紙の本
警察小説
2023/12/31 19:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察小説が隆盛を誇るようになった、昭和から平成にかけての作家が短編を寄稿しています。所属との連絡手段が、今とだいぶ違うと思ったりしています。やっぱり聞き込みを第一とするのは、時代が変わっても基本中の基本なんだなと感銘を受けました。
紙の本
ショーケースには代表的な作家が並んでいる
2019/12/28 18:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はタイトル通り、警察小説のアンソロジーであり、中でも刑事の人間模様を共通項に集められたものである。警察小説を大きく時代別に分割している。黎明期、発展期、覚醒期の3つである。黎明期には松本清張、藤原審爾、結城昌治、発展期に大沢在昌、逢坂剛、今野敏、覚醒期に横山秀夫、月村了衛、誉田哲也という並びである。
読んでみると、それぞれの時代背景が色濃く投影されていることが分かる。松本清張は警察小説の先駆的な存在であるが、トリックなどの細かい部分に優れたアイデアがふんだんに盛り込まれている。今野は湾岸署の安積警部補を主人公としたシリーズでお馴染みの刑事たちの捜査能力のテストを試みている。
横山秀夫はこれもお馴染みの平野瑞穂が登場する。防犯訓練に関する情報が外部に漏洩するという事件であったが、やはり犯人は銀行絡みであった。これだけ代表的な作家の作品を読了すると、警察小説の面白さがよく理解できよう。しかもショーケースには作家の名前が陳列されている。材料は揃っており、読者としては後は自分の趣味に合った作家を探して読んでいくほかはない。
紙の本
いつの世も
2024/01/23 11:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察小説って人気のあるジャンルだよね。
操作手法や手段は変わっても、やっぱり地取りとか聞き込みとか
そういう地味な作業があったり、人間関係があったり、
そういうのが書きやすいのかな。
紙の本
ネタバレ多少あり
2023/11/10 20:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うさぎのみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「葛藤する刑事たち」というタイトルがまず良いなと思いました。
刑事もの(警察物)小説が確立されて一つのジャンルになったのは、ここ二十数年くらいらしいのでその歴史が読めると思います。
松本清張『声』
初めて松本清張先生を読みましたが、さすがに時代は古くても重みのある文章でした。交換手というのがギリギリ私くらいで分かる年代かな…
大沢在昌『老獣』
ちょっとSFチック?よく読む大沢先生のタッチとは別物かな。
逢坂剛『黒い矢』
逢坂剛先生は百舌鳥シリーズのイメージが強かったのですが、コミカルな話も書かれるんですね。
今野敏『薔薇の色』
連続刑事ドラマの合間に入るちょっとコミカルな一話のような感じで面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
完全に、姫川に誉田作品に釣られて、手に取った訳だけど、松本清張ってやっぱり凄いね!何冊か、読んでいるけど、描写や、トリックが良いよね!あっという間に読了。
投稿元:
レビューを見る
読んだことのない作家には新鮮な驚きを。知っている作家には登場人物に愛着を。それぞれに楽しめるオムニバス。時代とともに作風も進化してきているのが興味深い。これからも警察小説ブームは続きそうだ。
投稿元:
レビューを見る
黎明期など3つの時代に分けてあるのが面白い。
大沢さんは、新宿鮫が読みたかったwでも、あの雰囲気はさすが。最初、新宿かと思ったw
横山秀夫さんもよかった。あの後、いい方向に進みますように。
松本清張作品は、言うことなしの読み応え。好きだなぁ。
当然なんだけど、刑事も人間で、事件を追う以外にも生活があるし、その事件への思いもそれぞれ。それでもひたむきに事件を追う姿が読者を引きつけるのだと思う。
投稿元:
