紙の本
新カバー、活字が大きくなって読みやすく
2018/05/30 06:04
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
多分いちばんはじめのヴァージョンを、中学生のときに古本屋さんで買ったのがはじめ(5巻はリアルタイムで本屋さんで買った記憶が)。それ以来、何度読んだかわからないこのシリーズ。ボロボロになったし、引っ越して今手元にないし、新版発売を機に再購入。
アシモフの似顔絵が表紙のヴァージョンもあったんですね、知らなかった。
今回、新版であって新訳ではないのは、もうこの訳が時代を超えているというか、合間に顔を出すアシモフの自作解説(時に言い訳)含めて「ある時代」を切り取りつつも、同時に普遍的な何かになってしまっているからではないかと思う。
『真実の10メートル手前』の作者あとがきでも言及されているように、登場人物がそれぞれの役割を担う存在として描かれつつも記号化されないギリギリのラインで「偉大なるマンネリ」を繰り広げている。
だから何度も読んでいるのにまた読んでしまうのは、彼らの会話が聞きたいからだ。
安楽椅子探偵もののひとつの完成形ではあるけれど、出たがりのアシモフもあわせてひとつのエンターテイメントになっているすごさ。
でも、いいレストランでの会食なのに、料理描写が乏しいのはアシモフ自身があまり食に興味がない人だからだったんだろうな、とわかるのも興味深い。なので料理については自分で想像します!
紙の本
文句なしに面白い
2019/10/02 00:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:beni - この投稿者のレビュー一覧を見る
旧版で全巻読んだ本。
SF作家と思っていたアイザック・アシモフのミステリーというのが意外で
何気なく手に取って、たちまちハマってしまった。
文句なしに面白い。
素朴な疑問、何故この会の名称が
「黒後家蜘蛛の会(ブラック・ウィドワーズ)」なのか?
その理由が小説内にあったかどうか忘れた。
それを確かめるためにも、もう一度読んでみたい。
新版のマグリット的な表紙の絵は、小説の雰囲気によく合っていると思う。
余談だが、かつてこの小説の何篇かがNHKFMでラジオドラマ化されたことがある。
ヘンリー役が久米明氏で、ピッタシだった。
あれももう一度聴いてみたいが、無理だろうなあ。
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投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
このユーモアの感じとても好きです。
原文で読めたらもっと味わいがあるんだろうなぁと思う部分もありましたが、十分楽しめました。
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もっと早く出会いたかった
2018/11/02 00:29
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投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
存在は知っていたものの、なんとなく読まず嫌いをしていた本作でしたが、新版が出たとのことで、手に取りました。
もっと早く読んでおけばよかったと、今になって思います!
まず、短編集なので、とてもとっつきやすいです。また、理解できないほど古い時代の話でもないので、そこも読みやすさの要因の一つかと思います。
意外だったのは、この会は、「探偵クラブ」的な集まりではなかったということですね。この本を読む前は、アガサ・クリスティーの「火曜クラブ」的な推理サークルを想像していたのですが、むしろ、「推理したくて集まっているわけではないのに、何でこんなことに。。。」みたいになっている登場人物がいることが微笑ましかったです。
安楽椅子探偵モノだと、「いやー、そういう解釈もできるけど、本当に100%そうとは限らないんじゃ?」と思ってしまう結末も多いですが、この本でも、そう思ってしまうこともあります。そういう意味でも、私は”会心の笑い”が一番好きでした。まあ、それでも、全話とても面白かったですが!
あと、作者の題名についての小話が、いちいち面白かったです(笑)
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黒後家蜘蛛の会、月に一度レストランで会合を持ち様々な話題を楽しむ。何故? という話題にはそれぞれの頭脳を駆使して答えを考えるが、最後にもっともな答えを話すのはヘンリー。レストランの給仕を務めながら会話を基に見事な推察を語る。
いったい彼の頭の中はどうなっているのだろう?
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いつかは読んでみたいと思っていて、今回新版が出たのを機に買いました。なるほど、こういうお話なんですね。楽しく読みました。続きも読んでいきます。
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ああ、懐かしい。
アシモフさんをSFミステリ、ミステリ、ロボットものなどなど夢中に読んでいたのだ。
ロボット3原則やSFとミステリの融合などの先駆者アシモフさん、銀河帝国興亡史も大好き。
黒後家蜘蛛シリーズは、ヘンリーをはじめ、メンバーがそれぞれに個性的で、最後に給仕であるヘンリーが謎を解き明かすというのがいい。見事な形式美。もちろん、給仕としても見事なわけで。
新装版で続きが出るようなので、楽しみ。
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新版が出たので再読。新訳では無く、装丁と解説が新しくなっているだけ。
言わずと知れた安楽椅子探偵物の草分け的な作品で、黒後家蜘蛛の会のメンバーがあれこれ推理するが行き詰まり、最後に給仕のヘンリーが真相を言い当てる、というパターンが一度も崩れない短編集になっている。
推理するメンバーが没個性で、思考が似たり寄ったりなのがいただけないが、誰も気付かない点に注目するヘンリーの推理は面白く、読んでいて飽きる事が無い。「偉大なるワンパターン」と言えるだろう。
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安楽椅子探偵ミステリ連作集。大きな事件は少なく、日常の謎やふとした疑問のようなものを議論し解き明かすスタイル。この集まりがなんとも楽しそうで、スタイリッシュな印象です。
お気に入りは「会心の笑い」。答えはとてもシンプルで、だけれどもとても効果的。なるほどなあ、と舌を巻くばかりです。
「実を言えば」もとてもユーモラスでした。なにそれ、反則じゃないの、って気もするけれど(笑)。これは到底思いつけませんでした。そんなのってあり?
