ブックキュレーターhonto編集員
サクッと読めて深く考えさせられる。はじめてのロシア文学にオススメの本
ロシア文学といえば、長い!難しい!テーマが重い!というイメージから、避けて通ってきた人も多いのではないでしょうか?しかし、それでも何だか気になってしまうのがロシア文学の不思議さです。簡単に読めて、しかもロシア文学特有の深いテーマ性を感じさせられる短編・中編を集めました。文豪の短編から読みはじめて、まずは世界観をつかみましょう。
- 55
- お気に入り
- 31526
- 閲覧数
-
小説家として成功していたチェーホフが、戯曲ではじめて喝采を浴びた記念碑的な作品です。女優・ニーナをめぐる恋愛劇として話は進みますが、作中には2人の作家が現れ、ものを書くことの難しさを語ります。表現するとはどのようなことかと考えさせられながらも、セリフとト書きでテンポよく読めるのは、戯曲ならではです。
-
人の生き方を問う長編が有名なトルストイですが、中編小説にも同じく普遍的な問いが隠されています。とくに「イワン・イリイチの死」は、人の死という重いテーマが描かれながらも、一介の裁判官の生涯を記した「伝記」として読める本です。不治の病にかかり死を恐れる主人公の独白が、迫力をもって胸に迫ってきます。
-
オネーギン 改版
プーシキン(作) , 池田 健太郎(訳)
ロシア近代文学の嚆矢ともいわれる詩人・プーシキンの代表作です。ストーリー仕立ての詩になっているため、スイスイ読み進めることができます。財産家オネーギンと田舎娘タチヤーナの心模様が主な内容ですが、美しい詩としてときおりはさまれる人生哲学が、物語に深みを与えています。
-
超長編小説の書き手として有名なドストエフスキーの短編集です。なかでも「おかしな人間の夢」は、文芸評論家のバフチンに「ドストエフスキーの完璧な百科事典」とまで言わしめた一作。他人を拒否して自己とのみ向き合う切羽詰まった主人公は、まさに鉄板キャラ。重厚な長編を読むことなく著者のスタイルが味わえます。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です