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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2004/05/28
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/418p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-149221-2

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紙の本

桶川ストーカー殺人事件 遺言 (新潮文庫)

著者 清水 潔 (著)

〔「遺言」(2000年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】

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桶川ストーカー殺人事件 遺言 (新潮文庫)

税込 825 7pt

桶川ストーカー殺人事件―遺言―

税込 649 5pt

桶川ストーカー殺人事件―遺言―

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みんなのレビュー214件

みんなの評価4.7

評価内訳

紙の本

やっぱり警察は怖い

2019/01/28 15:34

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

1999年の事件だから、もう15年以上経過している。しかし、この事件のことは「被害者から助けてくれと何回も懇願されながら、何も手を打たず被害者が殺されてしまった痛ましい事件」として脳裡に焼き付く。ただ、埼玉県警の全面敗北だと思い込んでいたこの事件の中で国家賠償法にかかわる民事裁判については、被害者・猪野詩織さんのプライベートに踏み込んだ徹底抗戦を埼玉県警が強行していたことは驚かされる。私自身も警察には不信感をもつ一人ではあるが、それを踏まえても彼らの負の行動力には感心するばかりだ

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紙の本

引き込まれてしまいました

2016/02/28 17:22

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Ted - この投稿者のレビュー一覧を見る

久々に引き込まれたノンフィクションです。15年以上の事件を扱ったものですが,今読んでも古さを感じさせません。ぜひ警察の方々にも教科書として読んでもらいたい一冊です。

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電子書籍

サラリーマン警察と大手記者

2016/01/03 16:00

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読後「これは推理小説では」と思いたくなる。だが、実際に起こった事件であり、ニュースで見たような記憶がある。読み応えのある文章と著者の、被害者と家族に対する真摯な、取材姿勢が心を打つ。感想は「ちゃんと警察が仕事をすれば、事件は防げた可能性が高い」ということ「警察発表を記事にすれば良いと思われる記者がいること」本書に「警官もサラリーマンだからしょうがない」と同情する場面があるが、上尾署管轄に住む市民はこの事件後、警察組織に対する考えはどうなのか聞きたいところ。
所属していた雑誌の休刊には、著者ならずとも一読者であった者もショックだ。後書きに書かれた娘さんの冥福をお祈りする。(M氏の事件は自業自得と思う)

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紙の本

本物のジャーナリズム

2015/12/23 02:26

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

埼玉県桶川市で起きた女子大映殺人事件。ストーカー被害を訴えていたにも関わらず、警察は動かず、だけでなく「告訴」を「秘儀届」に改ざんしていた。警察の怠慢を追った上に、事件が起きないと動かない警察の体質を変えるきっかけになた点でもいぎのある一冊。本物のジャーナリズム。

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紙の本

推理小説を読んでいるようです。

2015/12/13 23:59

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

事実は小説よりも奇なり。とはよく言ったものです。桶川ストーカー殺人事件のルポルタージュとして事件の発生から共犯者たちの逮捕、真犯人を徐々に追い詰めていく様子をきめ細かく描くとともに、さらには犯人たちから市民を守るべき警察の腐敗を告発していく。まさに記者魂が良く描かれていると思います。読み進んでいくうちに次々と新しい事実が判明し、まるで推理小説を読んでいるような錯覚すら覚えます。

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紙の本

ストーカー規制法の誕生のきっかけとなった事件

2023/02/02 16:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

今年にはいって間もなく、またしても悲惨な事件が起きた。
 福岡でのストーカー殺人事件である。
 被害者である女性は警察に相談し、警察は加害者に対し禁止命令で出していたという。
 こういう事件があるたびに語られるのが、
 「桶川ストーカー殺人事件」という単語である。
 この事件をきっかけに、ストーカー規制法ができた、云々と。
 しかし、
 この事件のことを詳しく知らないことに気づく。
 「桶川ストーカー殺人事件」とは何だったのか。
 当時週刊誌記者あった清水潔氏が、
 その事件を探り、殺人犯を捜し当て、担当していた警察の腐敗も暴いた
 この『桶川ストーカー殺人事件』(文庫化は2004年)を今読んでも少しも古びていない。

 「桶川ストーカー殺人事件」は、
 1999年10月26日の白昼、
 埼玉県のJR桶川駅前で21歳の女子大生が刺殺された事件だ。
 彼女は殺される前に親しい友人にこんな言葉を残していた。
 「私が殺されたら犯人は〇〇」。
 もちろん、本文には〇〇ではちゃんと実名が入っている。
 さらに、友人たちは、彼女はそのつきまとい男と警察に殺されたと
 取材をしていた清水氏に話す。
 このことをきっかけに清水氏は、この事件にどっぷりとはまっていく。

