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こんなイメージをもたれていた!?外国人作家が描く「日本」を舞台にした小説
日本という国は、他国の人々にはいったいどんなイメージをもたれているのでしょう?ここでは、海外の作家が日本を取り扱った小説を集めてみました。あくまでフィクションなので、日本という国をどう扱うかは著者の自由。日本人顔負けなほど文化に精通していたり、違和感満載の奇天烈なものだったり、さまざまな日本を読み取ることができるでしょう。
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チューブな形而上学
アメリー・ノートン(著) , 横田 るみ子(訳)
駐日ベルギー大使の娘として神戸で生まれた著者が、幼少の頃の記憶を3歳児の自伝という奇抜なプロットで綴った傑作です。自分を日本人だと信じ込んでいた幼い頃の目線を用いて、日本の文化や風土、そして周りの人びと魅力をふんだんに紹介してくれています。日本って面白い国なんだなあ、としみじみ感じさせてくれる小説です。
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シブミ 上
トレヴェニアン(著) , 菊池 光(訳)
西洋人ながら日本人の精神をもつ凄腕の暗殺者が、巨大組織を相手に壮絶な戦いを繰り広げるスリリングなアクション大作です。日本人の心を尊ぶ主人公が、西洋大国の人間を手玉にとっていくさまは日本の読者には痛快そのもの。日本の文化や風俗の描写にもほとんど違和感がなく、著者の日本への強いリスペクトを感じる一冊です。
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絹
アレッサンドロ・バリッコ(著) , 鈴木 昭裕(訳)
19世紀半ばに美しい絹糸を求めて日本を訪れたフランス人が、この地で目にする幻想的な風土と官能的な女性に魅了される物語です。詩的な文体が特徴の美しいお話なのですが、そこにある日本はエキゾチックすぎてまるでファンタジーの架空の国のよう。西洋人が思い描くオリエンタリズムの幻想をまざまざと見せつけてくれる小説です。
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元米海兵隊の名狙撃手の活躍を描いた「スワガー・サーガ」。天才スナイパーのスワガーが、今回は日本で大立ち回りをみせてくれます。日本文化の描き方には違和感を感じる点が多々ありますが、『忠臣蔵』や『新選組』を意識したプロットや、日本刀のディープなトリビアなど、かなり日本の読者を意識した一冊といえるでしょう。
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