ブックキュレーターhonto編集員
常識も劣等感も蹴っとばす!破天荒な主人公に生きるパワーをもらえる小説
お金?学歴?キャリア?そんな世間一般のセコい常識なんて蹴り飛ばせ!とばかりに、型破りな人生を歩む主人公が登場する小説を集めました。他人から馬鹿にされても蔑まされても自分を信じ、窮地に陥っても転んでも、絶対にタダでは起きない彼ら。落ち込んだときに手に取れば、ページの向こう側から「負けるな!」と鼓舞してくれるはずです。
- 12
- お気に入り
- 5636
- 閲覧数
-
北回帰線 改版
ヘンリ・ミラー(著) , 大久保 康雄(訳)
故国アメリカに妻を残し、小説家になるべくパリにやってきた著者。とはいえ実情は、友人宅を渡り歩いてはセックスに耽る毎日でした。妻からの仕送りだけが頼りで、たまに働いてもすぐにクビ。家もお金も仕事もなく、あるのは無根拠な自信だけ。それでも『ぼくは世界でいちばん幸福な人間だ』と、言い切るたくましさが魅力的です。
-
主人公はスブやん・35歳。表の顔はごく普通の営業マン、しかし裏では法の網をかいくぐり、金持ち相手にポルノフィルムの販売や売春のあっせんを手がけるエロ事師なのでした。勃起不全も妻との死別もなんのその。警察やヤクザに目をつけられても得意の口から出まかせで切り抜けるスブやんに、処世術ならぬ「処生術」を教えられます。
-
夜の果てへの旅 新装版 上
セリーヌ(著) , 生田 耕作(訳)
第一次世界大戦で頭に一生消えない傷を負っても、アフリカで熱病に感染しても、鎖につながれて奴隷船でアメリカに連れていかれても、絶対にへこたれない主人公のフェルディナン。社会の暗黒面を遍歴しながら繰り出す、人間の卑劣さやエゴイズムに対するすさまじい罵詈雑言は、規格外のエネルギーに満ちあふれています。
-
69
村上 龍(著)
舞台は1969年の長崎県。進学校の高校3年生・ケンは受験勉強よりも反体制活動に夢中な問題児でした。といっても確たる政治的信条からではなく、すべては女の子の気を惹くため。退屈な教師たちのお説教なんて笑い飛ばしながら、バリケード封鎖、アートフェスティバル開催と突き進むケンのあふれるエネルギーに元気をもらえます。
-
パルプ
チャールズ・ブコウスキー(著) , 柴田 元幸(訳)
主人公は離婚歴3回の飲んだくれ、超ダメ男の私立探偵ニック・ビレーン。そんな彼に舞い込む依頼は死んだはずの作家セリーヌを探してくれとか、幻の赤い雀を捕まえてとか、どれも規格外なものばかり。おまけに地球侵略を狙う宇宙人まで登場する始末。ストーリーの整合性もジャンルも超越した混沌ぶりに、もはや笑うしかありません。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です