かれており、もう既に両親を送った身にとっては父や母の最期のあたりのことを振り返り、当時の私自身の気持ちや父、母それぞれの姿を思い出した。高齢の両親を見送るということはある意味、親にとっても子にとっても幸せな事なのかもしれない。
さてそれはそうであるが、阿川家の父親は典型的「昭和の父親」の更に極端な父親像、いや異端といえるだろう。父の横暴な振る舞い暴言等で被った辛い思いを作家としての客観的な目を通して書き、だが娘としてやはり憎みきれない愛情を父に持っていることがその行間に感じられる。著者によって語られる父親はその言動だけをみれば、現代ではある意味DVに近いかもしれない。しかし著者のユーモアあふれる筆にかかると、子供っぽいが可愛い愛すべき父親という印象さえ受ける。
著者から父への愛情あふれる追悼エッセイだろう。
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強父と恐怖をかけたものと思われる。強父の正当化を期待したが違った。
幸せなお父さんだったと思う。周りにどう思われているかを全く無視できたんだろう。何かしらの発達障害を疑わせるが、時代が診断を許さなかったろう。
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時代が今とは違うと言えば違うのだろうが。
私も父は怖かった。
それで良かったのだと思いつつ、いろいろなことを思い出さされた。
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日本の古き良き時代の「父」のあり方、かどうかは色々な議論があると思うけど、ある時代の「父」のあり方をとってもうまく表現した本だと思います。「父」をほとんど褒めてないように見えて、でもところどろでは、その素晴らしさを語っています。
それにしても阿川佐和子氏は文才があるなぁ。そして、そのお兄様を良く知るだけに、ご家庭の中の話とても興味深く読みました。
自分が祖父と見ていて、何てわがままな人だろう、と思ってたけれども、この本読んで、そんなにひどくないかもな、と思うようになりました。
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このお父さん、うちの祖父と似た面があったようで発売後すぐ母が買って来て文字通り泣いたり笑ったりしながら読んでいました。
そしてせっかくだから私もと読んで見たのですがこれ大変。
本当に泣けて笑えて泣ける。
外に持ってって読んじゃダメなやつです。
私には特に横暴な姿を見せなかった祖父だけどなんだか全てが祖父の顔で想像できました。
ちょうどこれを読んだ日に観た映画ではないけれど、亡くなってから初めてその人を想うこともあるのだと最近感じます。
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佐和子さんの父・弘之氏が、
家庭において聞きしに勝る暴君であったらしいことは
佐和子さんのエッセイに何度も登場するので
知っていたつもりでした。
・・・が、違う!弘之氏はそんな生半可な暴君などではなかったのだ。
もうその傍若無人ぶりは、もう人でなしレベルと言ってもいいほど。
こんなに無抵抗な女子供に向かって、徹底的に怒鳴り散らし
時には蹴りまで入れて怒りまくる。
もはや、これは虐待なのでは?!
・・・などと思いながらふと我に返ると
そうやって育ってきた佐和子さんは、
聡明で健やかそうで、とても上品なご婦人なのである。
これはいったいどういうことなのか?!
戸惑いを覚えつつ最後まで読み進めると、
うっすらとだけど確実に二人の間に築かれた
深い信頼と愛情が透けて見えてくるのだ。
怒鳴られ、泣かされ、蹴散らされても伝わる愛情がこの世にはあるのか。
親子というのは本当に不思議なものなんだな。
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やはり父親を題材にしたエッセイは痛快!そして、そこにはそこはかとない愛情を感じる。
素材=父親の阿川弘之氏逝去によって、こうしたエッセイがもう読めなくなるのだろうか、と思うと、ちと淋しい。