 本文では被害女性がどのように犯人と出会い、
 犯人がどのようにして彼女を脅迫していったかが綴られる。
 さらに、全く動かない警察に対し、清水氏自身が犯人を特定していく。
 殺人犯は逮捕されるが、
 実際彼女につきまとっていた男は行方不明(その後、死亡が確認)。
 さらには警察に助けを求めた彼女を、警察は裏切っていた事実も判明していく。

 確かにこの事件のあと法律ができた。
 しかし、ストーカー行為がなくなるわけではない。
 「桶川ストーカー殺人事件」は法律のきっかけとなったが、
 この事件の本質はそれだけではない。
 法律があっても防げないなら、もう一度、最初の事件に戻ってみるのもいい。

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紙の本

暴かれる警察の闇が「事件」そのものよりも空恐ろしい。

2018/08/15 11:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る

「南京事件を調査せよ」が面白かったので、本書を読む。どちらかと言えば本書の方が著者の代表作ともいえるのだろう。レビューも半端なく多い。書店でもよく目にしていたのだが、なんとなく「事件もの」を嫌って、読んでいなかった。ワイドショー的な報道という偏見だ。
ワイドショーという定義もへんだな。いわゆる新聞報道とは違った興味本位というか・・・
しかし、本書はそんな偏見もぶっ飛ぶものだった。そもそも著者はフォーカスの記者。芸能人のストーカーまがいの取材なども得意とする、まさにワイドショー的写真週刊誌。しかし、桶川で起こった女子大生がストーカーによって殺害された事件を追ううちに警察より早く犯人にたどり着き、警察がなぜ事件解決への動きを鈍らせているのかを暴いていくノンフィクションだ。暴かれる警察の闇が「事件」そのものよりも空恐ろしい。「調査報道」とは何か、なぜ調査報道が必要なのかリアルだ。内容を紹介するとネタバレになるので控える、が著者の報道によってストーカー規制法が出来る。真実を追究する報道が国民にとっての利益となる。当局発表を垂れ流す大手マスコミだけを信用してはならない。記者クラブに参加できないからこその記者魂だ。

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紙の本

警察が動いていれば

2017/10/22 07:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る

被害者の知人の話から浮かび上がった犯人。警察の怠慢が本当に残念です。

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紙の本

事件の裏側にある想像を絶する真実に迫った本

2017/09/08 16:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る

今やストーカー行為は犯罪として認識され、ストーカー行為を取り締まる法律も「ストーカー行為等の規制等に関する法律」として成立しています。この法律を制定するきっかけとなった痛ましい殺人事件を追った渾身のノンフィクションです。事件発生は1999年。当時は警察は「民事不介入」を鉄則として度重なるストーカー行為に恐怖を感じていた被害者の訴えに対して全く取り合おうとせず、さらにあろうことか被害者がようやく告訴したにもかかわらず、その告訴を取り下げるように圧力をかけていたのです。
そんな状況下で発生した被害者の殺人事件。被害者の訴えを受け止めて対処していれば避けられた事件であっただけに、当初の対応をもみ消そうとする警察の酷い対応を著者が根気強い取材で明らかにしてゆきます。
多様化する犯罪に対して、その犯罪を取り締まる法律が被害者の命と引き換えに成立するような過酷な状況は今後も何とか避けてほしいと思います。
ちょっとしたきっかけから著者が関わることになったこの事件の推移が、著者の筆力もあってグイグイ引き込まれるノンフィクションでした。

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電子書籍

もはや「ルポ」ではない

2017/08/08 17:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ecoeco - この投稿者のレビュー一覧を見る

「殺人犯はそこにいる」を読んで以来、過去に遡って読んでいる清水潔さんの著作。読めば読むほど、彼が明らかにしてきた、言わばタブーとも言える事実に触れることになる。でもそれは、警察や司法にとってのタブーであって、本当は、わたしたちが知らなければいけないことなのだ。無念にもかき消された、小さな声を救いたいという清水さんの思いが、やがて大きな力を動かすこととなる。被害者の女性は、日頃からレコーダーで犯人とのやりとりを録音したり、友人たちに過酷な状況を説明し、わたしに何かあったらあいつのせいだ、と受け止めてもらえるように努めていた。今でこそ、ストーカーやつきまといに対してのそういった策は少なからず共有されているが、その頃に、そのような策を講じたり警察に相談に行くなどして、諦めずに立ち向かおうとしていた彼女と家族は、とても聡明だった。
この桶川ストーカー殺人事件においても、清水さんの取材により、被害者の無念が少しでも報われたように思えたのが、せめてもの葬いとなっている。

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紙の本

感嘆

2017/01/21 13:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pansan - この投稿者のレビュー一覧を見る

