ブックキュレーターライター・書評家 アサトーミナミ
失恋した時に読みたい勇気をくれる本
恋愛に夢中になると、自分という存在が相手に埋め尽くされていくのを感じる。だからこそ、その恋を失った時、人は体を引き裂かれるような強い痛みを感じるのだろう。どうしても失恋から立ち直れない時、どうしたら良いのだろう。今回は、「失恋した時に読みたい、勇気をくれる本」を集めてみた。
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前のお話で「フる側」だった登場人物が、次のお話では「フラれる側」になっているというリレー形式の連作短編小説集。同じ登場人物でも立場が逆転すれば、印象がガラリと変わるのが面白い。恋をしている時には見えなかったものが、別れの時に見えてくるもの。それはきっと次の恋をよりよくするためのヒントになるはずだ。
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美大を舞台に、男女がこれからどんな道に進むべきかと葛藤する姿を描いた物語。「登場人物すべて片思い」といっても過言ではないほど、「片思い」を描いた作品でもあり、登場人物はみんな不器用で、報われない思いを抱えている。そのちょっぴりまぬけなのにどこか愛らしい姿には恋をしたことのある人ならば、誰もが共感するにちがいない。
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結婚式直前に突然、婚約破棄を言い渡された女の物語。彼女は「やりたいことリスト」を作り、ひとつずつこなしていくなかで自分と向き合っていく。『毎日のご飯があなたを助ける。それは間違いのないことよ』。失恋を契機に一歩一歩進んでいく主人公の姿に、自分も頑張らねばと思える作品。
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亡くなった恋人と、その親友との三角関係を描いた物語。『考えてばかりじゃ駄目だって。 動いてこそ見えてくるものがあるんだって。状況は変わらないかもしれないけれど、 それを見る目が変わるかもしれない』。前に進むことだけが「別れ」に打ち勝つ唯一の手段なのかもしれない。前を向く勇気をくれる作品。
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恋のいろんなかたちを教えてくれる短編集。恋愛を言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれども、人は生まれながらにして恋を恋だと知っている。恋愛が成就するのはとても難しいことだが、それでも人は恋することをやめられないのだということを教えてくれる一冊。
ブックキュレーター
ライター・書評家 アサトーミナミ平成元年、新宿生まれ、慶應大学大学院修了のフリーライター、書評家。純文学やビジネス本からエンターテイメント小説、漫画、ライトノベルまで、幅広く本を愛し、紙・電子問わず、いつでもどこでも1日1冊は本を読み続ける「本の虫」。大学では近代文学を専攻し、大学院では「本屋のリデザイン」を研究。これからの時代の本との出会いを演出しようと、日々、試行錯誤中。「ダ・ヴィンチニュース」などに寄稿( https://ddnavi.com/author/asatominami/)。
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