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生きていくことに息苦しさを感じる女子、必読!女性のコンプレックス小説
生きていくことが息苦しい、誰しもそう感じるときがあると思います。そんな言葉にすることが難しい息苦しさをうまく表現した物語を集めました。5つの物語に登場する主人公たちはみなコンプレックスを抱えていて、痛々しいです。人生に疲れたときは、そんな心の柔らかい部分を刺激するような主人公たちの感性に浸ってみるのもよいかもしれません。
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28歳、ドラッグストア店長の梨枝はアルバイトの大学生と恋に落ちるが、母親の「みっともない」という言葉の呪縛から逃げられなくなっていました。突然消えるパート男性、鎮静剤依存の女性客、ネットに縋る義姉など登場人物の誰もが生きる息苦しさを抱えています。心の柔らかい部分を爪先でなぞられるような、繊細な痛みが心に響く物語です。
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しろいろの街の、その骨の体温の
村田 沙耶香(著)
クラスのカーストで下にいるという意識のある小学生・結佳は、カーストの上にいる生徒たちへのコンプレックスの塊でした。幼馴染みの男の子への恋愛感情も、その自意識によって歪んでしまいます。成長期の女の子特有の自意識の痛々しさ、豊かさの描き方が群を抜いており、さまざまな新しい価値観を提唱する村田沙耶香の原点が見えてくる物語です。
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母親を殺して失踪したチエミ。彼女が逃げ続ける理由に思い当たった幼馴染みのみずほは、チエミを探し始めます。濃すぎる母娘の関係、女性同士の値踏み、エリートへのコンプレックス、さまざまな要素がからみ合って起きたチエミの事件。チエミが抱える切なすぎる事情と、タイトルの意味がわかるラストは涙なしには読めません。
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人付き合いが苦手で、誰もいない部屋でひっそりと静かに校正の仕事をする冬子。あることがきっかけで知り合った三束さんに惹かれ、ゆっくりと関係を築いていくことができるようになったのですが・・・。冬子と三束さんのやりとりが心地よく、丁寧できれいな言葉たちに癒されますが、節々にゾッとするような冷たさを内包する物語です。
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