「倍返し！」だけじゃない！欲望が渦巻く銀行を舞台にした痛快エンタメ小説

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脳梗塞患者に対する過剰融資で訴えられた大手都市銀行が、1人の行員にすべての責任を負わせようと、偽証や恫喝などあらゆる手を尽くして事件の収束を計るのだが・・・。元行員の著者が、所属していた銀行で実際に起こった事件をモデルに描いた緊迫の法廷バトル。主人公の元行員が嫌疑を晴らそうと、巨悪に立ち向かう姿に心打たれます。

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バブルの後、銀行は「貸し渋り」や「貸し剥がし」を始めます。その債権回収で窮地に追い込まれた中小企業を救おうと、元銀行員である主人公が奔走する姿を描いたのが本作。著者は第一勧業銀行（現みずほ銀行）の元行員。債権回収や企業破綻、企業再生の実態が、小説のかたちでスリリングに描かれています。

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不良債権や不正融資だけでなく、大手銀行を取り巻く総会屋やヤクザ、さらに銀行経営者の心情を見事に描写した小説。主人公に総会屋対策の特命を帯びさせることで、組織の圧力、闇の勢力との交渉、個人の葛藤がわかりやすく見えてきます。化学専門紙で長年記者を務めていた著者の取材力には定評があり、迫力ある書です。

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本作の主人公は銀行マンではなく頭取。再編に動く「銀行」という権力機構だけでなく、日銀、大蔵省などの銀行をとり巻く魑魅魍魎までを描き切った作品です。政略結婚や親子の愛憎などの人間模様も深く書き込まれ、読みごたえのある大作。著者は元新聞記者であり、井上靖に記者としての訓練を受けた国民的作家です。

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2013年放送のTVドラマ『半沢直樹』の原作第1作。銀行の支店融資課長である主人公・半沢が、支店長命令で無理に融資をした会社の倒産責任を押しつけられ窮地に追い込まれます。現実にも起こり得る理不尽なできごとにも心折れず、緻密な調査と大胆な行動で大逆転の一手を放つ半沢の姿にシビれます。