紙の本
タイトルは誇大広告?
2022/12/31 11:55
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の人的ネットワークや古書店・骨董店巡りで見出した古文書のミミズがのたうつような文字を解読した歴史の一次情報を集めたのが、本書の内容である。出版社か著者自身の発案かはうかがい知れぬが、本書のタイトル「日本史を暴く」には、いささか違和感をもった。例えば、「歴史ひとつばなし」のようなタイトルであれば、納得がいくが・・・。これは、次に示すように、本書は歴史の一次情報であり、これが「日本史を暴く」のタイトルから期待する内容とは、隔たりがあるように思うからである。◆江戸時代カブトムシは有毒の虫と考えられ不人気だった。◆明智光秀謀反の真相では、本能寺の変の前、光秀と信長は密室で言い争った。光秀は信長の寵愛に陰りがみえ、不安を覚えており、信長に成敗される恐怖を感じていた。◆マスクは1830年頃、「御鼻袋」という鼻にかける悪臭防止用が最初であり、その後1855年頃、石見銀山の労働者の若年死を防ぐ目的で「福面」という防塵マスクが開発された。
疾病の歴史では、著者の『感染症の日本史』(文春新書)がベストセラーになったとご満悦の記述がある。同書のスペイン風邪の解説では、女学生・原敬・永井荷風の日記からスペイン風邪にどのように対処したかの記述があるが、当時の行政府がどのような対策を講じたのか若しくは講じなかったのかの記述はなく、今一つ消化不良であった。
歴史の話題として本書を読めば興味深い内容もあり、古文書を読み解き、歴史の一次情報を明らかにする著者の努力にも敬意を表するが、本書のタイトルから抱く期待感は裏切られたというのが、正直な感想である。
紙の本
日本史のこぼれ話的な雑学
2023/01/06 09:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本史の雑学集である。興味深い内容もあり、またそうではないものもある。歴史の流れに大きくかかわる事項は少ないが、トリビアと心得れば、いいのかもしれない。
電子書籍
☆日本史☆
2024/05/25 19:03
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投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
明智光秀が織田信長を欺けた理由、赤穂浪士が「吉良の首」で行った奇妙な儀式、漏洩していた孝明天皇の病床記録・・・
古文書と格闘し続ける著者が戦国、江戸、幕末の「歴史の裏側」を明らかにする。
紙の本
☆日本史☆
2024/05/25 19:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
明智光秀が織田信長を欺けた理由、赤穂浪士が「吉良の首」で行った奇妙な儀式、漏洩していた孝明天皇の病床記録・・・
古文書と格闘し続ける著者が戦国、江戸、幕末の「歴史の裏側」を明らかにする。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞連載を編集したものだけに大河ドラマや感染症に関する時事ネタに偏りがちになっている。短い章の集まりなので端的に多岐には楽しめるようにはなっている。
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敬愛して止まない磯田先生の歴史エッセイ本。
個々のエッセイより、先生が新聞を読むように古文書を読めたり、町の古書店にひっそりと歴史的価値のある古文書が売られていたりすることの方が驚きだったり…。
鼠小僧が最低なこととか、織田信長がどうして地球儀を家臣に披露したのか、孝明天皇の病床記録とか、個々の話は短いけれど、読み終えたあとに歴史に血が通って生き生きとしているように感じるから面白い。
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<目次>
第1章 戦国の怪物たち
第2章 江戸の殿様・庶民・猫
第3章 幕末維新の光と闇
第4章 疫病と災害の歴史に学ぶ
<内容>
『読売新聞』連載の「古今こちこち」(2017.9~2022.9)を加筆修正のもの。京都にお勤めの著者は、京都の古書店や骨董屋で掘出物を見つけ、得意の古文書読み取り力で、内容を読み下していく。新しい発見があったり、従来の説を強化したりする。さほどの話は出てこないが、昔の文をすらすら読めるとすばらしいよね。
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明智光秀が織田信長を欺けたのはなぜか、孝明天皇の病床記録はなぜ漏れたのか――。古文書を解読すると、日本史の裏側が見えてくる。
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軽い読み物として楽しめた。家康のくだりなど磯田さんらしい独自の目線もよい。
ただ、もともと新聞のコラムであり、暴く、とわざわざ大袈裟なタイトルにしなくてもよいのにね、と感じた。
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日本史を暴くというタイトルは看板に偽りありかな^_^
内容は中公新書の別タイトルで発刊された日本史エッセイの続き。
読売新聞で直近連載されたものを纏めたものです。
時代、分野が良い意味で目配りされている為、面白い。
姿勢として古文書で読み解くという事が一貫している。古文書も一次資料を使っている分説得力はある。
歴史学的には溢れ落ちてしまう逸話を拾い上げて読ませてしまうのは筆力がある証拠。
論に纏めるには、複数史料を考慮して、史料批判、抽象化が必要。
なので著作への向き合い方として、このように考えられるかも というスタンスで臨むのが良い。
史料を探索しているとトピック的には面白いが、それ以上話がひろがらない、事実認定が不確かというものが多い。
そのようなものを一応の史料の確からしさ、時代考証の中から結論を出している事に面白さを感じる。
以下トピックあり
•戦国大名は宣教師の地球儀を通して世界が球体で理解していた。特に織田信長。実存的理解で世界を把握していた。
•鼠小僧は奥など隙の多い場所を狙っていた。
庶民に還元している訳でなく義賊でなかった。
富裕層に一泡吹かせたいという庶民の願望?
•お伊勢詣りの女郎買の金額
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内容は「日本史を暴く」というたいそうなタイトルほどではなく、歴史学者の単なる随筆。まぁ、それなりに面白いけど。
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弱いものの気持ちになれる。ここが西郷の最大の魅力であった。だが、一方で、西郷は謀略を始めると、暗殺、口封じ、欺瞞、なんでもやった
有事にあっては、そのシステムを一瞬に切り替えて、指揮官の決断によって行われねばならない
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エッセイ風に、実際の古文書研究から得た知識を端緒に、各章ごとに説明してくれているのでとても分かりやすく読むことができました。
史学に留まらず、他学問の様々な見地から古文書を読み解くことで現代に活かせる知恵を得ることができることを知り、古文書に触れてみたくもなりました。
ただ、専門的用語も著書には出てくるので、若干理解しながら読むには時間を要しました。
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歴史学者磯田先生書いた、歴史の中で定説とされていない細かなエピソード集。
今は定説とはされていなくても、歴史学者が一次情報にあたり、裏をとった史実を書いているので、将来的にこれらのエピソードが教科書に書かれる日も来るかもしれない。もしくは、教科書の歴史が書き換えられるのかもしれない。そんな凄みを持った軽い読み物。
いくつか覚えておいて、どこかで開陳したら面白そうだが、覚えていられないほどの情報量。
これだけ細かくたくさんの引き出しを持っていたら、
ひょっこり入った古本屋で世紀の大発見なんてことに出会っても不思議はない。
本書は超短い蘊蓄がたくさん詰まっているので、ほんの少しの隙間時間から、じっくり読む時間がある時まで、誰でもいつでも楽しめる。
面白かった。
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歴史の雑多なお話
面白いトピックもあったが
ちょっとバラバラ
ちょっと残念
三省堂名古屋本店にて購入