電子書籍
一見、不合理に見える進化
2022/04/27 18:47
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
進化の過程で子孫を残せないのにも関わらず他種とも交尾するテントウムシについてなぜそのような進化が起こったのかなどの一見不合理に見える進化について解説されている。他種とも交尾するのは自種のみ選択するよりも見境なく交尾したほうが子孫を作るのに実は有利であることなどちゃんと合理的な説明がされていて面白い。有性生殖が無性生殖より不利なのに広まった理由としてよくある遺伝子の多様性がなどではなく斬新な仮説(中身は本書で)が紹介されており興味深い。
紙の本
素人でも楽しんで読めます
2018/05/21 21:30
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
『すごい進化』は、生物関係の面白い新書をいくつも出している中公新書の一冊。著者の鈴木紀之という人は若い研究者だけど、わかりやすい文章を書く人で、素人の私などでも楽しんで読めます。
生命の営みというか、生物って面白いなあ、進化ってすごいなあと思わされます。
紙の本
面白い進化の話
2024/02/01 13:25
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白い進化の話、例えば「クリサキテントウ」というテントウムシが、なぜわざわざ、すばしこくて捕まえにくくて、まずく、さらに数が少ないアブラムシしか食べないように進化したのかとか
紙の本
すごいと思うところまでの説明が・・・。
2017/09/13 16:07
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
環境の制約に対して、適応するように生き物は進化する。そのいろいろな形を昆虫の研究で検討した話。一見すると不合理でも実はなんだかんだと適応をした結果である、という例を昆虫を中心にあげていく。
仮定を検討したり、思考をあれこれとして見たり。単純に説明したくなってしまうところで「はみ出して」しまう実例には、もう少し別の要因を入れたりすれば説明ができることはおおいのだろう。詳細な研究の思考過程、歴史的変遷の話などもあるので、昆虫を、進化をある程度知っていないとなかなか「すごい」と思えるところまで行けないかもしれないが、それを理解すればやっぱり「いきものってすごいかも」となるかも。
昆虫が面白いと思う人、進化の最近の考え方を知りたい人向き?
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クリサキテントウが栄養が多い普通のアブラムシを食べないで、栄養の少ないアブラムシを食べるのか。その理由が分かっていく過程が楽しい。
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スズメバチにうまく擬態しきれないアブ、他種のメスに求愛してしまうテントウムシのオス。一見不合理に見える生き物たちのふるまいは、進化の限界を意味しているのか。それとも、意外な合理性が隠されているのだろうか。1970年代に生物学に革新をもたらした「ハンディキャップ理論」「赤の女王仮説」から、教科書には載っていない最新仮説までたっぷり紹介。わたしたちの直感を裏切る進化の秘密に迫る!
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『ざんねんないきもの事典』の大人バージョン的な本。
一見不合理に見える生き物たちの振る舞いにも訳があることを教えてくれる。
「初期の生物は無性生殖をしたはずなのに、なぜ有性生殖は無性生殖に卓越したのか。」という、進化生物学の未解決の大問題を主テーマとして新しい説を解説しているのが特徴的かな。
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【目次】序章にかえて――進化はどれほどすごいのか
第一章 進化の捉え方
1 適応と制約のせめぎ合い
2 適応をめぐる歴史と哲学
第二章 見せかけの制約
1 産みの苦しみをいかに和らげるか
2 昆虫と植物の共進化
第三章 合理的な不合理――あるテントウムシの不思議
1 蓼食う虫も適応か
2 禁断の恋―異種のメスを選ぶオス
3 不治の病―あえて抵抗しない戦略
第四章 適応の真価――非効率で不完全な進化
1 無駄こそ信頼の証―ハンディキャップ理論
2 役立たずなオス―性が存在する理由
3 ハチに似ていないアブ―不完全な擬態
終 章 不合理だから、おもしろい
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一見すると不合理な点も、丹念に調べれば合理的(進化論的)であることを説明している。思っていたほど、興は乗らなかった。最後に出てくる、有性生殖の理由は、まだ未解明なんだな。最後のまとめがよかった。あえてありきたりの説明を避けたのが本書だったのか。
・進化の過程は消えてしまっている。
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ほかの生物に似せてるのはわかるけど、実際あんまし似てない生物。
メスの気を引くため、天敵からも目立っている華やかなオスの彩色。
遺伝的な病気の意味不明な苦しみ。
なんで淘汰されなかったのか不思議でしょうがない。そんな不合理な進化に対する、妥協のない探求を紹介してくれています。
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第1章 進化の捉え方(適応と制約のせめぎ合い;適応をめぐる歴史と哲学)
第2章 見せかけの制約(産みの苦しみをいかに和らげるか;昆虫と植物の共進化)
第3章 合理的な不合理―あるテントウムシの不思議(蓼食う虫も適応か;禁断の恋―異種のメスを選ぶオス;不治の病―あえて抵抗しない戦略)
第4章 適応の真価―非効率で不完全な進化(無駄こそ信頼の証―ハンディキャップ理論;役立たずなオス―性が存在する理由;ハチに似ていないアブ―不完全な擬態)
終章 不合理だから、おもしろい
著者:鈴木紀之(1984-、横浜市、生物学)
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メモ:単一性生殖と両性生殖の比較の謎が未だに説明できない!(所説は有るが有力なものが無い)ってのが面白かった。
単純に生存戦略:効率から考えると、両性生殖の方が分が悪く地球上から駆遂されてしまうはずが、何故か進化の水準の高い生物ほど両性生殖が圧倒的に多い。
生物学的な定義で言う ”セクハラ” の定義ってのも面白かった。「オスは無駄な生き物」ってのは身につまされるが、本当に無駄って訳じゃない。セクハラが昆虫の世界などにも見られる種の生存という視点から見た必然!って説には、さすがに情けないような思い。理論的な説得力はあるし、とても興味深く読めました。
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なぜこの生き物はこんな不合理な、または不思議な、無駄な外見や暮らし方をしているのか…。生き物を見ているとそう感じることは多々ある。
この本では、そうした不合理の中に合理性を見いだす方向で様々な学説が紹介される。
クリサキテントウはなぜまずく栄養もないアブラムシを食うのかということを求愛のエラーにむすびつけて説明するなど、なかなかに面白く、不合理と一笑に付していたような物にも合理性があるのだとはっとさせられる。
有性生殖の、無性生殖に対するメリット、デメリットの話題で出てきた、モンキチョウも「セクシュアルハラスメント」(進化学の専門用語であるが)をする、というのが印象に残っている。
一見変な生き物に出会ったときの見方が変わる一冊です。
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「一見すると不合理に見えて、つい制約のせい(進化するにも制約があるから、これが進化の限界なんだよ)にしてしまう現象についても、データを集め深く思考することで、実は進化による適応の結果でその不合理に見える現象が維持されている」ということを扱った本。
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ナミテントウとクリサキテントウについての話が中心。クリサキテントウは松の木につくアブラムシしか食べない上、ナミテントウに比べていろいろ不利らしい。生物の世界でなぜオスとメスが必要なのか、という疑問にもせまる。