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未来の人類への警告?実現してほしくない未来が描かれたディストピア小説
「未来は今よりもよくなっていてほしい」と誰もが思うものですが、SFの世界では「ディストピア小説」と呼ばれるジャンルが定着しています。そこで描かれるのは徹底的に管理をされていたり、見えないところで暴力が横行していたり、自由を奪われていたり、現実になってほしくない世界。まるで未来の人間に警告をしているような小説を紹介します。
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舞台になるのは1984年、全体主義国家の「オセアニア」。絶対君主ビッグブラザーのもと、国民は徹底的な監視統制下におかれています。情報操作をする「真実省」に勤める主人公は、禁止されている日記をつけ、同僚の女性と恋をしますが、思考警察に見つかり逮捕されてしまい・・・。1949年に発表された、ディストピア小説の代表作です。
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蠅の王 新訳版
ウィリアム・ゴールディング(著) , 黒原 敏行(訳)
近未来に起こった世界大戦のさなか、少年たちを遠方へ疎開させるための飛行機は攻撃を受け、南太平洋の孤島に不時着します。食料も豊富な島で、少年たちは少しずつ決まりごとを作り、救援を待ちます。そのうち派閥ができあがり、少年同士の対立が始まってしまい・・・。極限状態での人間の本質という、普遍的なテーマを描いた小説です。
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時計じかけのオレンジ 完全版
アントニイ・バージェス(著) , 乾 信一郎(訳)
近未来のあらゆるものが高度に管理された社会。15歳になるアレックスは仲間と徒党を組んで暴力や盗みなど悪の限りをつくし、刑務所に入れられます。そこで彼を待っていたのは、「矯正」という名のシステムからの暴力でした。はたして、矯正されて出所した彼を待ち受けていたものは・・・。国による管理、ということを考えさせられる一冊です。
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