レビューを見る
警察小説を「黎明期」「発展期」「覚醒期」にわけ、その始まりから現在に至るまでの変遷を代表する作家の短編で分析したアンソロジー。警察小説は数多ある中、ここにあるだけの作家に絞るのも難しいと思うが、それは編者の解説から読んでみるといいと思う。
投稿元:
レビューを見る
9人の作家の短編集。
最初の松本清張と、最後の誉田哲也が私は一番面白かった。
松本清張の「声」は、新聞社の「電話交換手」さんが毎回「電話をつなぐ」とか、各家庭に電話がなくて、近所の商店から呼び出してもらう…など、時代が今とはあまりに違うのと、まさにここがキーにもなるので戸惑うことも多かったけれど、読んでいてぞくぞくする感じ….さすが松本清張!と思わず唸ってしまった。
誉田哲也の「手紙」は、大好きな姫川班も出てくるので…。私にとっては問答無用で(笑)面白い。
話も短いながら、相変わらずうまいなと。
「刑事たち」を描くのにも、9人それぞれの作家の色と深みがあって、幸せな時間をもらえる1冊だった。
投稿元:
レビューを見る
9篇の警察小説からなるアンソロジー。アンソロジーの良いところは、なんと言っても、自分からは選ばない著者の作品に出会える事。
今回も5名の著者の作品は初めてで、とても新鮮。解説にも別な著者の紹介があり、こちらも次回の楽しみになるよ。
ところで、警察小説ってジャンルがあるのを初めて知ったよ。何やら分かり辛いが、、、。まぁ、ジャンルなんてのは気にしなくともいいやね(笑)
投稿元:
レビューを見る
9人の作家による警察小説アンソロジー
松本清張から誉田哲也まで・・・色んな時代、タイプの警察小説が堪能できます。
私的に・・今野敏はさすがの感じでした。
横山秀夫(D県警)と誉田哲也(姫川班)は既読作が収録されていましたが、懐かしく読みました(^_^;)
満足の一冊です!
投稿元:
レビューを見る
黎明/発展/革新の3部構成で各時代に輝く傑作を選び抜き収録。
警察小説史に残る作家を網羅したファン必読の一冊。
組織での事件捜査を描く王道から、
女刑事が主人公の作品、非番の一場面を描くものまで、
広く警察の魅力と個の抱える葛藤をたっぷり味わえる。
4作品は既読。よかったのは、結城昌治と大沢在昌の作品。
投稿元:
レビューを見る
横山秀夫 『共犯者』と誉田哲也 『手紙』を読んだ。
名手たちの短編は魅力があるが、つまみ食いで満足してしまうという感じ、申し訳ない。
Amazonより---------------------------
黎明/発展/革新の3部構成で各時代に輝く傑作を選び抜き収録。
警察小説史に残る作家を網羅したファン必読の一冊。
組織での事件捜査を描く王道から、
女刑事が主人公の作品、非番の一場面を描くものまで、
広く警察の魅力と個の抱える葛藤をたっぷり味わえる。
【黎明期】
松本清張 『声』
藤原審爾 『放火』
結城昌治 『夜が崩れた』
【発展期】
大沢在昌 『老獣』
逢坂剛 『黒い矢』
今野敏 『薔薇の色』
【覚醒期】
横山秀夫 『共犯者』
月村了衛 『焼相』
誉田哲也 『手紙』
投稿元:
レビューを見る
警察小説アンソロジー。9篇。旅のお共として。月村了衛だけSF過ぎて飛ばしてしまった。やっぱ刑事ものは面白いけど、横山秀夫「共犯者」が一番面白かった。再読だし。やっぱ横山秀夫もまたみんな読みたいわ。
投稿元:
レビューを見る
ミステリの一つのジャンルとして確立している警察小説。警察という組織や、それに属する刑事(警察官)について描かれるモノで、今ではたくさんの作家さんによるテーマもバラエティも豊かな作品を選り取り見取り。
本書は、日本における警察小説の変遷を、黎明期、発展期、覚醒期の3つの時代に分け、夫々3篇づつ取り上げ、計9作品が掲載。
黎明期は、バリバリの昭和の香り漂う内容。今じゃありえない捜査方法や社会環境だが読み物としては十分に楽しめる。
発展期は、今現在このジャンルの大御所作家さん達による秀作。敢えて変化球な小作品もあれば、キャラ立ちしたシリーズモノからの収録作と、警察小説としてのレパートリーの広がりを感じさせる内容。
発展期では、人気と勢いのある作家さんの作品が選ばれている。警察組織の深堀り、近未来的な設定、安定のシリーズキャラと組織モノとこれまた多彩。