ブックキュレーターhonto編集員
普通の小説では物足りないあなたへ!脳の奥まで刺激される型破りな奇書
きちんと体裁の整った小説は、読みやすいし感情移入もしやすいでしょう。しかし、たまにはいつもとは違った刺激的な読書を経験してみるのもオツなもの。ここでは、普通とはちょっと異なる奇抜な(あるいは実験的な)小説を紹介します。いずれも読みやすいとは言い難い小説ばかりですが、その分大いに想像力が刺激されること間違いなしです。
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アメリカ同時多発テロで父親を亡くした多感な少年が、父親の遺品に残された謎を探っていくことで直面するさまざまな出会いと経験を描いた感動的な小説です。一見複雑な構成が、喪失と再生というテーマを見事に訴えかけています。写真や図形を多用したり、活字やページに奇抜な仕掛けを施したりと、視覚的にも非常にインパクトのある一冊です。
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「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来す」と評されている奇書中の奇書です。精神病院の独房に閉じ込められている若い男性の一人称で物語は進んでいきます。彼は複数の奇怪な事件と関わりがあると思われているのですが・・・。文体から構成まですべてがカオスに満ちており、読み手によって評価が真っ二つにわかれることでしょう。
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アイ・コレクター
セバスチャン・フィツェック(著) , 小津 薫(訳)
ベルリンを舞台に、特異な手口で犯行を繰り返す連続殺人鬼と、事件を追う新聞記者の対決を描いたミステリー小説です。物語がエピローグから始まりプロローグで終幕するという型破りなスタイルが、ただ奇をてらっているだけではなく、ラスト、見事にピタリとハマります。本書に用いられた斬新なアイデアには、脱帽というほかありません。
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ガープの世界 上巻
ジョン・アーヴィング(著) , 筒井 正明(訳)
とにかくストーリーが横道に逸れることが多く、つねに想像力をたくましくしておかないとすぐ迷子になりかねない小説です。風変わりな生い立ちをもつ1人の男の短くも濃密な人生を介して、世に蔓延する悦楽や暴力、そして歓びと悲哀をシニカルなユーモアたっぷりに描いています。「娯楽としての小説」をとことん追求した、米文学を代表する一冊です。
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