紙の本
著者流の「生物学」講義を聴いているよう。
2017/04/28 19:40
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物形態学講義というタイトルで著者はこのような講義をしていたのではないかな、と想像しながら読んだ一冊。教科書的な内容にとどまらず、自身の研究から得た考え方などがふんだんに盛り込まれていてとても面白い一冊になっていると思う。
動物の中でも著者の研究してきたものが中心なのでナマコ(棘皮動物門)やサンゴ(刺胞動物門)などに多くのページが使われている。哺乳類などに興味のある人は少しがっかりするかもしれないが、形からその生き物の性質が「こうなる」と展開していく説明はとても面白く納得させられる。ウミユリ、ヒトデ、ウニ、ナマコがなぜ同じところに属しているのか、も構造を単純化して考えると関係が良くわかる。
ヒトデの星形の「なぜ5なのか」を考察するのに植物の「花弁の数」も持ち出してくるあたりは楽しい。楽しいだけでなく、このような柔軟な考え方も大事なことを考えさせられた。
これまでの著書でも、扱った生き物の歌を作詞・作曲して掲載してきた著者。本書でも期待通り楽しい歌が載っている。
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生存戦略の巧みさは驚きの連続
2018/09/07 14:11
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投稿者:Buchi - この投稿者のレビュー一覧を見る
興味深い内容で読んでいてすごく面白いです。
とても硬派な内容なのに説明がうまく理解しやすかったです。
それにしても、生物の体型デザインというか生存戦略の巧みさは驚きの連続です。共通の先祖からどうしてこんなにも多様な生物が進化してきたのか興味はつきません。
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講義は さぞ楽しそう!
2017/08/13 21:54
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投稿者:ふみしょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
生物学の専門的な事柄を 楽しく学べる。
作詩作曲までなさり、譜面が記載されてるなんて! いやぁ 面白く勉強できました。
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歌う生物学
2017/05/11 21:08
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
群体マーチなど巻末に筆者作詞作曲の楽譜付きの歌が載せられている。
様々な生物の生活する場での、適応した体の形とその仕組みを案内してくれる。進化についても考えさせられる。
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ハチは、硬軟自在の「クチクラ」という素材をバネにして、一秒間に数百回も羽ばたくことができる。アサリは天敵から攻撃を受けると、通常の筋肉より25倍も強い力を何時間でも出し続けられる「キャッチ筋」を使って殻を閉ざす――。いきものの体のつくりは、かたちも大きさも千差万別。バッタの跳躍、クラゲの毒針、ウシの反芻など、進化の過程で姿を変え、武器を身につけたいきものたちの、巧みな生存戦略に迫る。
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<目次>
はじめに
第1章 サンゴ礁と共生の世界~刺胞動物門
第2章 昆虫大成功の秘密~節足動物門
第3章 貝はなぜ螺旋なのか~軟体動物門
第4章 ヒトデはなぜ星形か~棘皮動物門Ⅰ
第5章 ナマコ天国~棘皮動物門Ⅱ
第6章 ホヤと群体生活~脊索動物門
第7章 四肢動物と陸上の生活~脊椎動物亜門
おわりに
<内容>
生物はなぜそんな形をしているのか?そこに視点を置いた記述による生物の本。よくわかる。基本は食べるためと外敵から身を守るため。各生物がそこに特化して、生き残るためにデザイン化されてきたのだ。「神が作った」と言っていいような素晴らしさ。そして、そこに関わるメカニズム(まさにメカニズム)は、我々がさらに科学技術を深化させるために必要な気がする。虫の翅の動かし方、虫のカラダ(キチン質のすばらしさと脱皮のつらさ)、ヒトデの五角形の秘密などなど。
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「ゾウの時間、ネズミの時間」を呼んだ次にすぐ読みたい。著者が長年研究してきた無脊椎動物について存分に堪能してほしい。
あの小さい身体に、人間にはない機構がたくさんあると思うとステキだろう?