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お気に入りは「日曜の朝早く」
安楽椅子探偵のシリーズ物はこれが初めてなんだけど、当事者の話のみから推理するから私でもたまに当てられたり逆に予想外の真相に驚かされたりで楽しかった!
登場人物を覚えるのにちょっと苦労した
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会に集まったメンバー(プラスゲスト)が問題や悩みを話して、あーでもないこーでもないとやるんだけど最終的に給仕のヘンリーが解決する話です。途中からこれは推理して読む本じゃなくてこの会を楽しむ本なんだなと思い、素直に読みました。しかしながら、おじさん、海外、古いとなると私の頭では人がなかなか定まらない。リメリックも理解できない。私にたくさん問題が発生する本でした。
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私が初めて『黒後家蜘蛛の会』に出会ったのは、学生の頃、推理小説という推理小説を読み散らかしていた頃である。
アイザック・アシモフという名は、SF好きの知人から聞いていたので、SFにさほど興味のない私としては、縁の無い作家だと思っていた。
けれども、書店で見つけたその本は推理小説ということだし、帯に絶賛の推薦文もあったので(だいたい帯はそういうものだ)、まずは一冊手に取ってみることにした。
これがめっぽう面白い。
シャーロック・ホームズ、シェイクスピア、聖書、SF、日常のこと、etc. etc. etc...あらゆるジャンルの話が出てくる。
アメリカの事情や、英米の文化、英語についての話などはまったく別の世界で解らないが、
そこはそれ、短編集なので、一編わからないものがあっても、次はまた別の話、すっかりテーマはかわってしまう。
さらに、一編ごとに作者アシモフが現われて、その話にまつわる裏話を語ってくれるのだ。
このかるいユーモアが面白い。知らないテーマの話であってもだ。
本編で頭をしぼって、裏話に笑う、頭を絞る、ユーモアに笑うという繰り返しがなんとも心地よい。
「緊張と緊張の緩和」とは、桂枝雀が落語の面白さについて述べた言葉だが、これはきっと落語に限らない。
『黒後家蜘蛛の会』こそは、緊張と緊張の緩和、名人の独演会である。
私は間もなく5巻全てを買いそろえた。
1巻から読んで、5巻まで読んで、そしてまだ飽き足りなくて、1巻から読み始める。
黒後家蜘蛛の会の面々と別れがたくて、ずいぶん繰り返し読んだものだ。
しかし、迂闊なことに、私はシリーズ5巻を失ってしまった。
読みたいと思っても手元にない。
惜しく思っていたが、今回、シリーズが再版されてこんなに嬉しいことはない。
改めて読んでみても、やはり面白かった。
さらに驚くべきことに、面白いと思う話が増えているのだ。
どうやら私も多少なりと知っていることが増えて、以前さっぱりだったテーマがわかるようになったらしい。
そしてまた、登場人物たちの夫婦関係もうかがえるようになっていた。
口ぶりなどからして、概して、彼らの夫婦仲は、よい。
読んでいてこれは嬉しい。
ミステリ好きだからといって、殺伐とした話ばかり読みたいわけではない。
頭を刺激され、唸ったり笑ったりして楽しむ話も大好きだ。
この再販をきっかけに、新しい読者が増えてくれたらなお嬉しい。
知の御大にしてユーモアの名手アイザック・アシモフの緩急の妙に、皆にして酔おうではないか。
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アイザック・アシモフが書いた「安楽椅子探偵」形式の推理短編集。六人の友人同士が毎月開く食事会。そこには毎回1名のゲストが招かれる。そして、そのゲストがたまたま持ち込む不可思議な出来事の話。六人はその謎を解き明かそうとするが、なかなか上手くはいかず、いつもその謎を解き明かすのは、給仕のヘンリーだった。
僕が小学生だった頃に始まったシリーズものの短編集第1作。昔読んだのだが、新装版が出たので、久しぶりに買って読みました。
短編推理小説といっても殺人事件など大きな犯罪は起きず、せいぜい窃盗。言葉の謎解きなど平和な推理もの。
内容は面白いのだが、平和なのでそこに物取りなさを感じる人もいるかもしれない。
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今読めば,方法論から形式まで今につながる系譜が判るためどうってことなく感じるが,ゼロから一を産み出すことがどれだけ大変なことかを考えれば,この型を産出したアシモフの偉業を読みながらひしひしと感じる.
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去年の夏くらいに買った。
基本的にどの巻から読んでも楽しめると思っている….が!やはり私は1巻から読んで欲しい。
6人のおじ様達が、一つのミステリ的話題について、ゲストを招き、皆んなであーだのこーだの言って、最後に給仕が真相を当てると言う形なのだが…
おじ様達のやり取りが、私はとても愛おしく感じるのである。
各話の最後にアシモフの解説が付いているのもいい。
短編集だから、寝る前に1つ読んで寝るとか、やっぱり今日は2つ読んで寝ようとか出来るのもよい。
私はこれが好きで、何度か再読している。
毎回読んでも、おじ様達のやり取りがいいんだよな。
私はミステリを推理しながら読むことが出来ないため、そんな楽しみ方をしている。