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発病率は100人に1人弱。身近な病気「統合失調症」の世界を知るための本
幻聴や妄想が起こる精神疾患、統合失調症。厚生労働省によれば100人に1人弱が発病し、決して特殊な病気ではないといえるでしょう。しかし実態はあまり知られず、「恐ろしい病気」というイメージが一人歩きしています。そんな統合失調症への理解が深まる本を集めました。患者や家族の体験に触れ、統合失調症について考える機会にしてみてください。
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芸人のハウス加賀谷が自らの病を語り、相方の松本キックが文章にしたノンフィクションです。中学2年生で発病し、芸人として人気絶頂のさなかに悪化。活動休止から薬物治療、復帰までの軌跡が記されています。適切な治療で社会復帰が可能なこと、そのためには松本のような理解者が欠かせないこと。本書を読むとそんなことがよくわかるでしょう。
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著者は24歳で突然「新聞は自分へのメッセージ」という妄想に捕らわれ、発病します。以来、25年間にわたって闘病生活が続きました。妄想が湧き上がる瞬間、その妄想が暴走していく過程が克明に語られ、著者の混乱が手に取るように伝わってきます。統合失調症の苦しさを理解するために欠かせない体験記です。
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統合失調症の母親との暮らしを描いたコミックです。母親の発症時、著者はまだ4歳。病気を理解できず、周囲に助けてくれる人もおらず、その症状におびえながら成長します。母親は発症から25年後にようやく病名がわかり、適切な治療で症状が落ち着いていきます。早期治療、家族への支援が必要だと痛感させられるでしょう。
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研修医の主人公が医療の現実に直面するコミックで、9巻からは精神科が舞台となっています。自立を目指す統合失調症の患者に焦点を当て、精神疾患や精神病院に対する世間の差別、偏見を描写。「自分も差別する側ではないか」と自問しつつ患者と向き合う主人公を通し、読者も自分のなかの偏見や差別について考えずにはいられません。
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