ブックキュレーターhonto編集員
同調圧力の恐ろしさを疑似体験!集団心理の闇を描いた物語
職場や家庭、友人関係で理不尽なことが起こった時、世間体を気にして本音を言えなかった経験がある方は多いでしょう。「触らぬ神に祟りなし」というように、昔から人は他人の面倒事には関わりたくないと考えるものです。だけど、同じことが将来自分にも起こるかもと想像したら・・・。そんな他人軸で生きる恐ろしさを教えてくれる本を紹介します。
- 13
- お気に入り
- 11128
- 閲覧数
-
猟師の少女・浜路は祖父を亡くし、兄と生活するために江戸へ向かいます。そこでは、人と犬の血を引く異形の者「伏」による凶悪事件が発生していました。幕府がかけた懸賞金目当てに、浜路は兄とともに伏狩りを始めるのですが・・・。悪事を働いていなくても狩られてしまう伏の姿は、人々に追いつめられる現代の社会的弱者を彷彿とさせます。
-
茶色の朝
フランク パヴロフ(物語) , ヴィンセント ギャロ(絵) , 藤本 一勇(訳)
昔々のある国で茶色以外の猫と犬を処分する「ペット特別措置法」が制定され、「俺」と友人のシャルリーは自分たちの猫と犬を処分します。しかし、茶色以外の動物が禁止されていく社会に危機感を抱きませんでした。その後、それまでに茶色以外の猫と犬を飼っていた人間が逮捕されるまでは・・・。無関心が招く社会の狂気について考えさせられます。
-
カエルの楽園
百田 尚樹(著)
生まれ育った国を追われたアマガエルのソクラテスとロベルトは、平和なツチガエルの国ナパージュにたどり着きます。ツチガエルたちは「カエルを信じろ。カエルと争うな。争うための力を持つな。」という三戒を守っていました。しかし、ナパージュにウシガエルが攻めてきてしまい・・・。多数派の発言に同調する危険性を感じさせる一冊です。
-
中学3年生の野咲春花は、父の転勤で東京から過疎化が進む田舎に引っ越します。そこで彼女を待ち受けていたのは、クラスメイトからの壮絶なイジメと家族の殺害でした。教師と生徒たちの恐怖がからみ合ってできた狂気は、春花の復讐でさらに加速していきます。恐怖で団結した人間たちは、簡単に残虐な行動を起こしてしまうことを教えられます。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です