紙の本
静かに熱い青春小説
2023/11/24 14:23
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
明快な答えが出るところは好きだったけど、
数学はあまりにも苦手だった。
それでも、彼らの見る数学世界を見てみたいと思わせる、
静かに熱い青春小説だった。
紙の本
数学がとても魅力的に思える本
2020/07/04 09:55
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度みた数字を覚えておける才能をもった主人公が、E2というサイトで数学の決闘をしたり数学を愛する他の高校生と交流したりしながら成長していく話。数学がとてつもなく奥深く、楽しいものだと思えてきました。中学生か高校生のときに読んでいたら、もっと数学を好きになれたと思います。こういう世界があったのか!
紙の本
青の数学
2016/11/27 10:10
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投稿者:Carmilla - この投稿者のレビュー一覧を見る
「数学」にとりつかれた高校生たちを取り巻く世界を扱った群像劇。テーマがテーマだけに、ここで繰り広げられる世界を理解できる人は、おそらく数学が好きな人、理系的な思考に長けている人に限られるだろう。文体が独特すぎて、ついて行けない人も多いだろうな。もっとも「独特な文体」といっても、「魔法科高校の劣等生」の作者が織りなすそれとは、趣が異なるとはいうまでもない〈理由はいうまでもない)。彼らの目標は「数学オリンピック出場」であり、そのために彼らは己の能力を最大限に振り絞る。1対1の決闘形式あり、タッグマッチの対戦ありという試合形式は、スポーツと何ら変わりない。ある少年は問う。「なぜ数学をするのか?」と。そもそも、この問いには正解というのがないのかも知れない。「マニュアル」という概念が隅々まで浸透したことで、人々は手軽に「正解」をほしがるようになった。だが彼らにとって「数学」とは「生き方」そのものなのだと思えるのである。「人生」に正解などないということを、作者は一番訴えたいのかもしれない。
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これを読むと数学の才能は福音なのか、それとも呪いなのか考えさせられる。数学がテーマの話ですが、実際の問題や解法なんかはあまり出てこない。なんか中途半端で終わると思ったら、続きがあるんですね。
あと、やたらに変わった名前が多いのが気になった。皇は読めるけど、京は読めない。キャラの名前より物語に集中したい。
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数学が嫌い。苦手。
数学なんかなくても生きていける。
そう思いこんでいる人は不幸だ。
…いや、幸せなのかもしれない。
少なくともこの本には手を出さない。
出したとしても挫折する。
この作品には
あらゆるものが詰まっている。
他に表現がないので
抽象的に過ぎることを許してほしい。
哲学の書を紐解く知的好奇心と
かつて一度でも数学の問題を解くことに
のめりこんだ人にしか理解しようもない
情熱がなくては、この作品世界の躍動は
感じられないのではないだろうか。
にもかかわらず、青春真っ只中の10代の
少年少女たちに届けたい、あらゆるもの
がここにはあるのだ。
確かに自分たちの世界に彼らは
酔っているかもしれない。それ以外の
世界を否定するような人も混じる。
しかし、一番になれるのならば
数学でなくてもよかった人や
栢山のように他の友人たちが大切に
している世界にも共感とエールを胸に
抱きながら、同じレベルで自分の世界を
つきつめようとしている者もいる。
単に数学に秀でた者たちの自己陶酔に
終わってなどいない。
かつて小学生の頃、東大出身の数学者に
数学の世界を垣間見せてもらった私には
彼らが私など手の届かない世界をその目
の中にとらえているのだとはわかる。
しかし私の目にはその世界が姿を現わす
ことは死ぬまでありえない。
こんなにも楽しいことを私はどうして
中途で投げ出したのか。そんな自問にも
私なりの答えは見つけている。
作品中でも語られることだが、彼らが
取り組んでいるのはまだ、本当の数学
ではない。真の数学者たちが作り出した
数学世界をまだたどっているだけだ。
その証拠に、彼らが解く問題は、すべて
出題者によって答えが確かめられたもの
ばかり。つまり一度は解かれているのだ。
まだこの世の中に答えが生まれていない
ものを探し、それを見つけた時に、それ
を最初に見つけたただひとりの人間の
目の前にだけ広がる新たな世界。
どうだろう。数学を端的に表したこの
4行は、この世界の「あらゆるもの」に
通じてはいないだろうか。
この青春の哲学書は
仲間や協働、競い合うことの大切さすら
栢山を通じて語ってくれる。
次作が出たら必ず飛びつく。
秀逸な作品だ。
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2016/09/17。
2016年何冊目か失念。
最近読書記録つけ忘れてた&余り読書してなかったので。多分、
さて、昨日夕方本屋でなんとなく手にしてしまった本書。作者の方も存じ上げず、どころか数学、算数は言うに及ばず、過度の数字コンプレックス持ちなんですけど、読み始めてしまったら手を休めるのがしんどい程で、あっという間に読み終えました。
ちょっと不思議な響きや漢字を持つ登場人物。癖のある面々。
数学で決闘する彼ら。
ストレートなところがいいのかな。
その熱量にやられたのか。
見たことのない風景に出会うため、ただ得意なものを活かして一番になりたいから、好きだから…それぞれに利用があろうがなかろうが、問題が出されれば紙の束に計算式を一心に書き連ねる。
中一の数学で落ちこぼれてしまったわたしには、なんだかもうそれだけなのに、ただひたすらに羨ましく。
理系に憧れる所以の一つか。
時折流れる季節の風や光の描写がまた懐かしさを呼び起こすような、とてもよい作品でした。
続く…んですかね?