この事件を取り上げ、真犯人までたどりついた筆者に大拍手である。日本の警察組織が本当に機能しているのか恐ろしい。県境で起きる事件の解決率はどんなものか不安を覚える。

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紙の本

事実

2016/11/10 18:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

もう二度と読み返せないほどの衝撃的な事件の真実がここにある。狂気の犯罪者に腐った警察、未熟すぎる報道関係者。どれをとっても信じ難い事実でいっぱいだ。いまだこの手の事件が絶えないのはこの本で学ばないからだろう。

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紙の本

遺言執行

2005/03/14 00:38

17人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:川内イオ - この投稿者のレビュー一覧を見る

キャバクラ嬢まがいの派手な生活をしていた女子大生が、
ストーカーに付きまとわれた挙句、殺された—。
桶川ストーカー殺人事件について、
これ以上の認識を持っていない人。

はっきり言おう。
その人は、メディアを通した警察によるプロパガンダ
-大衆操作-に「まんまと」はめられている。
正直に言おう。
私も「まんまと」はめられているその1人だった。


『桶川ストーカー殺人事件—遺言』には、
新聞、テレビでは知りえなかった事件の真実、
底知れぬ深い闇、そして被害者を死に追いやった二組、
逮捕された犯人グループと、逮捕をする側であるはずの
警察組織-桶川署-の姿が綿密に描かれている。

1999年10月26日。
埼玉県のJR桶川駅で21歳の女子大生が刺殺された。
翌日の報道で早くも明らかになる容疑者。
被害者の女性は、元交際相手であるこの容疑者による
常軌を逸したストーカー被害に遭い、警察に被害届を出していた。

さらにこの女性は身の危険を感じ、家族と友人に宛てて
犯人を明確に名指しし、その男との出会いからストーカー
被害の詳細までを記した遺言を遺していたのだ。

捜査を担当するのは桶川署。
女性が被害届を出したのも桶川署。

単純に考えれば1本で結ばれそうな点と線が、しかし
警察という強大な権力組織によって強引に捻じ曲げられてゆく。

そしてたまたま事件の担当になった某写真週刊誌記者で、本書の
筆者である清水氏は、取材の過程で出会った人々、知らされた事実、
ある意図を持って一方的に塗り替えられていく真実に直面し、
背負った「何か」に衝き動かされるように事件の真相に迫ってゆく。

警察より早く実行犯を特定し、その潜伏場所を暴く筆者。
その過程で、筆者はある疑問を抱く。
「警察は一体何をしてるんだ?」
そうして筆者が辿り着いたのは、凍結した湖面に
穿たれた穴の底に横たわる暗く冷たい現実だった。


このノンフィクションは、単なる「事件の真相本」ではない。
筆者が単なる取材者としてではなく、1人の人間としての怒り、
憤り、そして被害者自身とその周囲の人々から託された
「何か」に正面から向き合った結果として生まれた、
まさに被害者の「遺言」を執行するルポタージュである。

私はこのルポを読んで、自分の認識の浅はかさを
被害者である女性に謝りたくなった。
できることなら冥福を祈って遺影に手を合わせたくなった。
と同時に、真実を隠蔽する警察とそれに便乗したメディアが
垂れ流した情報が、事件から6年が経った今も自分の脳裏に
刷り込まれている、という現実に背筋が寒くなった。

騙すより騙される方がいい、なんて暢気に言う人は、
このルポを読んで警察権力による一市民、しかも
殺人事件の被害者の遺族へのえげつない攻撃を知るといい。
その警察に娼婦のように寄り添う一部メディアの、
ジャーナリズムとは程遠い姿勢、いざとなったら
手の平をあっさりと引っくり返す節操のなさを見るといい。

人を疑うのはよくないことかもしれない。
しかし、権力を疑うことを怠ってはいけない。
被害者の女性は、実行犯と警察に2度殺された。

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紙の本

ノンフィクション

2021/03/14 06:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

当時の報道は何となく記憶しているが、その時に抱いていたイメージは事実と異なるということを知り、愕然とした。作られた悪いイメージをいとも簡単に信じ込んでしまう怖さを痛感した。
警察による隠蔽など、ドラマでもあり得ない、と思ってしまう内容が、実際に起こってしまう、自分の身に降りかかってもなすすべもない、という恐怖が淡々と綴られている。

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紙の本

清水 潔さんの

2016/03/30 18:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ビリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

書籍は二冊目です。最初に読んだのは『殺人者はそこにいる』で連続幼女誘拐事件の内容でした。菅谷さんの冤罪や真犯人とされる人物を掴んだ清水さん。
その著作より先に桶川ストーカーの事件の本を出していたと知り早速 購入。
やはりすごい内容でした。
警察より先に犯人に突き当たる彼の行動力は凄い。
足で現場を歩く刑事のような動き、当局は見習ったら良いのでは?

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