ブックキュレーターhonto編集員
ストーリーから遠く離れて。散文の極致が堪能できる保坂和志名作選
「小説」というものをひたすらに考え、つねに自明とされる「小説観」に逆らうような本を書き続けている小説家・保坂和志。その小説にはストーリーらしいストーリーはなく、ひたすらに感情を揺さぶる文章が連なっています。「効率」や「生産性」から離れ、小説に身を任せる読書の快楽が味わえる本を紹介します。
- 11
- お気に入り
- 4365
- 閲覧数
-
カンバセイション・ピース
保坂 和志(著)
大家族とともに育った家で、飼い猫の観察やオフィスとして間借りしている友人たちとの何気ない会話を通しながら、「生と死」や「記憶や空間」について思いを馳せ、限られたものであるはずの「時間」を超越しようとする意欲作です。人はいずれ死んでしまいますが、本書を読んでいるとその悲しさを乗り越え生きていく強さをもらえます。
-
残響
保坂 和志(著)
本書に収録された中編「コーリング」は、著者自身がかなり気に入っている小説なのだそうです。ふらふらとさまざまな人物に焦点が当てられていき、それぞれの人物がほかの登場人物に思いを馳せています。自分の知らないどこかで、自分を思っている人がいるかもしれない。そう思うと、なんだか不思議な活力が湧いてきます。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です