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その破壊力に唖然とする!純文学の格調高いイメージをふっ飛ばす小説
純文学と聞くと、お高くとまっておもしろ味がないという印象を浮かべる方も多いでしょう。でもそれは、いわゆる教科書に載っているような小説にかぎった話。実際は思わず「ふざけてる?大丈夫?」とツッコみたくなるような、ハチャメチャな作品がたくさん存在します。そんななかでも、とりわけ激しくツッコみたくなる小説を集めてみました。
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物語は主人公 トリストラム・シャンディが誕生する前、まだ精子だった頃からはじまります。しかも彼、なかなか生まれてくれません。そのまま受精するのかと思いきや話は脱線、語り手が読者にどうでもよい宣言をはじめたり、突然まっ黒なページがあらわれたり。終始こんな調子で読者をはぐらかす、奇妙奇天烈な小説です。
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トランス=アトランティック
ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ(著) , 西 成彦(訳)
祖国ポーランドを捨てアルゼンチンにやって来た主人公が、次々にあらわれる変人たちによって珍妙な事態に巻き込まれていきます。「すたすた歩き」で競争したり、「バカボコ殺人」をくわだてたり。『笑ってバカッ、応えてボコッ、バカバカ爆発!』。明確なストーリーはないまま、こんなハイテンションな言葉が全編ひたすら続きます。
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名簿業者に転身した作者が、マンガと石原慎太郎の素晴らしさを連呼する「お金をあげるからもう書かないで、と言われればよろこんで」。新曲を演奏中、何の前触れもなくバンドメンバーに死が訪れる「ロック演奏会」。全編にあふれる文学に対する憎悪と、なげやりにも思える唐突な終わり方に、唖然としっぱなしの一冊です。
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ポンコツUFOであらわれた宇宙人が占領する東京で、主人公がSMを初体験する表題作。イケメンでナルシストの彼氏が、ドライブ中、彼女にバレないように大便を我慢する姿がおかしい「ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ」。どちらも自意識過剰の男が空回りする姿が「これでもか!」と描かれていて、笑いが禁じえません。
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