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歌う生物学者本川先生の最新刊。いやはや面白い話題が多すぎて、何が面白かったのかすっかり忘れてしまった。そういう点では歌にして覚えていると強い。で、巻末には楽譜もついているのだけれど、あいにく楽器はギターを触る程度。パートナーが暇なときにピアノを弾いていただくとするか。昆虫のからだの表面クチクラ。英語ではキューティクル。一昔前、シャンプーのコマーシャルでよく聞いたけれど、最近はどうなったのかなあ。これでからだを保護し、保湿の役割を果たす。すぐれものだ。さらに、ハエ・カ・ハチなどは1秒間に100回から1000回も羽を動かすというからその筋肉の仕組みがすごいのだ。そして、貝がじっと閉じているのにも筋肉を使う。それもすごい仕組みなのだ。ヒトデはどうしてあんな形なのか。ホヤの群体の肛門の位置、などなど。面白い話題満載。海中から陸上に出てきた動物。海の中にいて口を開けていれば自然とエサが入って来る、水も十分にある。陸に上がると、まず重力に耐えなければならない。乾燥にも耐える必要がある。エサは積極的にとりに行かなければ得られない。繁殖も大変。どうしてまた陸に上がってきたのだろうか。は虫類とほ乳類の肢のつき方の違い。なるほど。腹が地面についてはまずいのだ。ヒトの歩き方。武士のナンバ歩きと、コケながら歩く方法。どこからでも楽しめます。すごい話題がいっぱいでした。
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期待していたほどは面白くなかったかな。「へぇ~」っていう内容に終始している割に話が長いというのが当方の個人的見解。
思い立ったらどのページでも良いからパラパラと10ページ程度読んで一休み、っていう読み方が正解かもしれません。
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2017/4/15 ジュンク堂書店三宮駅前店にて購入。
2018/7/2〜7/9
歌う生物学者として有名な本川先生の本。なんと今回は楽譜まで付いている!
内容は刺胞動物門、節足動物門、軟体動物門、棘皮動物門、脊索動物門の5つの門を取り上げ、進化と動物の形に注目している。いやいや、面白いなぁ。高校生くらいのときにこういうの読んでいたら、自分の進路も変わっていたかも。
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生物(どちらかというとマイナーな種類)の仕組みの巧妙さを解き明かした本。
昆虫は軽くて硬いクチクラの発生が肝で、これで飛べるようになったし、水分を保持できるようになった。また変態は幼生時はふんだんにある葉を長期間にわたり食すことであまり動かず大きくなり、より効率的な蜜や花粉は、その短いピークに合わせて成虫となって翅を持って飛び回り摂取し、交尾を行い次の世代を生む。翅もその起源は不明だが、トンボのような筋肉を使って飛ぶものと蜂のようなクチクラの外骨格を振動させて細かく翅を動かすものがあり、後者は筋肉は振動に比べはるかに動かす回数が少ない省エネである。また虫は小さいので揚力が少なくその分羽ばたかなければならないのでこういう進化を遂げる必要があった。翅も含め小さければ風の影響は少ないし、的にも見つかりにくい。
人手が五角形なのは、食物が流れてくるのを待つには奇数の職種が効率的であるということらしい。花びらも虫をあらゆる方向からおびき寄せるには5角形が効率的ではないかという仮説。
貝が対数螺旋の形をしているのは、脱皮をしないで大きくなるにはどこを切っても相似形になる対数螺旋が効率的である。
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生物学ってこんなに面白かったんですね。実際地道な研究だらけなんでしょうけど、楽しそうだなと思いました。
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さまざまな動物の世界を紹介するという本書。じゃあ、どんな動物が紹介されるのかというと、軟体動物とか棘皮動物などの海にいるグニャグニャした感じのものが多い。著者の専門領域がそっちの方だからのようで、あまり馴染みはないが、キャッチ結合組織という筋肉ではないが筋肉よりも効率的に強い力を発揮する組織の仕組みや役割など、興味深いものはある。ただ、いかに工夫された説明であっても、形状などでイメージが掴めないものや、細部にこだわらず流して読みたい部分もあった。
身近なもので興味深かったのは、昆虫の脱皮。特に、気門という呼吸器官の絶妙な仕組みと、それゆえに、脱皮のときに失敗するリスクということは初めて知った。今度、セミの抜け殻の内部をじっくり観察してみたい。
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『ゾウの時間、ネズミの時間』はおもしろかった。あれから25年経っていると。今回は、ウニも、バッタも、ホヤも、ヒトデもいろいろと登場する。なるほどなあと思うことが多く、生き物を見る目がちょっと変わるかも。
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what a revolutionary world! every creature fantastic! bugs fail in taking of their shell and dies.