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じゃりン子@チエさんのレビュー一覧

投稿者:じゃりン子@チエ

67 件中 61 件~ 67 件を表示

紙の本岡崎京子 総特集

2002/07/17 04:44

未だに彼女について語ることが出来ません

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私は岡崎京子は面白い!と断言出来るのですが、「どこがどう面白いの?」と問われると全く切り返せません。そう言うわけで、逆に世間の人が彼女をいかに評するのか、が気になります。
 でも、世間にもあまりこの作家を的確な言葉で表現している人はいないと思います。評論している人も同じく。だから彼女に関する文章を見る度に「今度はどうか?」と少し緊張して読むのですが、未だに「これっ」という文章にあっていません。
 今回も同様。吉本ばなな、宮代真司、椹木野衣ら正確な話をしてくれそうなゲストなんですがなんだか発見の無いインタビューが続いているだけという気がするのは何故でしょう。あ、椹木氏のインタビューなんかはなかなか面白いんですが、どうにもインタビューという形式よりきちんと文章にした方がいいんじゃないか、感が。
 いや、これ評論の本じゃないんですね。「ユリイカ」みたいなぎちぎち文章!というのを期待したら、半分既出のインタビューと文章、あと単行本の後書きで。エッセイ、キーワード集、全作品レビューとか。うーん、充実してるって言うのかな、こういうの。ああ、ムックなんですかこれ。読みやすさ優先にしてるのかあ。だったら、それにしちゃあ濃い、かな。
 けど、やっぱり何かについて書いた文章を読むときは新しい発見がしたいわけでして、そう言う期待にはあまり応えてくれないと言う意味で辛めの評価にさせていただきます。 単行本未収録短編、岡崎京子自身の「思想の科学」での文章とかは面白いんじゃないですか。立ち読むですむ分量ですけど。

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紙の本暗室

2002/08/20 17:56

せっかく暗室なんだからエロにしちゃった方がまだ潔いよ

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 小林紀晴の代表作である「アジアン・ジャパニーズ」を私は読んでいないし、話題になった「写真学生」も読んでいない。だから、この作者のことはよく知らないのだが、この本を読むと興味が失せる。小説はあまり読まないのだが、あまりにも適当じゃないか、これ。いいのか?
 突然だが、私も大学で写真部に所属していた。だから、この本にでてくる人間たちが、著者が何らかの形で見聞きし、経験したエピソードを元に作られているのは容易に想像できたし、実際そうらしい。この小説の特徴を人に伝えるときに多くの人は「作者自身の体験に基づいたリアルな人物像」という表現を使うだろう。
 確かにいそうな感じの人間ばっかりなのだ。屈折した人間関係とか、何者でもないことを自覚せざるをえなくてボーゼンとする人とか。しかし、
「だからなんなんだ」
 リアルな雰囲気はあるが、この本には主題がない。ただの情景描写だ。登場する人物たちは、本当に喋っているだけ、自分の感情を吐き出しているだけで、それ以上のものは何もない。ただ、暗室、写真展、という状況が少しばかりロマンチックなだけだ。下に掲載されている書評の方がテーマがある分面白い。
 一言で表すならば「小林紀晴、若気の至り」
 青春にありがちな失敗作。
 何だかな、せっかく暗室なんだからエロにしちゃった方がまだ潔いよ。「紅く染まった暗室の下で、僕らは…」とか。アホか、わたしゃ。でも、自慰的という意味ではそんなにこの本の在り方と変わらない気がするけどねえ。

