ブックキュレーターhonto編集員
いつの間にか別の世界に紛れ込んでいる?不思議な世界が味わえる幻想文学
幻想文学のなかには、日常と地続きに怪奇や幻想、魔術が描かれているものがあります。不思議な出来事が当たり前に日常に入り込んできてしまう、現実と幻想が入り混じった物語。読んでいるといつの間にか摩訶不思議な世界に連れ込まれてしまいそうな本を、短編から長編まで取りそろえました。
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ある日突然、「かいわれ大根」がスネに生えてきた男がそれを治すために、病院のベッドに乗せられて旅に出ます。そして、随所に「死」を感じさせる出来事が次々と起こり・・・。エキサイティングな展開はいく通りの解釈もできそうで、何度も繰り返し読みたくなる奥深い一冊です。
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百年の孤独
G.ガルシア=マルケス(著) , 鼓 直(訳)
マコンドという村と、それを創設した一族の物語です。その一族とともに移り変わる村の繁栄と衰退、やがて廃墟となるまでの100年を描いています。たびたび挿入される幻想的な出来事が不思議でおもしろく、ときには美しくも感じられ、想像力を刺激します。壮大な歴史小説を読んでいるようで、一度読み出したら止まらなくなってしまうでしょう。
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鼻
ニコライ・ゴーゴリ(著) , イリーナ・ザトゥロフスカヤ(切り絵) , 工藤 正廣(訳)
理髪師のパンの中から出てきた「鼻」。持ち主のコワリョーフが「鼻」を探して慌てていたところ、礼服を着てひとり歩きしている「鼻」を見つけて話しかけますが、逃げられてしまいます。彼は「鼻」を取り戻すため、新聞に広告を出そうとするが断られ・・・。ウィットに富んだ、楽しく読みやすい笑劇作です。
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城 改版
カフカ(著) , 前田 敬作(訳)
外からやってきた測量士のKは、「城」に雇われます。役所の複雑な手続きのせいで、いつまでもたどり着けない「城」。そして、その領地の村のどこかおかしい住人たち。腑に落ちないまま進む会話と、登場人物の行動に読者は惑わされることでしょう。この奇妙な物語の深みを、ぜひ体験してください。
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「プレッパー」と呼ばれる、世界滅亡に備える人々が現実に存在しています。この小説の主人公もまたそうした男であり、採掘場跡の巨大な洞窟に核シェルターを作り上げました。だけどデパートで客のふりをする仕事をしている男女に出会ったことにより、シェルターの中は混沌とした様相になります。一晩のうちに物語が急転する、疾走感あふれるお話です。
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