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紙の本
Iターン
2022/04/08 05:25
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
これって今、よく、地方を活気つけようとあちこちの市町村の企画として流行していますね。しかし、そのプロジェクトを始めたこの地では、反対者がいてー。という……。でも、これもありそうですけど……。
紙の本
市政の悲劇
2022/02/11 04:19
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
廃村になった元蓑石村を復活させるべく始まった、市長肝入りの移住推進計画。
読んでいて初めに感じたのは「ひとりポツンと一軒家」のような蓑石地区を復活させようと考える事自体がミステリーだ。
蘇り課が作られ配属になった万願寺。
移住者の面倒を見ながら移住計画を成功させて出世したい万願寺。
しかし次々に起こる不運も重なって、一人ひとり村を出て行ってしまう。
ラストに明かされるピースは薄々予想されるが、ミステリーの種明かし以外にも不穏な村の祟りのような気配が感じられる文体に興味を持てた。
新たな境地に挑戦を続ける作家らしい一冊。
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売れっ子作家の育て方
2020/02/05 00:06
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投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
米澤穂信の描く限界集落で奮闘する地方公務員が主人公である。6編の短編から成る連作短編集ともいえる構成である。4編は随分前の月刊誌の連載からとり、残りは書き下ろしなので、相互には時間差、時代差が出ていてもおかしくはない。月刊誌の連載とはいえ、連載短編相互は数年離れているので、それ自体に時代のずれが出ていても不思議ではない。
南はかま市は、市町村合併でできた市ではあるが、住民が移転して無住の集落となった蓑石がその舞台である。勿論、架空の地方、集落である。その南はかま市は無住地の空き家を利用して、しかも移転費用を持つという条件で他の土地からの移住者を公募した。この結果、応募した人はいたのだが、本編はこれらの人々が蓑石でどのようにして生活しているかを描いたものである。
米澤が作家として人気が高まってきたので、旧作品を集め、さらに書き下ろしの短編で体裁を整え、出版したという作品のようだ。したがって、最近米澤が書いているミステリータッチの趣はあまりないといってもよい。あるとすれば、公募の事務局となった市役所の担当課の主人公、万願寺と対になっている女性職員観山の存在がミステリーなのかも知れない。
もう一つは結局限界集落について悪戦苦闘する地方自治体現場の姿を描くのみで、その解法については何も示唆がないという点である。書き出しの公開が2010年なので、当時の枠組みではそうなるということか。
売り出して人気の出た作家は、売れる時に打っておくというのはよく理解できる。しかし、あまり無理をして作家のイメージを壊さないように大事に扱ってほしいものだ。
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棄民ですらない
2021/12/07 17:25
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
地方行政の闇がうっすらと恐ろしくなる1冊。
始めから切り捨てるつもりで人を呼び込む行政。
甘いことばで誘いながら夢を抱いて移住してきた人たちを踏み台にする非情はには寒気がした。
ここまでいくともう棄民ですらない。
鯉の養殖をしていた人が鳥獣のことを全く考えていなかったエピソードはなんとなく薄ら寒い。
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Iとは
2020/04/06 10:46
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
Iターンのことでしたか。
実際、人が住んでれば、道路敷かなきゃならないし、
電気水道だって必要になる。
行政の負担は大きいよね。
電子書籍
ある意味現実的
2020/01/26 07:59
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投稿者:sui - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の落ちが、ある意味現実的で、残酷でもあるなぁと。
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現実に立ち戻る物語
2019/11/24 15:59
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投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
人口減少、地方都市の過疎化と限界集落の拡大…歯止めをかけようにも金が要るが、地方財政にそんな余裕はない。予算予算と頭の中で反復するのは仕方ない。そんな現実にどう向き合っていけば良いのか。この物語に答えは書いてないが、現実の問題に立ち戻るキッカケにはなるかもしれない。ミステリーが生み出す現実へのIターン、そこは悲劇で終わってほしくないが。
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公共事業ひきこもごも
2020/03/01 18:00
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
寒村再生のためIターン移住者を募る公共事業担当の市役所職員のひきこもごも・・・って思ったら、なかなか最後はブラックで面白かった。
移住者がつぎつぎ問題を起こすのは想像できたけど、その原因がアレとは(笑)
途中から「こいつ怪しい」とは思うんですよ、課長と同僚の女の子だけどね。仕事が出来るんだか出来ないんだか。
地域創生と公共財政の問題、合併で新しくできた自治体にありがちな地区意識など、実際あるんだろうなぁって感じました。
紙の本
最終章に納得
2019/11/23 11:24
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投稿者:身勝手の極意 - この投稿者のレビュー一覧を見る
米澤先生らしい1人称の視点による語り口は相変わらず秀逸。
そして主人公の目線だったからこそ見えていたもの、見えていなかったものが最終章で繋がった時、色々と納得がいってスッキリしました。
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心が折れそう
2019/11/06 00:03
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投稿者:ショウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まぁタイトルに悲劇って入ってる時点で覚悟すべきだったと思うんですが、読み進めるごとに少しずつ心が重くなっていく。これは子泣き爺のお話です。なんとなく随所で感じる違和感については、作風なのかなってずっと思っていたんですが、そこも叩きのめしていく感じ。気持ちよく騙されるというより、上手いことしてやられたな、という感じ。
ジグソーパズルでいうと、綺麗にピースがはまるっていうより、力づくでジグソーパズルを完成させた、みたいな感じでもあるんですが、いろいろ考えると納得できるオチかと思います。さらに後日談とか裏話とかあれば最後のもやもやも解消されるんじゃないかな、という感じ。
読んだあとはこの本を誰かに勧めたくてたまらなくなりました。一つはこの気持ちを共有したくて。もう一つは自分だけがこんな気持ちになるのはなかなかに耐え難くて。なので買ってレビュー書いてください。また見に戻ってこようと思います。
とりあえず家族巻き込んできます。
紙の本
主役3人がとにかく魅力的だった
2019/10/22 17:29
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投稿者:AI - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者さんの作品は読んだことがありませんでしたが、限界集落を舞台にした設定に惹かれて読んでみることにしました。実際に読み進めていくと、主役3人がとても個性的で魅力的だったので、この3人がどんな結末を迎えるのかが楽しみでした。ラストの展開も意外性がありながら主役3人の心情がよく伝わってきて読後感がとても良かったです。