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紙の本名作コミックを読む

2002/07/20 04:12

最低最悪

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 この本ほんと酷いなあ、と感じるの私だけじゃないと思うんですが。「ひどい」とか「ヒドイ」じゃなくて「酷い」ですよ、もう。
 だって、これ小学館のマンガ文庫の解説をまとめただけの本なんですよ。なんだか「馬鹿にされてる気がする本って、こういうのを言うのか」と思いましたよ、初めて見たとき。書き手はバラエティーに富んでるから文章自体がつまらない訳ではないんですが、だいたい解説は本文読んだあとに読むものでしょう。初めて読んだ人には何のことかわからん文がいっぱいになっちゃてます。
 マンガの批評って整理されてないから、結局同世代の人の印象評になりがちで、まあ作品読んだあとなら面白いけどそうでない人にはたいした意味のない文章寄せ集めただけの本です。これを買うならそのお金でマンガ買った方がお得です。

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そのうちブックオフで100円!とかになるんだろうなあ…

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 世界というものの大きさを測りかね、TVの向こうで毎日のように死んでゆく自分より不幸な人々について想像し得ない私たちのために、世界の大きさを明確に示してくれる本です。まあ、中身はいいんです。
 でも、これものすごく売れましたね? はっきり言ってそんなに売れるべき本かあ?というのが私の疑問なんですが、どうですかね。
 いきなりとんでもないこと言い出しますけど、この本買ってるお金あったらそれ直接アフガンの人にでも寄付した方がいいわけでしょ。立ち読みできるし、ネット上で受け取れるものなのになんでこんなに売れる必要があるの?
 いや何が言いたいのかっつーと、マガジンハウスという消費社会の先導者の一つだった出版社が刊行しましたね。この本。「絵本」といういつのまにか「おしゃれ」とか「癒し」とか言う訳のわからん文脈で表現されるようになったジャンルにメッセージを取り込む形で。そのことで、この本は「世界の人々を思いやるこころやさしい私を確認するためのかわいくてためになる本」になっている気がするんですけど。
 本自体の良い悪いじゃなくて、読まれ方。偽善のための良書になってない? なってるよなあ、絶対。
 それで、マガジンハウスもその売れすぎた分寄付でもすればかっこいいと思うんですが。無茶言うなって? ううむ、確かに無茶ですね。会社だもんなあ。でもやる人もいるんですよ。「サブカルチャー反戦論」を見よ。
 そういえば5月に東京ブックフェアに行ったときに、「世界が100人」のテーマソングを歌ってる歌手のミニコンサートみたいなのがあって(記憶のみで書いているので詳細はあやふやですが)あれはちょっとしみじみかっこわるいなあと思いました。
 まあ、そんな感じで。             

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失礼いたしました

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 池田香代子氏がbk1でのインタビューに答えていらっしゃいました。それを読んだ後に自分がPart1に書いた書評を読み返すと、かなり的外れなことを平気で言っていて恥ずかしいです。寄付をしていることをあえて書かない、という編集の方の姿勢は格好いいなと思いました。でも、「世界が100人の村」に物足りない部分があるのは確かです。その足りない部分、メッセージ性を優先することで抜け落ちた数字の根拠や、先進国と発展途上国との関わり方をきちんと示したのがこの本です。コンパクトですが、密度はあります。Part1に物足りなさを感じた人は取りあえず読んでみて下さい。
 …ここに書いた文の中身はインタビューでの池田香代子氏の発言とだいたい一緒です。だから、本当は原典に当たっていただきたいのですが、もう読めなくなってしまったようなので個人的な謝罪とあわせてこの書評を書きました。
 初心者向けだけど、勉強後も読めるちゃんとした本です(買ってないけど…)。

