懸命に働く女性の姿から、明日の仕事も頑張ろう！と思える本

保母をしながらシングルマザーとして自分を育てる母を、クールな小学生・慎の目線で描いた短編小説です。自由奔放な母と落ち着いた小学生のコンビは個性的ながらリアリティたっぷり。二足のわらじを履きながらも決して自分も疎かにしない母親像は、同じ環境に置かれる女性をきっと励ましてくれます。

大学助教授を夫にもつパワフルな専業主婦、コトブキの1日を描いた非常に力強い小説です。専業主婦だって立派な「働く女性」だということが、この一冊に凝縮されています。幸福に向かって貪欲に突き進んでゆく彼女の姿は、時にわがままにも見えるのですが、一種の痛快さも感じさせてくれ、読む人に勇気を与えてくれます。

新人OLの社会人1年目を描いた物語には、大事件や大恋愛は登場しません。普段私たちがくり返しているような毎日がそこにあります。しかし春子は、退屈なルーチンワークや平凡な日常のなかにも小さな発見や幸せがあることを教えてくれます。日々を暮らす活力をくれる小説です。

若手クリエイターが集まるシェアハウスを舞台とした、破壊と再生のストーリーです。飛び抜けた才能を持つ者、理想に突き進む者、努力が報われず苦悩する者などさまざまな境遇の登場人物たちが、とある事件をきっかけに自分の夢と向き合って葛藤する様子が描かれます。夢に向かって頑張るすべての人に読んでほしい一冊です。

恋に破れた女性が故郷に戻り、1日1組限定の食堂を開きます。幼い頃から料理が好きだった主人公が天職にめぐり合い、人を、自分を幸福にしてゆく物語。自分にしか作れない料理を通して、他人との交わり方を再構築してゆく主人公を応援しているうちに、きっと読者も自分だけの仕事を探してみたくなるはずです。