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白一色の美しい雪景色の世界で、背筋も凍る恐怖を描いたホラー&ミステリー
あまりにも美しいものは、ときとして私たちの心に畏怖の念を呼び起こします。雪に閉ざされた白一色の世界ほど美しく、また恐ろしい光景はないかもしれません。あるときは背筋も凍る恐怖を、あるときは解けない謎を、そしてまたあるときは誰も予測し得ない結末をもたらします。雪が与えてくれる想像力の世界で、凍える寒さを楽しめる本を紹介します。
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大雪によりコロラド山中のホテルに閉じ込められた管理人夫婦と、「シャイニング」と呼ばれる強い霊能力をもつ5歳の息子。彼らを襲う恐るべき怪異を、モダンホラーの帝王スティーヴン・キングが描いた傑作です。大雪のなかどこにも逃げ場のない設定が、追い詰められる恐怖と閉塞感をより高めます。
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狼の時 上
ロバート・R・マキャモン(著) , 嶋田 洋一(訳)
S・キングと並ぶモダンホラーの大御所ロバート・R・マキャモンが、大戦時のヨーロッパを舞台に異形の主人公の活躍を描いたアクション・ホラーです。スパイ・アクションとしても高評価を受けた本書ですが、主人公が少年期を過ごしたロシアの風景の描写も秀逸。白く凍てついた森を人狼たちが駆け抜ける、幻想的な光景がいつまでも心に残ります。
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推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生による人気シリーズ第1作で、「密室」にとことんこだわった雪のシーンが印象的な名作です。「雪の軽井沢で、クリスマスに起こった不可解な密室殺人事件」という設定は、エラリイ・クイーンの『最後の一撃』へのオマージュでもあります。2冊を読み比べてみるのもオススメです。
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疾風ロンド 新装版
東野 圭吾(著)
危険な生物兵器をめぐり、それぞれの思惑を抱えた登場人物たちが雪山に入り乱れる爽快なミステリーです。自らスノーボード好きを公言する著者だけに、舞台となるゲレンデの素描は臨場感たっぷり。二転三転するストーリーに先が読めない展開は、「疾風」のタイトルに恥じないノンストップのおもしろさがあります。
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