是非、楽しみに待ちたいなあと思います。
わたしは旅が好きで、なぜ自分はこんなにもここでないどこかにこがれるのかと常々思うことがあり。
それは栢山にとっては数学を解いている時に立ち現れる風景なのかもしれない…
そういう風景もあるんだと。
音楽を聴いて視えるものもある。旅先で見つかるものもあり。
でもそれって、出掛けなくても視えることがあるんだ、と。
先日行った「星野道夫の旅」展と通ずるものを感じた次第。
ということで、久々に次は星野さんの本でも読もうかな。
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数学のことはサッパリわからないけれど、単純に面白かった。
よくわからないところも多かったからもう一回読む予定。
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こんなにどっぷり数学に浸れるなんて!(゜▽゜*)何てステキな生活!(*´-`)羨ましい!(*≧∀≦*)しかし数学の才能がなく、他にもやらなくちゃいけない事がある私は小説で我慢します(-.-)久しぶりに数学やったら、驚くほど出来なくなっているし(--;)
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面白かった。自分は数学は興味はあるが敷居が高いと思っている。まあ、日常的に馴染みがあるのは確率統計くらい。
そんな数学ダメダメの自分が読んでも没入できるくらい面白かった。なぜか.......!これはきっと、麻雀を知らなくても麻雀漫画が面白いのと一緒ではないかと。
この本もジャンプの漫画よろしく、主人公栢山が対決をして成長して行きます。
途中、他校の頭脳明晰なリーダー的な、皇クンと遠くを見ながら対話したり、まさに青春(青夏)ど真ん中といった感じのストーリーでした。
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年齢と共に興味の幅が広くなり、あんなに苦手だった数学ネタの文庫にまで手をだしてしまう。
ただし、数式なんてちんぷんかんぷん。
惹かれるのは、数学の歴史や、数学に魅了された人々の情熱、挫折、奇抜な人生の数々。
本書は感覚的に数学の才能がある高校生の、成長物語的な感じ。数学とはなにか。なぜ数学をやり続けているのか。
問い続けながら、決闘しながら。
草食系に見えるけど、俄然熱量が違うよね。次作がきになる。
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数学は中学で止まっている人間ですが、勢いもあって面白かったです。
ただ、視点がころころ代わり、場面転換が唐突かな。
あと、数学に関係ない大人が全然出てこないのも気になる。
高校生が主人公なのに、教師も親も出てこない。
数学という「閉じた世界」を表してる?
でも、気配だけでもあればと思った。
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面白かった!
きっちり数学の楽しさ・美しさ(格好よさ)を描きつつ、取り付く島もないほど別次元なわけでもなく、勢いで読み流してもちゃんと面白い。
質の良い囲碁将棋まんがのようだし、爽やかな青春スポ根もののようだ。
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あらすじ(背表紙より)
雪の日に出会った女子高生は、数学オリンピックを制した天才だった。その少女、京香凛の問いに、栢山は困惑する。「数学って、何?」―。若き数学者が集うネット上の決闘空間「E2」。全国トップ偕成高校の数学研究会「オイラー倶楽部」。ライバルと出会い、競う中で、栢山は香凛に対する答えを探す。ひたむきな想いを、身体に燻る熱を、数学へとぶつける少年少女たちを描く青春小説。
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いつかの新聞で、中高生が夢中になれるものを見つけるには?というような質問に応えた本の1冊にあったので手にとる。
面白い。数学はちんぷんかんぷんな高校生時代を送ってしまったけれど、数学に情熱を傾けてきた人たち、そして、数学が好きな高校生たちのそれぞれの数学的世界観が垣間見えるのがなんともいい!
栢山くんがとにかくいい!
やりたいことがないと嘯く人にこそ読んでもらいたい。届けたい言葉がある!
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はまる人には良いだろうな。ダメだった。 2017.1.6