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現代につくられた幻想的な神話世界へ!ラテンアメリカ文学入門
ラテンアメリカ文学は、幻想的で神話的な世界を描きます。西欧からの移民と原住民インディオ、北米と違い混血が進んだラテンアメリカでは、新たな民族が出現。西欧性と土着性、両者をあわせもつ民族の新たな神話への希求が、その文学に特異性をもたらしました。はじめて読むならおさえておきたい、幻想的な神話性に満ちたラテンアメリカ文学を代表する本を紹介します。
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「八岐(やまた)の園」8編、「工匠集」9編、二つの短編集をまとめた本。その中の1編「バベルの図書館」は、無限の広がりを持つ図書館と、そこに所蔵される、お互い回廊のようにリンクしあう書物が描かれた、魔訶不思議な小説です。迷宮、無限、循環といった主題でつむがれる物語に、現実から遊離した感覚を味わえます。
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砂漠のなかの街・ピウラにたつ「緑の家」。ハープ奏者 ドン・アンセルモが建てた娼舘「緑の家」の盛衰と、そこに関わる人々の歴史を幻想的に描きます。徐々に近代的な街となるピウラ、その一角で営まれる西欧中世的な生活、背後の密林でインディオが続ける太古の暮らしが収斂し、現代の神話的世界をつくりあげます。
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10編の短編集。「南部高速道路」という短編では、終わりのない渋滞におちいった人々が、奇妙な共同体をつくっていくさまが描かれています。車で埋まった道路を「鬱蒼と生い茂る森」に例え、そこで助け合い、役割を分業化する人々を通して、新たな社会の出現を寓話的に表現します。現実と夢が隣接する虚構世界が魅力的な本です。
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マコンドという町と、それをつくりあげたブエンディア一族の創成、繁栄、衰退の100年を綴る小説。何世代にもわたる多数の登場人物と、彼らの織りなす複雑で精緻な人間模様。現実的な世界に突如、挿入されるファンタジックなエピソード。ラテンアメリカの創生神話のような物語世界。読者は酩酊状態に導かれます。
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