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華やか?過酷?他人を演じる女優という職業の裏側を知ることができる本
美しさの代名詞といっても過言ではない、女優という職業。しかし、目に映る華やかさとは裏腹に、自身の感情や肉体すべてを使って表現する究極にハードな仕事ともいえます。過酷を極める撮影現場や舞台の上で求められるまま何者にでもなる彼女たちは、どんなことを考えているのか?そんな女優という仕事の裏側を知ることができる本を紹介します。
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嫌われ松子の一年
中谷 美紀(著)
映画『嫌われ松子の一生』で主演を務めた著者が、その舞台裏を綴ったエッセイです。顔合わせからクランクアップまで、女優の目を通して一つの映画が作られるまでが鋭い観察眼でリアルに語られています。過酷と混乱を極める現場で集中を高め、シーンに合わせて演じる役の感情を爆発させるプロフェッショナルな仕事ぶりもすごいの一言。
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芝居を始めたばかりの地味な女子大生・飛鳥と、芸能一家に生まれ容姿&才能ともに恵まれ子役時代から活躍している響子。対照的な2人の女優が、舞台のオーディションでヒロインの座を争うことになります。本書は名作『ガラスの仮面』のオマージュとして書かれた小説で、他人を演じる恍惚や興奮を漫画に劣らず存分に味わえます。
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50年以上も女優を生業にしてきた著者が、キャリアをつれづれに綴ったエッセイです。代役として立った初舞台「アンネの日記」、育ててくれた劇団を離れアングラ演劇へ進出したこと、代表作「愛の亡霊」での顛末、自ら企画した一人芝居など、エピソードは尽きません。女優という仕事で自立し、真摯な情熱を傾けてきた1人の女性の心の内が語られています。
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父と娘の往復書簡
松本 幸四郎(著) , 松 たか子(著)
梨園の父娘である2人が紙上で交わした往復書簡をまとめた一冊です。ともに舞台に立つ役者なだけに交わされる演劇論は熱く深く、華やかな舞台の裏でなされる努力や芸事の家ならでは厳しさも、家族でなければ書けないリアルさで明かされています。同じ険しい道を歩むことを選んだ若い女優にかける父の言葉は、やさしく心に響きます。
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