コンビニ勤務の異端の作家！村田沙耶香の隠れた名作

ほしい本に追加

内向的な律と友人がいない瀬里奈、2人の友情を小学生から大学生までに渡って描いた小説です。クラスで孤立している瀬里奈に律は、童話の主人公になりきることをすすめます。それがきっかけで仲が深まる2人。真面目を演じる律、華やかな主人公を演じる瀬里奈、どこか似ている不器用な2人に愛おしさを感じます。

ほしい本に追加

女性が抱える性を描き出した一冊です。表題作「星が吸う水」では、主人公の鶴子が、立ち小便を地球との性行為、自分の欲を星が吸ってくれることと見立てるなど、詩的な表現で女性のなかにある性が描き出されます。他にも、性行為を伴わない肉体関係を描こうとするなど、作者特有の視点が光ります。

ほしい本に追加

里帆、知佳子、椿、自身の性別に悩む3人の女性を描いた物語です。女性としての自分に自信がもてない里帆、女性でも男性でもない自信を星の欠片だと感じる知佳子、女性であることに固執する椿、まったく思いが異なる3人の女性を同時に描くことによって、性とは何かをさまざまな角度から考えるきっかけを与えてくれます。

ほしい本に追加

著者の素が丸出しの貴重なエッセイです。ダイエットをしてもやせない、着る服や化粧品に困る、30歳を越して恋愛ブレーキの効きがよすぎるなど、若さと老齢のはざまのポップなアラサーあるあるが満載。倫理観を揺さぶる小説を生み出す著者のイメージを覆されながらも、彼女ならではの独特な表現を随所に楽しめる一冊です。

ほしい本に追加

作家でありながらコンビニ勤務を続ける著者が、コンビニに宛てて書いたラブレターです。コンビニを愛しい恋人に見立て、感謝や嫉妬を表現する著者の文章力にあらためて驚かされます。一度も照れてくれない、複数の人間を中に入れて浮気しているなど、コンビニに恋をした著者の苦難は、読んでいて楽しめます。