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ゴッド・ガン みんなのレビュー
- バリントン・J・ベイリー (著), 大森望 (訳), 中村融 (訳)
- 税込価格:1,100円(10pt)
- 出版社:早川書房
- 発売日:2016/11/22
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文庫
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紙の本
マニアのアイドル復活, 2016/12/13
2017/01/09 21:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Amazon カスタマー - この投稿者のレビュー一覧を見る
カエアンの新訳が良かったのでこちらも購入したが、なかなか味わい深いセレクションになっている。シティ5の方は全体的にこわもて系なため、とっつきにくいところもあったが、この新しい短編集は読みやすく、カエアンのようなピカレスク、ユーモア系のものも多く収録されており、著者の幅広いレンジを存分に堪能できる。もちろん独擅場の奇想も全開で、開いた口が塞がらないまま次の編に進む事も度々。なかでも時間帝国風のスペース(タイム?)オペラは度肝を抜く快作だ。マニアはもちろん初心者にもむしろおすすめの短編集だと思う。薄いけどお腹いっぱいになること必至。ただしカバーデザインは減点。
紙の本
フィフティーズ2.0という感じか
2019/03/02 13:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゅんじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりのベイリー。やっぱ好きやわ〜。私の好きな50'sアイデア・ストーリーのアップデート版という感じがいい。それでいて、奇想の冴えが尋常じゃない。イーガンやチャンはベイリーに比べるとおとなしい様にすら感じる。比べがたいが、集中では「空間の海に帆をかける船」が一番好きかな。「カエアン」と「シティ5」を再読しようかな。
紙の本
奇想を運ぶ船、常識を破壊する銃
2019/02/24 10:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇想派ベイリーの短編集。初期1960年代から、作風が変わったと言われる80-90年代までの作品を収録。そういう編集はどうかという気もするが、読んでいてもさして違和感もなく、どう変わってもベイリーはベイリーなんだなとも思わざるを得ない。
「光あれ」という言葉から、神の存在を辿るだと、そんなマッドな話があるかっ「ゴッドガン」。
宇宙で一番「大きな音」を出すオーケストラ。そこに音楽としての価値があるだろうか。あるのである。
「地底潜艦」の冒険、してみるもんですなあ。あんなのや、こんなのが、わらわらと。
「空間の海に帆をかける船」宇宙にいる変なものは、生物学的にというだけでなく、物理学的にも変なのだ。
「死の船」共産化されたヨーロッパで、追い詰められた人間の取る行動の話なのだが、やっぱり方向が間違っている。
「災厄の船」ダンセイニ風のダークで皮肉なファンタジー。救いのない世界で、ただ目的を達成するための狂気にも近い意志の力が、SF作品にも共通する。
「ロモー博士の島」いうまでもなくウェルズのスラップスティックなパロディ。
「ブレイン・レース」異星人とのコンタクトものだが、明らかにテクノロジーの発展の方向を間違えている(と我々には思える)。そのおぞましい描写に悶絶。
「蟹は試してみなきゃいけない」そんなことわざもあった気がします。だけど蟹「が」挑戦するという話を作ってしまった。それが蟹なのか、蟹のような異星人なのかは問題ではない。
「邪悪の種子」不死の異星人が地球に亡命、解剖してでも秘密を手に入れようとする男と、もちろんそんなことは許さないリベラル政権という構図が、風刺というわけではないが、現代におけるマッドサイエンティストの境遇を表していて面白い。
アイデアの突き詰め方は思弁的とも言われるが、晦渋さはなく、あっけらかんとストレートで、どこをとっても密度が濃い。船ネタが多いのはちょっと面白いが、一つの世界が狭い空間の中に完結するので、アイデアを生かすのに具合がいいのかと思う。ただどの船も、人間がコントロールできない領域にまで飛び去ってしまう。もっと翻訳してください。
紙の本
ベイリーは好きだけど
2017/04/24 22:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「カエアンの聖衣」の衝撃。
「禅銃」の荒唐無稽。
「時間衝突」の難解。
「ロボット修道士」の抱腹絶倒。
「永劫回帰」の絶望感。
どれもベイリーの魅力に迫る作品だが、この短編集は色が薄い。
言葉が足りないという感じがする。もう少し長めに語って欲しかった。そんな気になる短編ばかりだ。
私個人的には、禅銃の、人猿のキャラが好きでした。
紙の本
マッドサイエンティスト
2023/08/06 08:25
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投稿者:ダタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
絶望系または虚無系SFというか
どの物語も最終的には
冷たい答えに辿り着くという感じで、
作者の人間嫌いが透けて見える(笑)
何となくイギリス的だなと思いました。