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紙の本おしゃべり階段

2002/11/14 00:02

あなたが10代だったころ

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「はたちをすぎると人間ってほとんど変わらなくなるんだよ」
というようなことを両親が言った。いや、両親だけでなく、色々な人がこんなようなことを言っていた気がする。おそらくそれはある程度正しいのだろう。どうしたって10代の時のように変化して行くのは難しい、と想像できるからだ。
 「おしゃべり階段」は、徹底して10代の物語である。天然パーマがコンプレックスで自分に自身がない女の子が、中学を卒業し、大学にはいり、恋や友情を通して成長してゆく。まるで階段を一歩一歩上がるように。
「いつだって 今の悩みがいちばん」
 一浪を経た受験勉強のさなかに主人公が言う。名ゼリフだ。常に不安そうな目をして、その時々の悩みの重さと格闘する主人公の様子は、いじましくて、ちょっと甘ったれで、だからこそ強い共感を呼ぶ。間に挟まれるセリフはシンプルゆえに直球で、忘れがたい強さを残す。
「そうか新校舎で鉄筋だから(声が)ひびくんだ そうか…」
「あたし あのころとちっとも変わってないのよ でも…」「コンプレックスが減ったのかもしれない」
「その時むだだと思っても あとでけっこう役に立ってることもあるんだぜ」
「遠い未来に見つけるものが 今のあたしにわからないように」
 ひらがなを効果的に使った柔らかいセリフが、ふわふわした印象の絵とは対称的に、かっちり構成されたコマ割の中で響く。名作だと思う。
 しかし、20を越えてから読んだせいか、どーしても物語にのめり込めない。すでに階段を上がってしまったからなのか? それとも、それだけ作者が10代の限定的な時間を正確に描写していると言うことなんだろうか? ある年代以上の人間に、過去の記憶として物語を認識させてしまうほどに。いや、これは作品の質とは全く関係のない感情なのだが。そんなわけで評価保留に…。
 でも、悩み多き中学、高校生が身近に居たら、確信を持ってこの本を薦めると思う。平凡な日常の中から生まれる感情を、これだけの普遍性をもって描写しているマンガはなかなかお目にかかれないだろうし。うーん、勿体ない。10代のうちに読みたかった…。

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紙の本アディダスマンガフィーバー

2002/07/31 22:30

アディダスの広告だが、それゆえ国際的

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 CDショップ、映画館、書店等々にゆくと必ず何かしらのチラシや、ちょっと豪華なミニコミ形式の無料冊子、またはポストカードなどが置いてあるがこの本はそういったおまけ広告の集大成といって差し支えないだろう。作家全体に割り当てられたページ数は少なく、取り組み方もまちまちで、全体の印象は軽い。
 豪華なゲスト陣は多分「アディダスか、サッカーか、フィーバーで書いて下さい」とかなんとか注文を受けて執筆したのだろう。西村しのぶのイラストは相変わらずゴージャスなお姉さんがアディダスのシューズをはいているだけ、Dは直接サッカーとは関係ないミュージシャンの情熱を書き、井上雄彦もバスケをちょっともじったという感じの、片手仕事をしている。 
 中身を見ずに期待して買った読者にとってはかなり腹立たしい内容になるかも知れないが、見方を変えればなかなか面白い本ではある。
 日頃日本の読者の目に触れる機会の少ない海外の作家が、共通のテーマに対してどう取り組んだか。これが意外に刺激的なのだ。特に、マンガと言うよりはカトゥーンの進化系であるヨーロッパのコミックのあり方は、マンガを読み慣れた私の目には新鮮に映った。
 それは作品そのものに対しての感動と言うよりは「マンガというのは本当に日本独自の文化なのだなあ」という感慨だが。しかし、そのマンガ自体が成熟ゆえの行き詰まりを見せている現在、違った形でコミックにとり組み、成果を上げている作家の作品が広範にわたって読めるというのはなかなか価値あることだと思う。
 フレデリック・ポワレ、ニコラ・ド・クレシーら、ビジュアル面にこだわる作家たちの作品は、大量に消費されることによって発展を遂げてきた日本のマンガ(だから私たちはマンガに寄り添ってきたのだが)と違った面白みを教えてくれるし、これからの発展が大いに期待されている韓国の書き手の作品も読んでおいていいだろう。
 文字通りのタイアップ本で、作品の質にそのものに期待をしてはいけない。が、そうではなく2002年のマンガの断面を見せてくれた点については、アディダスに感謝してもいいかもしれない。
 880円、他の記念本と比べれば、お値段もお得。

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